シェア
かとちん
2019年6月28日 23:43
デビュー作『氷菓』につらなる古典部シリーズの6作目となる短編集。2年生になった古典部の面々の屈託が、さらに掘り起こされている。米澤穂信といえば、押しも押されぬミステリ作家で、年末のランキングで2年連続の3冠を達成するほどの書き手だ。でも僕の好きなところは、ミステリとしての完成度以上に、デビュー作『氷菓』からずっと生きることの苦さが描き続けられているところだ。米澤ミステリの興味深さは日常系