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家庭教師の効果を最大限に得るために必要なこと ~結果が出ている人に共通する「学習サイクル」とは?~

プロ家庭教師Isshiyです。

前回まで3回に渡り、「自分の合った家庭教師の選び方」についてお話しました。ここでは、家庭教師の指導が始まるまでの「基本の流れ」と「自分に合った家庭教師と出会える確率を上げるためのポイント」について記事を書きました。

「これらの記事に書いてあるポイントを押さえれば、自分に合った家庭教師を探していけばいいんだな」と思った方、ちょっと待ってください!
自分に合った家庭教師を探し、指導をお願いしただけでは残念ながら実力は上がりません。なぜなら、どんなに優秀な家庭教師でも「正しく利用」をしなければ、その家庭教師が本来持っている効果を得ることはできません。

では、「家庭教師が持っている効果」を得るためにはどのように利用していけばよいか。今回は「家庭教師の正しい利用の利用の仕方」についてお話していきます。


1.そもそも家庭教師は何を教えるのか?

まずは「そもそも家庭教師は何を教えるのか」についてのお話です。
正直なことを言うと家庭教師の数だけ指導スタイルがあると思いますが、おおむね以下の3点について指導をしていくことになると考えられます。

①日々の学習内容に関する技術的なアドバイス

まずは学校の授業進度に合わせて各単元の指導を軸に行っていきます。そして、そこから時期に合わせて敵テスト対策や入試対策を行っていきます。
特に私が指導を行うときに重視しているのが、「学校の授業を集中して聴けるような体制を作る」、つまり「学校の授業について行ける体制を作る」ことです。理由としては、生徒様が「これから学校でどんなことを習うのか」がわかっていれば、「学校の授業を余裕を持って聴きる体制」を整えることができるからです。また、その体制が整うと学校の授業を有意義に利用することができるようにもなります。このサイクルが上手く回ってくると「少なくても家庭教師と学校で同じ話を2回聴くことができる」ようになってきます。そうすれば、技術的なことを覚える確率は上がり、できること実力が上がってきます。

②指導がない時の学習環境の整備

家庭教師の指導は平均すると週に1~2回が基本となります。ということは、1週間単位で考えると指導がある日より指導がない日の方が多いのです。生徒様には指導時に一生懸命取り組んでもらうのは勿論ですが、やはり実力を上げるためには「指導がない時に生徒様がどれだけ勉強ができるか」が必要不可欠です。そこで、生徒様が指導がない時でもスムーズに学習が進められるように「宿題」という形を使って学習環境を整えていきます。
ただ本音を言うと、私は本当は「宿題」を出したくないです。なぜなら、宿題という形になると「受け身」で行う感覚になるため、覚えるスピードが鈍るからです。勉強に限らず、物事を覚えるのは「自発的」に行った方が覚えるスピードは速いです。しかし、家庭教師を利用している生徒様は自発的に動けない(または動き方がわからない)方が圧倒的に多いですので、宿題という形で指導がない時の学習環境を整えていきます。

③指導がない時の勉強のやり方

先程、生徒様の実力を上げるには「指導がない日の学習」を充実させるために「宿題という形を使って指導がない日の学習環境を整えていく」というお話をしました。しかし、環境を整えたからと言って、それを実践するやり方がわからないと意味がないです。
そこで、私は「指導がない時の勉強のやり方」について時間をかけて教えていくようにしています。教える内容は「問題集を使った勉強の進め方」から「英単語や漢字のような暗記物の勉強の進め方」、そして「1週間の学習計画の立て方」まで必要だと考えられることはすべて教えています。内容としてはかなりのボリュームですので、1回教えただけでは100%マスターできないと思いますので、これについては指導時に事あるごとに生徒様には伝えるようにしています。

2.家庭教師を利用するメリットとは?

皆様が「家庭教師を利用するメリット」とは、そもそも何でしょう。
色々とメリットはありますが、私が思う一番のメリットは「定期テストや入試で自分が納得した結果を残すために必要な技術的な話を最低2回以上聞くことができる」ことだと考えています。こんなことを言ったらなんですが、学校の授業だけで定期テストや入試で自分が納得する結果を残すことができていれば、家庭教師は必要ないわけです。しかし、学校の授業だけだと何かしら不安があるから皆様は家庭教師を利用を考えるのだと思います。家庭教師を利用すれば、少なくとも学校の授業と家庭教師の指導で一つの話を最低2回は聴くことができるようになります。技術的な話は1度ではすべて理解できなくても、複数回聞くことができれば理解度が上がってくるはずです。そして、それを基にして指導がない時の勉強のやり方や環境の整備ができてくれば、少しずつでも実力はアップしていくでしょう。

3.家庭教師の効果を最大限に得るために必要なこととは?

