ミルトン・グレイザーさんから学ぶデザインプロセスとデザイナーという仕事について
こんにちは。デザイナーのkatoです。
2020年6月26日、グラフィックデザイン界の巨匠ミルトン・グレイザーさんが91歳で亡くなりました。
グレイザーさんといえば「I Love New York」のロゴをデザインした方で有名です。
グレイザーさんの名前は知らなくても、このロゴを目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
アイ・ラブ・ニューヨーク-Wikipediaより
ニュースでグレイザーさんの訃報を知ったのですが、グレイザーさんの命日が私の誕生日と同じだったことに不思議な縁を感じ、以前ある記事で感銘を受けたグレイザーさんのデザインに対する考え方やデザインプロセスを紹介します。
そしてデザイナーという仕事についても、改めて考えてみたいと思います。
デザインとは、既存の状態からより良い状態に移行するプロセス
グレイザーさん曰く「デザインとは、現在の状態からより良い状態に移行するプロセス」とのこと。
優れたデザイナーは問題解決能力が高く、スケッチ帳やPhotoshopを使う前に、目的やターゲット、技術的な制約、戦略を理解しようとします。デザイナーと仕事をするときは、『プロジェクトのゴールが何か?』を共有することが重要です。
一般的に「デザイナー」というと、スタイルや外観を整えることが仕事とイメージされる人は多いと思いますが、それらはデザインという仕事の一部分でしかありません。
実際、デザイナーの多くは、競合のデザインを比較してリサーチしたり、もらった情報を整理(IA)したりすることに多くの時間を使っています。
スケッチしたり、Photoshopなどのツールを使うのは、頭の中のデザインをアウトプットするための一つの工程でしかない、ということですね。
デザインには目的があり、アートには別の目的がある
デザイナーにとっては、デザインとアートが違うということは当たり前の話ですが、グレイザーさんは「アートの力は神秘的で定量化できないが、デザインの有効性はクライアントの目標をどれだけうまく達成できるかで測定される」と話しています。
デザインとアートの違いについて、凄くわかりやすい説明だなと思いました。
AIの発達でデザインという仕事はなくなってしまうのか?
少し話は逸れますが、AI(人工知能)の発達によって将来なくなるかもしれない仕事というのが議論されています。
デザインの世界でもAIの技術が導入されてきており、ロゴやWebサイトを自動で作成してくれるサービスも存在します。
では、デザインの仕事もAIに奪われてしまうのでしょうか?
個人的な見解ですが、グレイザーさんの言うように、デザイナーの仕事が絵を描くだけではない限り、デザインが完全にAIに取って代わるということはないと思っています。
(少なくともコンピューターが人間の知能に追いつくまでは。。。)
誰の?何のために?どのようにして成果を上げるのか?
デザイナーは、常にクライアントやユーザーのことを考えてデザインしています。デザインの力がもっと世間に認められて、デザイナーの価値が上がるように頑張っていこう!と思う今日この頃でした。
余談
冒頭で述べたように、グレイザーさんが亡くなったのは2020年6月26日ですが、実は誕生日は1929年6月26日。誕生日と命日が同じ日なんですね。
つまり、グレイザーさんと私は同じ誕生日。
ちなみに具志堅用高さんと千葉ロッテの鳥谷選手も同じ誕生日。
次回は、お二人についての記事を書いてみようと思います。(嘘)
参考
↓上記のページを翻訳した記事
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