肌寒い部屋の中で毛布に包まりたい
前職最後の職場で朝礼があり、月に1回程度の順番でスピーチがあって、毎回話すネタに困り、自分のプライベートを話すという身を削る方法しか僕には思いつかなかったのですが、同じタイミングで異動してきた長内さんが、「今日は何の日シリーズ」で第一回目を話し始めたとき、完全にやられたと思った加藤です。
#策士
#今日はハヤシの日
7月にこんな話をしていました。
わざわざ辺鄙なところにあるお店に来るやつはどうかしていると
#要約乱暴
すいません、ちゃんと要約します笑
こんなにも“おいしい”が溢れる中で、それなりのおいしい“だけ”を提供するのであれば、わざわざ遠くに行かなくても身近にあります。これからの飲食には“おいしい”は大前提として、その上でその人足を動かす+αの何かが必要なのではないか
という話をさせていただきました。
日々考える中で、「安心がそこにあるかどうか」というのもひとつの要素ではないかと思いました。
僕の場合、休みの日はジャンルを定めず(偏りはありますが)いろんな場所に行きます。これは飲食店に限らず、銭湯や本屋など様々です。
なるべく同じところには行かないようにしていて、毎回同じなのは池尻大橋のライフというスーパーくらいです。
#ライフ最高
#青森はカブ派かユニバース派に分かれる
#いやマエダもあるな
ライフに行けば大抵何でもあります。
僕が作るディルとアンチョビのおむすびですが、初めて作ろうと思ったときに“ディル”はどこに売ってるんだろうと思いました。
そんじょそこらにはない気がしていて、こういう時は成城石井やろと思い、何件か回ったんですが見つかりませんでした。
#思い込み激しめ
#成城石井さん好きです
そして、諦めてライフに行ったらなんと普通に置いてあって感動したことを覚えています。
それ以来、あそこに行けばなんでもあると言う安心感から、とりあえず向かう先は僕の中でライフになりました。
これって飲食店に応用できないかなと思いまして、、
飲食店が提供する安心感ってなんだろうと考えました。
逆説的にどういう状態が不安なんだろうと考えた時、“知っている人よりも知らない人が多い状態”つまり孤立感が不安なのではないかという解に行きつきました。
初めて行くお店はまさに自分を知っている人は誰もいないので、余計に気を遣ってしまいます。
その状態が不安を生み出しているのではないか
なので、お店側でお客様を知ってる状態を作るようにしたらいいのではないかと思いました。
幸いにも顔を覚えるのが得意な方で、2度目ましての方はなんとなくわかります。
そういう方たちには、お水を出しに行った時に
「最近よく来ていただいてますよね?」
「ご無沙汰してます」
「今日は何にしますか?」
なんて声をかけます。
そうすると、誰も嫌な顔はしません。
ちょっとニコッとする方もいるくらいで、皆さん体が開いた状態になります。
こちら側が「あなたのことを知っていますよ」という意思表示がもたらす安心感って効果があるなぁと最近実感しています。
先日、何週間かに一回くる常連さんにいつものごとく、爪楊枝を食後に持っていくと
「さすがだねぇ」なんて褒められました。
そのあと会計の際にもすこし会話させていただいて、どんどん心を開いてくださってるなぁと感動しました。
自分の中で確信に変わった瞬間です。
安心感とは温度で言うと“暖かい”方だと思うんです。
僕は少し肌寒い部屋の中で毛布に包まるのが好きですが、たぶんそれは暖かい=安心するからのような気もしていて
そんなぽっと暖かくなるような接客が実は1番心地よいのではないかと思ったりします。