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泣きながら微笑んで ~AKB48・大島優子の懐古録~ #3
#1で優子との出会い、#2で優子との再遭遇に触れました。3回目の遭遇は「脳内パラダイス」の初日となるわけですが、その前に私が初めてAKB劇場に入った時の話をしたいと思います。
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■2006.11.18 劇場初入場(AKB48ゴングショー)
日本青年館のコンサートに参戦し「イチ推し=大島優子」を確信した私は、チームK3rd.「脳内パラダイス」公演へ入場することが新たな目標となったものの、「AKB48劇場を早く体感したい」という私の思いは強く、2006年11月18日に劇場デビューを果たす。
しかし、入場した公演は当時上演されていたK1でもなくA3でもなく「AKB48ゴングショー」という「特別公演」だった。この日メジャーデビュー曲「会いたかった」の札幌での販促キャンペーンのため、大島優子は勿論のこと前田敦子や篠田麻里子ら選抜メンバーが不在であり、その穴埋め的に企画されたのが「ゴングショー」だった。どんな内容になるか全くわからない中、チームAの星野みちる(以下「ちる」)が出るという理由だけで応募メールを出したら思いがけず当選してしまい、劇場経験者であるB氏やK氏のサポートもなく単独で参戦することとなってしまった。
ドン・キホーテ秋葉原店の入口からエスカレーターで8階まで登るとその先には額入りのメンバー写真が飾られている通路が広がっていた。その光景はまるで「夜のお店」(笑)。インフォメーションで名前を告げチケットを購入。名刺程の大きさのチケット用紙にナンバリングで数字が印字されている。ただの通し番号かと思っていたが、この番号が大変重要なものであることを後々知ることになる。一旦劇場を離れ夕食を食べた後、指定の集合時間に再び劇場へ向かうと、カフェスペースでヲタさん達が談笑しながら列を作って並んでいる。各列の先頭付近の床には番号が書いてあるラミネートシートが置いてある。チケットに印字された数字の番台順に整列しているようだったので私も周囲のヲタさんに番号を確認しながら列に並んだ。しばらくするとスタッフらしき人がトラメガで観覧時の注意事項を説明。その後AKB48公演における「重要イベント」が始まる。忘年会で使うビンゴゲームの抽選機を回して出てきた玉を取り出し「本日の1順目は○○番台です!」とアナウンス。列の一角から歓声が沸き上がり、その列のヲタさん達がニコニコ顔で劇場に入場していく。AKB48劇場の入場方法は印字された番号の順番ではなく、ビンゴマシーンによる抽選により入場順を決定する方式だったのだ。ハロプロのスタンディングライブ等で整理番号順の入場が当たり前だった当時の私にとって、この抽選順による入場は斬新かつ刺激的なものであった。
自分の列は中ほどあたりの順番で呼びこまれる。そしてこの日は劇場入口で好きなメンバーから手渡しでお菓子をもらえる(※この公演では特別に劇場内での飲食が認められた)という「サプライズ」があった。私は「ちる」のところへ行こうと思っていたが、その「ちる」には結構な列ができていたため、私の近くで手持ちぶたさそうにしていた川崎希(ノゾフィス)からお菓子を受け取る。ノゾフィスは一瞬「えっ!私?」的な表情をしながらも笑顔でお菓子を渡してくれた。まさかこのコが後に年商○千万円のアパレル会社の社長になるとはねぇ・・・。劇場に入るとまず目に入ってきたのは、やはり「二本の柱」だった。どう見ても両サイドエリアの中途半端な場所に座ってしまうと舞台中央が見えないのは明らかで、当初なるべく前の方に行きたいと考えていた私はすぐさま戦略を切り替え、後ろの列でも舞台中央の視界が確保できる位置に座った。初めての劇場入場にしては自分でも驚くほど冷静だったと思う。さて「ゴングショー」ですが、参加メンバーによる「かくし芸大会」的なイベントでありましたが、この日のために練習や特訓を重ねたというものではなく、各自「思い付き」でやっているような内容であり、入場料金を取れる内容とは到底言えず、アングラ感満載の内容だったのだが、歌手志望である「ちる」とチームKの増田有華が披露したカラオケ曲は聴きごたえ十分の歌唱力であった。この収容300人程度の秋葉原の小さな劇場から夢を叶えたいなんて言ったら世間に大笑いされてしまうかもしれないけど、彼女たちの歌声を聞いて、この劇場から夢を叶える過程を見届けてみたいという小さな思いが私の心の中に芽生えた瞬間でもあった。そしてゴングショーの翌日に行われるチームA3rd.「誰かのために」公演が、「ちる」の誕生日を祝う公演(生誕祭→「ちる」の場合は「星誕祭」)であることを知り、そのまま都内に滞在し翌早朝にB氏と合流しチケット購入の列に並ぶこととなった。 (#4につづく)