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プレゼント上手な母から学ぶこと

母からもらったプレゼント。誰しもいろいろな思い出があると思う。私もそう。特に女性ということもあって、アクセサリーや服等をプレゼントを受け取ることがこの頃は増えてきた。

え、結婚しているのにまだプレゼントもらってるの!?って思うかもしれないけれど、別に結婚してるからと言って我が子に贈り物をしてはいけない法律はないし、規則もない。受け取ってはいけない理由ももちろん、ない。

単純に「届けたい人に、プレゼントを選び、贈る」。シンプルなこの発想のもとで育ったからか、我が家の女性陣はみんな贈り物が大好きである。結婚をして家族を持った今でも、私も母に自然と贈り物をしたくなるし、突然妹から私に段ボールが届くこともししばしばである。

さてそんな我が家でも、最近一つびっくりする母の提案があった。今日はそのエピソードと、その時に感じた私の気づきを言葉にしてみる。

突然の事前確認

「ミーママ(私の祖母)から昔もらった真珠のネックレス、まだある?」

突然LINEが飛んできた。ミーママは20歳の時、私にも妹にも真珠のネックレスをプレゼントしてくれたことがある。もちろん、持っている。今私は1歳と3歳の子育て真っ最中なので、結婚式等預かってもらえる時を除いて今は封印してるけど、もちろん持っている。

「写真、送ってくれないかなぁ」

予想外の母の意図

なんで?と思いつつ、写真を母にピコンと送る。突然どうしたんだと思ったら、母はこんなことを言い出した。

「〇〇(私の従姉妹)がもうすぐ20歳なんだ。一人っ子だし、ミーママは認知症だし、ターくん(祖父)はもう死んじゃったから、ミーママの代わりにプレゼントしてあげようと思ったの」

思わぬ発想に私も妹もびっくりしたけど、ああ、母らしぃなぁと感じる言葉だった。私が高校生の頃に生まれた彼女は、やっと成人式を迎える。一人っ子で、近所の親戚はターくんとミーママだけ。だから今彼女の誕生日や成人を直接お祝いできる人は、実の父母だけという状態になっていた。

特別な意味は、たぶんきっと相手が決める

写真を見た母は、妹と私が違うブランドであることに気づいた。デザインを考慮して、妹と全く同じブランドの全く同じデザインのものを贈ることにした。さすがに成人式当日に式場には行けないので、彼女の父親である母の弟に託すことにした。受け取るなり叔父は「こんなのねーちゃん、もらえないよ!本物でしょ!?」と言ったようだけど、母は強引に渡して帰ってきたらしい。

叔父は戸惑いながらも従姉妹に渡すと、もうLINEがピコンピコン私の元にも、母の元にも、妹のところにも飛んできた。あまり感情を表に出さない従姉妹からの、精いっぱいのお礼の連絡である。

「ほんとにキレイ!こんなの初めて!嬉しい!一生大事にする!」

物を大事にしないで失くし物ばかりする従姉妹からの、これもまた精いっぱいの決心である。兄弟姉妹のいない従姉妹にとって、私の妹と同じおそろいであるということも、また特別な意味を持ったのだろう。今までに見たことがないくらいの熱量のこもった言葉で、シンプルに綴られていた。

未来への想像力と贈り物の関係

誰に何をプレゼントするのか。プレゼントは何がいい?とよく聞いたり聞かれたりするけれど、こんなプレゼントほど最高なことってないなと思う。相手を想い、かといって何か好みを押し付けるでもない。未来の相手を描いてその相手が素敵な時間が過ごせるのは一体どんなものだろうって。送り主が主役ではない。相手が主役なの。そういうところに想いを馳せて品を選ぶ母のセンスは、我が親ながら抜群だなと思うのだ。

「きっと喜ぶ!」という過剰な期待は母はしない。いつもしない。喜んでもらえるかソワソワはするんだけど(してるのも見えるんだけど)、その価値は相手が決めると割り切って贈り物はいつも聞かずに決める母。でも、必ずリサーチは欠かさない。相変わらず、母にはかなわない。まあ、リサーチしてるなーというのは私はわかっちゃうんだけど。それもまた愛である。

制度上も大人になった彼女と私たち。私はブランドは違うけど、いつかおそろいの真珠を3人で纏って揃って、従姉妹同士でシャンパンなぞ囲みたい。











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