目指すところ
オリンピックの中継を見ていて、実況の人がたまに「金メダルを目指すチームです!」とか、「メダルを目標にがんばってきました!」とか、そういう言い回しを使っていたのが不思議だった。
当たり前だろう?
その都度ひっかかってしまって、さすがに少ししたら慣れて聞き流せるようにはなったが、どうにも不可解な日々であった。
メダルを目指さない選手がいるのか。いるかもしれないが、普通は表には出さないだろう。目標を問われて「8位入賞です」とは答えまい。たとえば伝説級の選手がいるので金は難しいとしても「メダルが欲しい」くらいのことは言うだろう。
目標と結果のギャップを恐れているのだろうか。たまに流行る会社の目標管理では、到達不能な目標を掲げることを是とはしない。そういう考え方なのだろうか。
仮にメダルを狙えるチャンスが巡ってきたとして「8位入賞でいいや」という人が、それを掴み取れるだろうか。
実際に選手が言ったのだろうか。インタビューの結果なのだろうか。恐らくは違うだろう。そうであると思いたい。外野が勝手に言っているのだと思いたい。