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修了制作をとおして
きのう、卒展がおわりました。
お越しくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。
たくさんの感想も頂きました。
ワークショップ参加者の方々も、子どもたちも、バイト先のHAPの子どもたちも、卒業して散り散りになった同級生たちも、みに来てくれました。うれしくてなきそう。
ぜんぶ、ぜんぶ糧にして、これからも頑張っていきます。
修了制作は通過点に過ぎないけれど、ひとつの節目として、修了制作をとおして、今思っていることを書いてみることにします。
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修了制作のコンセプト文より
ちいさい頃に感じた、「よる」の感覚をふと思い出すことがあった。眠って、起きたら次の日になっているのがふしぎだったけど、今日と明日の境目まで起きてはいられなかった。
暗くて静かな夜は、とつぜん特別な夜になる。それは、わたしより先に眠ってしまうお父さんのおそろしい獣みたいないびきの音、眠れない夜にお母さんがつくってくれたハチミツホットミルクの甘くて優しい味、ふたりがいない夜にお姉ちゃんの手をにぎって眠った記憶だったりする。特別な夜はこれから先も、どんどん増えていく。
寝る前に読む物語、夜にまつわる短編集の2冊の絵本と、関連ワークショップの企画、当日の映像と作品を、ひとつの空間に構成しました。
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2年前の卒業制作では、誰でも身近に感じられることとして、四季の自然をモチーフに、作品をとおして、それぞれの子どもだったころを思い出せるような、やさしくてあったかい気持ちになれるような、そんな作品をつくりました。
修了制作では、四季の移り変わりよりもさらに身近なサイクルとして、朝が昼になり、昼が夜になり、夜が朝になることについて考えました。「夜」をテーマにした作品は、わたしが小さいころに感じた、夜への想いを形にしようという試みです。
わたしにとって、作品とワークショップは密接に絡み合うもの。どちらもかけがえのないもので、これから大人になってゆく子どもたちに伝えたいたくさんのこと、子どもの心を忘れてしまった大人たちにも伝えたいこと、大人になりきれない大人たちにも伝えたいこと、わたしの中にあふれる「伝えたいこと」を伝える手段です。
心が豊かであることは、自分をのびのびと表現することにも繋がると思うし、自分を表現することは、心の豊かさを形成することにも繋がると、いつからか、自然とそう思うようになりました。
子どもたちにとって、アートにふれることや、アートを身近に感じられること、難しくなくて自由であるということ、上手じゃなくていいこと、みてきいてふれて五感で感じること、それらの蓄積が大切なのかもしれないと思うのです。わたしは、そのことを伝えるキッカケづくりをしたい、そのためにわたしにできることはなんだろう。そのこたえが、作品制作と、ワークショップの企画なのだろうと思います。
そしてそれが、わたしの表現の媒体です。
本というかたちを選んだのも、みる人の意思によって選択できるからという理由もあるのかもしれないです。本をひらく、ページをめくる、物語が進んでいくことを自分の手であやつれるのが本のいいところです。途中でやめたったいいし、何回だってひきかえせるのです。読みたいと思った人が、ページをめくって物語をすすめていくのです。
絵画だと、とつぜん目に飛び込んできて、みたくても、みたくなくても、ひらけてそこに存在しています。もちろんそこがいいところでもあるのだけど、本にとくべつを感じるのです。
また、どうしてここまで子どもに執着するのでしょうか。はっきりとわからないけど、子どもへの興味と尊敬かな、と今は思います。
これから先の未来をつくっていくのは今の子どもたちだと思います。わたしたち大人ができることは、子どもたちを導いてあげること、豊かになる手助けをしてあげること、安心できる環境をつくってあげること、だと思います。その考えかたでいくと、わたしのやっていることは、これからの未来をつくることにもつながるんじゃないかなと思います。
ここまで言葉にするのは初めてなので言いたいことがバラバラで、全体的に分かりにくいかもしれないけれど、ここをひとつの節目として、これからは言葉で伝えることもしていきたいです。感覚的に物事を捉えてしまう性格だからです。なにごとも挑戦、挑戦