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息子に「パパ」の話をしたこと

未婚でシングルマザーになって4年、ずっとずっと考えて準備して頭のなかで練習していた話を、こないだ息子にしました。息子のパパの話。

最近こころのエネルギーがSNSよりもっと料理とか生活とかを頑張りたい方向に傾いてるから、この問題も初めさらっとTwitterで書きかけたんだけど、
noteを始めてから、ここにまでわざわざ見に来てくれるひとのあたたかさを本当にいつも実感しているので、私の事情や日ごろの考え方をすこしでも前提としてわかって下さるような方に向けてちゃんと残したいなと思いました。

とくに、私は何かの事情や思いがあってパートナーを持たずに子供と暮らす方にいろいろ発信したいという目的もあるので。
本当に大切な話なので今回はまじめに書きます。

息子がおなかのなかにいたころ、

「なんでこの家にはパパがいないの?」がいつか来る日のための練習

という短歌を作りました。これは本当に私がずっと頭の中で練習していたことで、こういう説明をしよう、こういうふうに向き合おう、こういう時はこういうふうに…と本当にいつも考えていたんだけど、
彼がうまれて体も心もどんどん成長していく中で、「あっこれじゃ遅いんだ」と最近気付きました。

「来てから」じゃダメだ。
先に伝えて、彼にも準備を、段階を踏んでもらう必要があるんだ。

うまれてからずっとじぃじ、ばーちゃん、母ちゃんと暮らしている息子にとって、『家族』という形はこれが当たり前になっていて、
お友達に「パパ」がいるということも当たり前の日常で、
だけどそのふたつのピースが
「自分にもパパがいるはず???」という風にまだ繋がっていなかったんだけど、

そこが繋がって疑問に思うより先に、もうちゃんといろいろわかっているからこそ話しておかなければと思いました。

最近「母ちゃんのママはばーちゃん、ばーちゃんのママは大ばぁば」という事実を知って「エーーーーッ!!!」と驚愕していた息子はその流れで母から「母ちゃんのパパはじぃじ!」と教えてもらい、クイズ感覚で
「🍣のパパは誰でしょう〜!大ばぁばでした!じぃじでした!」と答え合わせ風に言っていたので、
その場では「じぃじと大ばぁばは🍣のパパじゃないんだよ、🍣のパパは背がうんと高かったよ」と伝えて、
「イケメン?」「めっちゃイケメン」「そっか〜!!!」で話が終わったんだけど、

その日一緒に眠る前、電気を消して一緒のふとんに入って、あぁ、今日が『その時』なんだと腑に落ちる感覚があり、
「あのさ〜、母ちゃん🍣に大事なお話したいんだけどいいかな?」と切り出しました。

「いいよ〜!何、うんちの話とか!?」

「うんちの話じゃないよ笑
 あのさ、母ちゃんのママは誰だっけ?」

「母ちゃんのママは…ばーちゃん!」

「ピンポーン!じゃあ母ちゃんのパパは?」

「じぃじ!」

「ピンポーン!じゃあさ、🍣のママは?」

「母ちゃん!!!」

「大正解!それでさ、🍣のパパのお話おぼえてる?」

「おぼえてる!背が高くてめちゃめちゃのイケメン!」

「大正解〜!

あのね、🍣にはちゃんとイケメンのパパがいるんだけどさ、🍣がお腹の中いる時にね、母ちゃんと🍣のパパはよくお話合いをして、一緒には暮らさないことになったんだ」

「なんでー?」

「いろんなことの考え方が違くてね、母ちゃんお腹の中にいた🍣が毎日笑って暮らせることを一番大事にしたかったの」

「うん」

いつもどんな話でも隙あらばうんちおしりおなら方向に持っていって茶化す息子が、一生懸命聞いてくれているのが伝わってきて、私も一生懸命いまの家族の形を選んだ説明をしました。

結婚しなかったのには私たちなりの理由があって、本当に人生で一番悩んで出した結論だし、むやみやたらと人に話すことではないのでnoteには書きません。ただ息子にパパに関するマイナスな話を私からだけ伝えることはしないと決めてるので、悪く言うことは決してしない。

「〜〜〜ていうことがあってね、
 母ちゃんと🍣のパパは一緒に暮らさないことになったの。でも保育園のお友達はさ、おうちにママとパパがいる子が多いでしょ。みんなでパパの絵を描いたり、パパの話をすることもこれからあると思うのね。🍣のパパはー?て聞かれたり。
それでさ、これが大事なお話なんだけど、🍣がかなしかったり、さびしかったりする時がこれから先くると思うの。なんで?って思うことがあると思うんだ。そういう時はおうちに帰ってきたら、母ちゃんにおしえてほしいんだ。
母ちゃん絶対🍣のお話聞くから、いつも一緒に考えよう。」

「わかった!なんでかなって思うのとき母ちゃんにお話する」

「ありがとう、あのね、🍣はなんっにも悪くないの、全部母ちゃんが決めたから悪いの母ちゃんなんだけど…」

その時、ずっと私の話をまじめに聞いていた息子がはじめて私の言葉を遮って

「なんで?なんで母ちゃん悪いの?母ちゃん悪くないよ」


まだ全部を理解して言っているわけじゃないのはわかってるんだけど、

泣きました。本当にびっくりして泣いてしまった。普段あんなにすぐうんちおならおしり関連の茶々を入れてくる子が(その話2回目ですよ)、ずっと真剣な顔でお話を聞いてくれて、はじめて遮るのがここってなんて優しい子なのか。

私が泣いたのを見て息子も「まーた母ちゃん泣いた!?もー!🍣の母ちゃんすーぐ泣くよ!ほれ!!!」と言って自分のパジャマのお腹をまくりあげて私の顔をゴシゴシ拭き、

その次に言ってくれた言葉が

「みんな🍣がまもる!母ちゃんもじぃじもばーちