そのうち田舎への流れが普通になる
田舎への移住というと、何かすごい決意というか、大変なことというか、そんなイメージで語られるじゃないですか。でも、逆に田舎から都会に出ていくのは、移住とは言わないでしょう。高知から東京の八王子に移住しました、とか言わないでしょう。ただの引っ越しですよね。進学や就職のためとか、単に東京(都会)で暮らしてみたかったとか、そのぐらいのことです。
で、田舎暮らしに合わない人も、当然、います。虫が出て嫌だとか、人間関係が嫌だとか、車を運転しなきゃ生活できないから不便だとか。で、同じことは都会暮らしにも言えて、緑が無くて嫌だとか、人が多すぎるとか、水がまずいとか、電車が混んでいるとか。つまり、単に違うだけで、好みの問題で、で、現代は移動の自由も就職の自由もあるのだから、好きにすれば良いと、それぐらいの話で、自由に引っ越して、好きなところに住めばいいじゃないかと思うわけです。
単に、イメージの問題だと思うんです。明治以降、田舎から都会へという大きな流れがあり、それはいまだに続いているから、そっちの方が「普通」です。普通だから、それを当たり前と皆が思っているというだけのことです。もちろん、普通だからこそ、それに付随するサービスも多いから、便利だというのは、ありますよ。ただ、その便利なサービスは、お金を支払わないと受けられないから、お金が無いと都会の暮らしは大変ですが。
東日本大震災や、コロナや、そしてリモートワーク系の技術も充実したことで、今後、都会から田舎という流れはもっと大きくなって、いつか、そっちの方が普通になっていくと思います。大体、欧米の20年ぐらい遅れで日本にイベントがやってくるという話もありますが(もっとも、これは日本が後追いしているからで、だから絶対に向こうが先になるんですが)、そう考えると、富裕層もタワマンじゃなくて田舎のゲートコミュニティになるだろうし、お金に余裕がある人ほど田舎に向かっていくと思います。
そうなると、今度は付随するサービスが必要になるから、田舎に産業が生まれてくる。そして、そこで働く人たちが、今度は田舎に「就職」するために来る。じゃあ、大学もそこにあったほうが良いよね、とかいう話になり、土地もあるんだから、進学のために田舎に行くという流れにもなる。自然に任せていれば、普通、分散します。富国強兵しなきゃいけないという、ある意味、異常事態の中で都会が発展してきたわけですが、そのうち、普通に戻るだろうなと思っています。またあした。
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