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面積ではなくて深度
ドフラミンゴあたりで挫折したワンピースを一から読み直したいと思い続け、3年は経った加藤です。
#また挫折しそう
#今盛り上がってるらしい
#ニャーバンブラザーズ
新しいスタッフに「味は面積は変えられないけど深度は変えられる!写真と一緒!」と味付けの説明をしたけれど「あ、はあ」という感じだった。わたしは料理をそういう写真や絵画(西洋画)のようなものだと思ってる。時々日本画的なシンプルな美味しさに出会ってドキドキしたりしてる。
— アホウドリ (@ahodori_tokyo) July 14, 2022
今日は私が以前からファンであるアホウドリさんのツイートを拝借いたします。
アホウドリさんのお弁当を食べたことがない方は今すぐ食べてください。
めちゃくちゃおいしいです。
#レシピ本買えなかった
#再販希望
この”味の面積は変えられないけど、深度は変えられる”と言う言葉にすごく共感しました。
「深度」っていうと少しわかりにくいかもしれませんが、つまりは「深み」であって、僕なりの解釈は「層」だと思っていて、岸壁の色が土地の種類によって色が変わっていてそれがいくつも重なって壁になっているをイメージしていただけたらなと思います。
#分かりづらい例え選手権優勝
例えば、めんつゆのみで味付けした場合と醤油、砂糖、みりん、酒で味付けしたものでは、一層と四層になるので、味の深みが違います。
多分これは僕も含めて皆さんでもわかるくらい違いがあるかなと思います。
味の面積は変えられないというのは、むしろ”変えちゃいけない”に近いと思っていて、深度を求めるがゆえに何個も味を足していって、よくわからない味になってしまうのはあるあるで、ここで大切なのが味のバランスなわけです。
ある一定の面積(バランス)に収めなければ、よく言われる「味が決まる」状態にはなりません。
僕も最初の頃はこの「味が決まる」状態というのがよくわからなかったんですが、試作を何度もする中で、確かにピンポイントでこれだ!みたいなのに出会うことがあって、これが”決まる”ということなんだと段々とわかってきました。
面ではなく、点を探すイメージです。
#分かりやすい例え選手権第6位
その面積(バランス)の中で、どれだけ深度を変えられるかが料理の面白さでもあるのかなと思います。これは言わば、NARUTOの螺旋丸と同じですね。
#自分的に一番しっくりくる例えに出会えました
これらを踏まえて、やっぱこの料理はすごいなと思うのが、うちの会社の一店舗「パーラー大箸」で提供しているトーバーライスかなと思います。
20種類以上のパーツを組み合わせているのに、味の面積をはみ出さないこのバランスがすごいんです。そしてこの数ゆえに深度がものすごい。
どんな味か言われれば、トーバーライスという味なんです。
#語彙力
料理が得意な奥さんっているじゃないですか
あれって何種類も作れるというよりは、深度を変えられる人なんじゃないかなと思っていて、何種類もの料理を作れることに関して言えば、クックパッドを開いて材料さえあれば、何個でも作れるわけで、料理が得意な奥さんは深度を意図的に変えていると思うんです。
カレーにコーヒーを入れたり、酢豚に蜂蜜を入れたりとか
そういうのって多分この料理の面積はここまでというのを知っていて、そこから深みを出すにはどうしたらいいのかを考えているのかなと思います。
それが難しいんですけどね笑
ただ、それがおもしろい
それが料理です。