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泣きながら微笑んで ~AKB48・大島優子の懐古録~ #2

■2006.11.4 日本青年館ファーストコンサート

お台場での「出会い」から2か月余りが過ぎようとしていた頃、AKB48が「会いたかった」でデフスターレコードよりメジャーデビューすることが決定した。それに伴ってCSの音楽番組や地上波深夜番組等にAKB48が出演する機会が徐々に増えてきた。私はまだAKB48にどハマりするような事態にはなっていなかったものの、出演番組の録画やネット検索などの情報収集は始めていた。それでもこの時点ではAKB48劇場へ足を運ぶようになることは無いと思っていたのだが、既にAKB48劇場に出入りをしていた麻里子推しの友人K氏から11月に日本青年館で開催されるAKB48の初コンサートへの参加斡旋が私のもとに来た。ファンクラブ(後の「柱の会」)枠のチケットで昼夜ともD列(4列)という良席だったこともあり、私は劇場デビューを果たさぬままコンサートに参戦するという当時では「珍しい臨戦過程」を踏むこととなった。

2006年11月4日、参戦当日を迎える。              コンサート2日目の昼公演。場内に「overture」が流れると周囲のヲタさんが一斉に「オイオイ!」という掛け声とともに腕を振り上げ始める。AKB48劇場でもこんな感じなのか・・・と私は少々戸惑いと恐怖を感じながら舞台の幕は上がる。当時在籍36名のメンバーが元気いっぱいに歌い踊る。ハロプロのステージに比べて稚拙な部分が多いのは事実だったが、ファンに楽しんでもらおうと必死に頑張る姿は私の目には新鮮に映った。しかし、お台場冒険王以外にAKB48に接した経験がなく、チームAメンバーを生で見たことがなかった私は、麻里子やちるを見つけるのに一苦労。しかもM4「クラスメイト」から始まるユニット曲は事前に調べた情報とメンバーが違うっぽい。2日目昼公演は何と「シャッフルVer.」だったのだ!劇場未経験の私にとって「難易度の高い公演」となってしまう。メンバーのことを良く知っている周囲のヲタさん達の「そー来たか!」的な盛り上がりの中、私は事前予習も空しく、イマイチ気持ちを高揚させることができないまま舞台を眺めていたが、M8「投げキッスで撃ち落せ!」で2カ月前のお台場で見た「あの瞳」に再び遭遇した。前田敦子ポジには「大島優子」が立っていた。私が2カ月前に優子を見た時の気持ちが心の奥底から一気に湧き出してきた。そしてM13「ガラスの I LOVE YOU」の歌い出しにおいて、自席ゼロズレで優子が登場した時には完全に私の心が優子の瞳にキャプチャーされてしまったことを確信した。時間の経過とともに麻里子やちるを見つけることはできたが、もう私は舞台上の優子を追うことに必死になっていた。

そして2日目夜公演は本来のポジションによる公演。優子はユニット曲「星の温度」「禁じられた2人」に出演。昼公演で見せてくれたカワイイ姿とは全く対照的な表情を見せる優子。その振り幅の広さに「このコは只者ではないかも」という思いを持つ。青年館コンサートが終了した後、私の次の目標は明確になった。

「AKB48劇場での大島優子を見る」

当時のチームKは「青春ガールズ(K2)」を終え、新公演「脳内パラダイス」の準備期間に入り「PARTYが始まるよ(K1)」のリバイバルを行っていたのだが、そもそもK1はチームKのオリジナル公演ではなかったし、K2はもう劇場で見ること自体が不可能となっていたため、私の気持ちは新公演「脳内パラダイス」における優子の姿に向いていた。(#3につづく)

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