2025年のMLCC（積層コンデンサ）推測

■積層コンデンサ

複数の誘電体と電極を交互に積み重ねて作られたコンデンサのことで小型で高い容量を持つことが特徴。スマートフォンやパソコンなどの電子機器に多く使用されており、電源回路の平滑化や信号の安定化に必要不可欠。

■詳細

スマートフォンやタブレット市場の成長（2000年代〜）
スマートフォンの普及に伴い、MLCCの需要が急増。高性能化と小型化が進み、1台あたりの使用個数が増加した。

自動車産業での需要拡大（2010年代〜）
電気自動車（EV）やハイブリッド車（HEV）に使用される電子部品が増えたことにより、自動車向けのMLCC需要が拡大。自動運転や安全装置にも多く使われるようになっている。

5Gインフラの構築と通信機器需要の拡大（2020年代〜）
5G技術の普及に伴い、通信基地局や端末にMLCCが大量に使われるように。特に5G端末では、従来の4G端末よりも多くのコンデンサが必要。

PC市場の需要回復（2023年〜）
2023年以降、スマートフォンやパソコンの需要が回復すると予測され、これに伴いMLCCの需要も増加。特に、リモートワークやオンライン学習の普及が影響。

EVや再生可能エネルギー関連の需要
電気自動車、再生可能エネルギー機器、そしてスマートグリッドなどにおける需要がさらに拡大する見込み。

AI向けデータセンター
サーバーやストレージ機器は、膨大な熱を発生させるため、冷却システムが不可欠。コンデンサが電源の安定供給に貢献している。需要爆上がり

まとめ
全体的に、エレクトロニクス産業の成長や環境技術の進化に伴って、今後も積層コンデンサの需要は安定して拡大していくと安易予測できる。

太陽誘電参照

■台湾Yageo

台湾を拠点とする電子部品メーカー。主にパッシブ電子部品を製造しており、特にMLCC（積層セラミックコンデンサ）、チップ抵抗、インダクタなどの製品で知られている。

YAGEO決算説明資料

位置づけ

世界的な市場シェアを持ち、アジア、ヨーロッパ、アメリカに生産拠点を持つグローバル企業。特に、MLCCやチップ抵抗の分野ではリーダー的な存在。競争力のある価格設定と高い品質を提供し、多くの大手エレクトロニクスメーカーと取引がある。

月次
★前年同月比では全月プラス成長
2024年の売上は前年を上回るパフォーマンスを維持。特に、7月の前年同月比+23.8%は顕著な成長。

★前月比では波があるが強い
年間通してプラスの傾向が強く、特に1月、3月、7月の急成長が目立つ

YAGEOホームページ抜粋

. 2024年～の見通し
スマートフォンやPCの需要が回復する可能性があり、Yageoの業績にもプラスに働くと予測される。また、5GやEV関連製品の需要も引き続き強いとされているため、今後も安定した成長が期待される

参照元：産業情報調査会推計

■関連企業

【銘柄１】

6981 村田製作所
東証プライム電気機器

日本を代表する電子部品メーカー。主にコンデンサ、インダクタ、フィルタ、センサ、無線通信モジュールなどを製造している。特に、MLCC（積層セラミックコンデンサ）の世界№１として知られている。

【事業内容】
コンデンサ：MLCC（積層セラミックコンデンサ）
主力製品。スマートフォン、PC、自動車などに使用されている。

通信モジュール
スマートフォンやIoTデバイス向けの無線通信モジュールも手掛けている。

センサ
加速度センサや圧力センサなど、幅広いセンサ関連製品を提供。

【財務分析】

【銘柄能力】

【業績推移】

マネックス証券

【株価推移】

マネックス証券

【ポイント】
・高度な技術と研究開発力を持ち、独自の材料技術に強みがある
・世界中に製造・販売拠点を持ち、幅広い分野で使用、製品を提供
・静電容量2倍の新型MLCC量産計画。（AIサーバー向け）

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【銘柄２】