伝えているのか伝わっているのか
飲食店の店員さんのおすすめは乗りまくるのに、美容師のおすすめは全くといっていいほどノリが悪い加藤です。
#大盛りできます
#お願いします
#トッピングいかがですか
#お願いします
#髪にいいシャンプーいかがですか
#大丈夫です
テレビでも紹介されたらしいメロンパン屋さんに先日行ってきました。
事前にオーダー表にセルフで個数を書いて、レジに並ぶスタイルです。
クリームとカスタードをひとつずつ注文することにしました。
店員「カスタードが2個セットで1つとなりますが、よろしいでしょうか?」
「そしたら、クリームなしでカスタードだけお願いします」
それほど待たずに受け取り、イートインが広くなかったので、車に持ち帰って食べることにしました。
メロンパンといえばあの形をだいたいの人が想像するかと思います。
そしたらなんと細長い・・・
一口かぶりついてみます。
ん?
固い・・・
中のカスタードは凍っていました。
結局そのまま最後まで食べてしまいましたが、ここまで認識にずれがあると自分の食べ方が本当に正しかったのか疑問になってきます。
まず、店頭に置いてあったメロンパンはみなさんが想像する形をしており、それが出てくるものだと思っていて、カスタードだけあんなに筒状だったのか
中のカスタードが凍っていたのは、家に持ち帰る頃にはちょうどいい状態になっていますというお店側の愛なのか
店内にはそれを伝える何かがあったわけではなく、店員さんからの特別な説明もありませんでした。
普通のお客様であれば、そのままで終わってしまうと思います。
妻もおいしかったねぇなんて言ってましたけど、飲食に携わる人間として、お店側の意図を全く掴めずに終わってしまったことになんだか罪悪感がありました。
そもそも意図をお客様に対して伝えようとしているのかにも問題はありますが、伝えようとしていて、結果的にお客様に伝わっていないのであればそれはかなりもったいないことだなと思います。
だって自分たちが思うおいしいを届けることができなかったわけですから
結局はお客様の受け取り方しだいにはなってしまいますが、最低限の努力を僕らはしていかなければなりません。
どういうところがおいしくて
どんなふうに食べると一番おいしくて
誰とどんなふうに食べて欲しくて
どんな時に食べて欲しくて
自分たちがたくさん時間をかけて
おいしくしたこの料理を
お客様に伝えたいことはたくさんあると思います。
それの何を一番伝えたいのか
どんなタイミングで
どんなふうに伝えるべきなのか
を考えて
何度も言いますが、最終お客様がどう食べるかは操作できません。
何度も言いますが、おいしいを伝える努力を僕らはしなければなりません。
サボればどこまでもサボれるし
やればどこまでもやれることはある
それが僕らの仕事です。