NZ Great Walks | Abel Tasman Coast Truck|#5 Watering Cove - Marahau
シリーズものの第5回目。これが最終回。
この日はWatering Cove からMarahau までの12.4kmを歩く。
この日も快晴。
朝、目が覚めてテントから出で、裸足でまだひんやり冷たいビーチを歩く。
期待通りの気持ちよさ。贅沢。最高。
Abel Tasman Coast Track も本日が最終日。
ゴールまでは3時間くらいを見込んでいた。
当初の計画では8時くらいにWatering Cove を出発し、午前中のうちにゴール、ゴール地点に迎えに来てくれたスティーブと合流してランチ。と言うことになっていたのだが、ビーチのあまりの美しさにアナも旅具店ももう少しここでゆっくりしたい、ということになった。
スティーブに電話を入れて正直に事情を説明し、アナと旅具店は朝からビーチでゴロゴロした。
だんだんと日が登り体が温まってきたので、透き通った碧い海にザブザブと入っていき、満足するまで海水浴を楽しんだ。
結局10時くらいまでのんびりと過ごし、アナと旅具店はようやく出発した。
白っぽい色の地面に太陽が反射して眩しい。
白く続くトレイルと空と森のコントラストがとても美しい。
丘の上まで登ると海岸線が見渡せた。
『あの辺のビーチはうちらが歩いたビーチかな?』とか『もうすぐゴールしちゃうんだね〜』とか言いながら歩く。
ゴールして一番最初にしたいことはシャワーを浴びることだった。
この4日間、毎日びしゃびしゃになるほど汗をかき、海で泳ぎまくっては塩まみれの髪を自然乾燥させるしかなかったので、熱い真水のシャワーをたっぷり浴びてリフレッシュしたかった。
アナはこの日の夕方に近所のパブで開かれるギグ(小さなコンサートみたいなもの)に行くのをとても楽しみにしていて、道中もその話をしていた。
『Yukaも一緒に行こうよ!』と何度も誘われたが、アナの無尽蔵な体力とは違い旅具店の体力には限りがあるのだ。
毎日毎日炎天下の中をパックパックを背負って歩いて、ゴールした日にパブに夜遊びに行くなんて、旅具店には到底無理だった。
ゴールまであと30分くらいのところに来たとき、突然アナと旅具店は2人顔を見合わせて『ベーコン!!』と叫んだ。
誰かがどこかでベーコンを焼いている匂いがしたのだ。
この日はゴールまですぐということもあり、2人とも軽いスナックで朝食を済ませていた。
ちょうどお腹が減った頃にベーコンの匂い!
急に我慢できないほどの空腹を感じ、アナも旅具店もギアを切り替えたかのように急ぎ足になった。
そこから20分くらいで無事にゴール。
迎えに来てくれたスティーブが我々を見つけて手を振っていた。
『やあ、調子はどう?朝のビーチを楽しめたかい?』と、とっても爽やかで優しい言葉をかけてくれた。
ありがとうスティーブ。
ゴール地点のすぐ横にあるカフェに入り、コーヒーと甘いパンケーキを頼んだ。
食べながらアナと旅具店は今回のトレイルがどれだけ楽しかったかをスティーブに聞かせた。
それから3人でスティーブの家に行き、念願の熱いシャワーを浴び、旅具店はのんびりと夕方を過ごした。
少しだけ昼寝をしたアナはスティーブを誘ってパブへ出掛けて行った。
こうしてアナと旅具店の3泊4日60kmの旅は無事に終わった。
旅具店はそれまでも1人でハイキングに行ったり、山小屋泊の登山に出かけたことはあったが、テントを背負って数日に渡って歩くのはこれが人生で2回目だった。
アナという相棒がいたから不安なくチャレンジできたし、60kmの行程のあれこれを共有できる友達がいたことにとても感謝した。
また1つ出来ることが増えて嬉しかったし、素晴らしい思い出ができた。
めでたし、めでたし。
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