何もない、ただその広がりを歩く@ひがし北海道のロングトレイル、北根室ランチウェイ①
先日、中標津 (なかしべつ) のロングトレイルを歩いた。
それは北海道の東の先にあり、札幌在住の道民でも滅多に行くところではない。中標津に行ったと話すと、「何もないべさ」と大抵の道民は言う。だけど、その何もなさが心地よかった。三日間、ただただ牧草地を一人で歩いた。
このトレイルは、北根室ランチウェイといって、全長74.5km。通称、KIRAWAY。ランチとは、RANCHで牧草地を意味する。
起点は、中標津交通センター。そこから、根釧台地に広がる牧場を歩き、西別岳を登り、摩周湖展望台を超えてゴールに向かう。終点は、弟子屈 (てしかが) 町のJR美留和駅。トレイル中は、宿泊施設に泊まったり、テントを張ったり人それぞれ。
私はトレイル初心者なので、ホテルに泊まりながら自分のペースで三日間、約55kmを少しずつ歩いた。
1日目 交通センター 〜 開陽台 (第一ステージ) 14.7km
交通センター近くのスーパーで、お昼ご飯を調達してから、いざ出発!
重たい荷物を背負い続けられるか不安になり、家を出る直前にリュックを28Lに変更した。お昼ご飯を入れると、リュックはパンパンになった。
道立ゆめの森公園のハマナス
ここでは、おじいちゃんたちがパークゴルフを楽しんでいた。
ミズナラ
公園を抜けると、本当に人に会わない!!
森の中で、ガサッと音がすると、クマじゃないかと怯える。しかし、よくよく観察すると、どんぐりが木から落ちる音だった。この「ガサッ」に最後までドキドキした。ベアベルは絶対に必要。
牧草地のすぐ横のトウモロコシ畑
飼料用トウモロコシなので、普段目にするものと少し違う。
天気に恵まれ、空が青くて遠い。
武佐岳
トレイル中、様々な角度から武佐岳が見えた。森を抜けてその姿が見えると、見守られているようで安心した。
開陽台
この日のゴールはここ。地平線が330度見渡せる展望台。武佐岳はもちろんのこと、斜里岳などの道東の山や国後半島も一望できた。ちょうど、日が沈み始めた頃で雲が作る影が美しかった。日本にこんなところがあったのだ、と思う。
中標津のミルクを使ったソフトクリーム@開陽台
展望台には、カフェもある。ご褒美は、ここのソフトクリームと決めていた!!さっぱりめの爽やかな味わい。
道案内
トレイルには標識があるが、分かりづらいところもあるので地図は必須。地図を読んでも分からない時は、スマホのGPSを頼りに歩いた。
この日は、温泉に入ってすぐ寝た。心配もしたけれど、始まってみると、ひたすらに楽しかった。
表紙の写真は開陽台からの眺め。