小樽移住 きっかけ

ちなみに小樽移住のきっかけは友人のアメリカ赴任だった。
3年間仕事でアメリカに移り住むという。
初め話を聞いた時は、へぇーアメリカか!くらいにしか思っていなかったのだが、ある日突然「家はどうするんだろう?」という思いが浮かんだ。

ちょうどその時自分も家を探していた時期で、都会暮らしにも疲れ果て、仕事を辞めてどこかに移り住みたいと思っていた時期だった。
旦那さんもちょうど転職を考えていた時期。

はじめは旅行で訪れてここに住みたい!と強く感じた蓼科への移住を考えていたのだが、何せ住みたいと思っていた別荘地は茅野市街から車で山道を30分も登ったところ。だからこそ鹿もいるし、空気も美味しいし、白樺はきれいだし、隔絶された世界を楽しめるのだが、問題は仕事。私は家でできるとしても夫が市街まで毎日クネクネ道を通るのも大変だし、現実的ではなかった。

かといってもうこれ以上東京都心部のコンクリートジャングルに住むのは限界だった。北海道の友人に言われたのだが、都心部はバランスが悪い。公園などはあるが、他には自然がなく、自然を見るために遠出をしなければいけないなんて何かおかしい。

郊外に行ったら行ったで今度は満員電車通勤がもれなく付いてくる。もうそんな生活にはうんざりだった。
だからこそ自然に囲まれた蓼科に住みたかったのだが、そこもなかなか現実的ではなかった。

友人のアメリカ行きはだいぶ前に聞いていたものの、ある夜ベッドに入る前にふとある考えがふと浮かんだ。「友人の家はどうするのだろう?」。もし賃貸に出したりする予定がないのなら、借りて北海道に住んでみたい。

それまで住むといえば夫と私のお互いの実家から、日帰りで帰れる長野くらいまでの範囲でしか考えていなかった。

北海道はとにかく寒いイメージしかなく、寒さが苦手な夫も私も住んでみよう、なんて考えたことは一度もなかった。
でも時々こういう直感というか、考えが降りてくることがある。

その後はもう何か大きい力に動かされているとしか思えないくらい、事がスムーズに運んだ。
3年間もいないのに、友人の家はまさかの空き家にするとのこと。「借りたい」と言うとぜひとのこと。

向こうは向こうで賃貸のために家具を運んだりする手間がないし、家賃収入も入る。こちらはこちらで敷金・礼金などの初期費用がかからず、家具家電もそのまま使わせてもらえる。しかも角部屋、バルコニー付き、バルコニーからは海が見え、お隣も良い人とのこと。駅からも近いし、車は持つつもりはなかったが、すぐ近くにタイムズカーシェアもニコニコレンタカーもある。築6年で北海道の友人からも、北海道初心者には住みやすい家だと思う、とのこと。
最高ではないか!

そして最優先事項のペット可もクリア。
東京でペット可で条件にあった物件を探すのはかなり困難だが、ウソのように条件にピッタリだった。

実は北海道に行くと決める前までにも、東京にいくつか良さそうな物件があったので内見に行こうと思っていた。ところが2件とも内見直前になり、申し込みが入ってしまったとのこと。1件は内見せずに決めてしまったようだった。

かなり良い物件だったのでショックだったが、今考えるとあの時決まらなくて本当に良かったと思う。決めていたら北海道に行くことはまずなかったから。

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