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越冬キャンプ|ファイヤーウッドミッションを遂行せよ
〇越冬キャンプとは…
『キャンプで越冬してみようかな』という思い付きで始まった、そのままズバリな挑戦。
沢の水と少しの電力、バケツを置いた簡易トイレ、雨がしのげるティピ。
これだけ揃っていれば春まで外で暮らせるはずだ。
夜はマイナス10℃近くまで冷え込むことのある谷で、春を目指して暮らしを紡ぐ。
外の暮らしで水の次に大切なのは火だと思う。
日々、薪を集め管理するのはとっても大切だ。
ファイヤーウッドミッションとは要は薪拾いのことだ。
“ミッション” と言うと、より達成しなければならない雰囲気が出るのでう呼ぶことにしている。
※造語なので海外で “ファイヤーウッドミッション” と言っても通じない。
![](https://assets.st-note.com/img/1645107908114-sNs6DCwxqQ.jpg?width=1200)
家に薪ストーブがある人や頻繁に焚き火をする人は分かると思うが、冬にしっかり暖を取ろうとすると一晩でかなりの量の薪を消費する。
そして薪は買うととても高い。
旅具店には日々の薪を買う余裕はない。
その日の分をどうにか確保せねばならない。
私が越冬キャンプを展開している場所には薪置き場があり、
廃材や庭木や家具の一部などが薪としてストックされている。
ありがたいことに、有志の方がこういった木材を寄付して下さっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1645107820726-nn3MHUI6Lu.jpg?width=1200)
しかし、冬を越すには到底足りない。
火を焚く時間や大きさ、燃やす木の種類などにもよるが、旅具店が暖をとり夕食を作るには少なくとも大きな薪が6本/日ほど必要だ。
旅具店は越冬を目指しているので、約2ヶ月の滞在だとして360本の薪が必要だ。
しかもこれは夕暮れから約3時間ほど火を焚いた場合だ。
夕方5時に火を起こし、8時に全てが終わって就寝する暮らしでも最低で360本必要なのだ。
この量の薪では足りないし、そもそもここの薪は私の暮らしのために用意された物ではなく、この場に集うみんなのためにある薪だ。
できることなら一本でも多く残したい。
なので天気の良い日はほぼ必ずファイヤーウッドミッションを遂行する。
一度雨が降ればしばらく薪は拾えなくなる。
その事も考えて、集められるだけ集めておく。
太い薪はもちろん、焚き付けや、その中間くらいの太さのものも
どんどん拾う。
以前書いた記事にもあるが、
ここにストックされた薪は湿気ていて火の点きが悪いので、そんなにいる?と思うくらい焚き付けも集める。
![](https://assets.st-note.com/img/1645108296011-JSbgamFjxv.jpg?width=1200)
麻袋いっぱいに集める
必要があれば集めた薪を日向に並べ、少しでも乾かしてからストックする。
雨の後で地面が湿っぽい時は、欲張らず細めの薪を集める。
太い物は次回に持ち越すか日向へ移動させる。
![](https://assets.st-note.com/img/1645108994967-DQNsUVtfUD.jpg?width=1200)
話は少し変わるが、
海外の農家さんで働いていた時、冬になってもテントに住んでいる私を見かねて農家さんが使っていない家を貸してくれた。
家には薪ストーブがあったが、薪が無かった。
当時付き合っていた彼と毎週末ファイヤーウッドミッションに出かけた。
ミッション前に車をなるべく空にし、折り畳んで二重にしたブルーシートを持ってすぐ近くのビーチへ行った。
広げたビニールシートにありったけの流木を集める。
これ以上乗らない!となったら2人でそのままズルズル引きずり、車まで運ぶ。
彼が車に乗り込んで車内からブルーシートの端を引っ張り、私はタイミングを合わせて集めた流木たちを押し込んだ。
家に帰ってもまだミッションは続く。
拾ってきた流木をストーブに入る長さに切り、湿気ていれば玄関前に並べて干し、そのまま使えそうならせっせと室内へ運ぶ。
雨に備え、備蓄用の薪も確保できれば最高だったが、それは本当に難しかった。
こうして毎週末欠かさずファイヤーウッドミッションに励んだが、販売されている薪と比べると、流木は燃え尽きるのが早く、あっという間に無くなっていく。
週の後半はハラハラすることもあった。
それでも結局一度も薪を買うことなく乗り切った。
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旅具店にとって、ファイヤーウッドミッションはお外での暮らしを支える大切なミッションだ。
凍えたくなければミッションをコンプリートしなければならない。
あとはひたすら節約に努める。
旅具店、真冬の外暮らしでは、基本的に夜7時には布団に入ってしまう。
日が暮れてから外にいても寒いだけだし、薪も消費してしまう。
4時に火を起こし、5時に夕食をとり、6時に片付けてお茶を飲み、歯を磨いて湯たんぽを作ったら山田くんに潜り込む。
そこで湯たんぽを抱いて映画を見たり本を読んで、9時頃眠りにつく。
(最近キャンプ仲間ができて皆で火を囲む機会が増えたので、少々夜更かし気味なのだが。。)
日中はほとんど火を焚かず、簡単な調理はカセットコンロで済ませる。
旅具店にとって薪は大事な財産なのだ。
明日は夕方から雨のようなので頑張って集めたが、良く日の当たる斜面の木は拾い尽くしてしまった感がある。
日陰の木は先日の雪の影響でまだ湿気ている。
新しい薪拾いポイントを開拓しなければならない。
凍えるか、ミッションコンプリートか、なのだ。
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細いものが多く、2日分に満たない量だ
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