先程もお話しましたが、家庭教師を利用するメリットは「学校の授業と家庭教師の指導で技術的な話を最低2回以上聞くことができる」とお話しました。ただ、そんな素晴らしいメリットがある家庭教師も「正しく利用」しないと意味がありません。つまり、どんなに優秀な家庭教師も利用する側が「正しく利用」しなければ、その家庭教師が本来持っている効果を最大限得ることはできません。

では、「家庭教師を正しく利用する」ためにはどうすればいいのか。
それは「庭教師の指導→家庭学習→学校の授業の学習サイクルを上手く回していくこと」です。

学習サイクルとはどういくことなのか?
まずはこちらをごらんください。

家庭教師を利用していない場合の学習サイクルはこんな感じとなります。
基本的には学校と家庭学習(予習と復習)というサイクルで進んでいくため、技術的な指導は学校の指導でのみ聞くような形になります。

次にこちらをご覧ください。

家庭教師を利用している場合の学習サイクルはこんな感じとなります。
先程、家庭教師を利用するメリットは「学校の授業と家庭教師の指導で技術的な話を最低2回以上いくことができる」というお話をしました。
家庭教師の指導を利用して上記の図のようなサイクルを上手く回して日々の学習を進めていくと、最低2回は技術的な話を聞くことができます。従って、学んだことを覚えられる確率はどんどん上がってくるのです。

4.家庭教師を利用した学習サイクルを上手く回すためのポイント

最後に学習サイクルを上手く回すためのポイントを教えます。
そのポイントとは「学校の授業」を上手く活用することです。やはり、学生であれば学習の基本は「学校の授業」です。学校の授業に参加すると45分、50分は必ず座っている状況となります。ここを「学校の先生の話を聴いても何言っているかわかんない」といった感じで授業を受けていると、「技術的な話を聴くチャンス」を自ら1回放棄することになるのです。それだと、せっかくの覚えるチャンスも逃しますし、家庭教師の指導の効果も十分に得られなくなります。どうせ45分、50分座っている状況になるのだから学校の授業も上手く活用し、「家庭教師の指導と学校の授業で2回話を聴いて一つのこと覚える」いうイメージを持ちましょう。そうすれば、学習サイクルは上手く回っていきます。

5.学習サイクルを上手く回すことができると自分の「勉強の力の入れどころ」がわかる

学習サイクルを上手く回しながら日々の学習を進めることができるようになると自分の「勉強の力の入れどころ」がわかってきます。なぜなら、「学校の授業の聞き方のスタンス」が変わってくるからです。家庭教師の指導、学校の授業のどちらを軸に学習サイクルを回すかで多少変わりますが、基本的は以下の2パターンのようになってきます。

①家庭教師の指導で学校の授業の先取りをしている場合

この場合は授業内容の概要がわかっている状態で授業に参加してしている状態ですので安心感が出てきます。安心感があると気持ちに余裕が生まれるので、より集中して授業を聴ける体制になります。そして、授業を聴ける体制が整うと、授業中の話の聞き方が「家庭教師の指導内容がどれだけ覚えているか」となります。つまり、学校の授業が「復習」の場となるのです。このスタンスで学校の授業が受けられるようになると、学校の授業の中で「この話は覚えているから大丈夫」、「こっちの話は聞いたけど、なんだっけ・・・」といった感じで話を聴くようになります。そうなると、自分の復習ポイントがわかってきますので、学習の効率がさらに上がってきます。

②家庭教師の指導が学校の授業内容を追っかけている場合

この場合は学校の授業で初めて習う内容に触れることになり、家庭教師の指導が「復習」の場となります。学校の授業内ですべて消化できるのが理想ではありますが、状況によってはなかなか難しいと思います。しかし、学習サイクルが上手く回っていると、学校の授業の聞き方は「ここは大丈夫、何とかなりそう」、「ここは難しいから家庭教師の先生に聞こう」といった感じになってきます。そうなってくると家庭教師の指導中に何を教えてもらうべきかが明確になりますので、より効率よく指導をしていもらえるようになります。

6.正しい「学習サイクル」を確立して家庭教師の効果を得よう

家庭教師を利用して実力を伸ばすことができている人は、家庭教師の指導はもちろんですが、どちらの場合であっても学校の授業を上手に利用して自分の勉強の効率を上げています。私自身、この仕事をしていると「塾では真面目にやっているのに、なかなか結果が・・・」とか、「家庭教師の先生に来てもらっているのに・・・」といった話が出てくることがあります。そういった話が出てくるご家庭の状況をよくよく聞くと、行きつく先は「現在利用している塾や家庭教師との相性が合っていない」か「学校の授業をしっかり聞いていない」かのどちらかです。前者については、現在利用している塾や家庭教師に相談して上手く対応してもらうか、違う塾や家庭教師にお願いするしかないです。しかし、後者が原因でなかなか思うように結果が出ていないのは、家庭教師を利用した正しい学習サイクルを上手に回すことができていない可能性があります。正しい学習サイクルを回すためには家庭教師の指導は勿論ですが、学校の授業をしっかり利用することがポイントです。学校の授業をしっかり聞く習慣をつけ、学習サイクルを上手に回せるようにしていきましょう。これが家庭教師が本来持っている効果を最大限に得るための一番の近道になります。

どんなに優秀な家庭教師がついていても、「正しく利用」しなければ効果は得られません。どうせ利用するのなら、本来持っている効果を得ようではありませんか。そのために、ここでお話した「学習サイクル」を確立していきましょう。そうすれば、必ず皆様が納得する結果を得ることができるでしょう。

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M-isshiy
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