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臍の緒をとっておきたい気持ち

自分の髪も爪も、伸びてきたら切って、ムダ毛を本当に嫌だと感じたら永久脱毛処理もして、ホワイトニングで新庄さんのような真っ白な歯になったり、整形で自分をカスタマイズするのも割と一般的になりましたが、”ありのーままのー”で、伸びやかに鼻毛が出てたりすると、免疫的に強くて、本来の人間としては病気にはなりにくいんだろうなぁと、思う時があります。同じように、綺麗に整えられすぎた都会の植物って妙に変ですよね。桜があんなに整列して咲いていることに、おかしさを感じるのは私だけでしょうか…?

家の中って意外と整然としてなきゃいけない雰囲気があるのと、ずっと頻繁に使ってたはずのものも使われて要らなくなった途端に、本当にゴミとして(色鮮やかに使われていた時間が、真っ黒に)捨てられていく。

今まで愛でていたようなものも、子供の成長とか流行に合わせて廃れて、畳まれて、しま(終)われていく。使わないなら邪魔で、物置にあっても仕方ないから、いつかは無くしてしまうしかないけど、ノコギリかなんかで解体してただの廃材になってしまうのは、なんだか自分の一部も切り捨てられているような。。。

ある意味、使っていた家具との記憶も、いつか、どっかの時に必要になるかもしれないと、頭の片隅にとりあえず残してるものが、形としてそのまま作品になってる。そんなことを、思いました。


思ってみれば、切った髪を残してたらウィッグにでもできそうですし、爪は煎じて飲めそうですし、とってもSDGs ♬(?)…って訳でもないですが、家具がもつあの独特な空気を見過ごせなかったんじゃないかと感じた、このキエフ出身の作家の気持ちに共感しちゃいました。

臍の緒も取っておくのは、あれはやっぱり何か、繋がりのことですよね。



愛知県美術館 「2022年度第1期コレクション展」より
2022年4月1日(金) ~ 7月3日(日)

「漂う天界」 

ルイーズ・ニーヴェルソン

( 1899キエフ(ロシア/ウクライナ)-  1988 ニューヨーク(アメリカ))



ランドリー・・・

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