紙好きはいる。
ビュッフェ形式だった。
整然と並んだ箱に、それぞれキレイな一筆箋。数十種類並んでいたから圧巻。一瞬で目を奪われて、飛びついた。
小箱に詰められるだけ、好きな種類の紙を選んで詰められる、そんな販売形式。
そして、その小箱も数種類。どれもかわいらしい。
迷った挙げ句、花模様の小箱を手に取った。
目に飛び込んでくる、かわいい紙たちを少しずつ詰めていった。これもいい、あれもいい。
ほどよい厚みの紙、でも簡単にはいっぱいにならない箱。
優しいタッチの絵柄。しかも、これ両面印刷。
実は買うときは気付いてなかった。裏面は無地だと思ってた。だって、表面があまりにも可愛らしくて、それで十分だったから。もう眼福。
宝物をたくさん連れ帰ってきた。
好きな紙を少しずつたくさん選べるって初めてのこと。
便箋やシール、マスキングテープとか紙小物が大好きな私にとって、本当に心ときめく体験だった。
選んでる間、私の眼はギラギラしてたと思う。
帰ってからも並べてうっとりする。
売り場で、商品の説明書きに「1番人気」みたいなこと書いてあった気がする。
ああ、同じように、あの紙たちにときめく人たちがたくさんいるんだな。
誰かと興奮を分かち合いながら紙を選ぶのも、きっと楽しかっただろうな。
でも、誰に遠慮することなく、静かにじっくり紙たちを吟味する時間もとっても幸せだった。
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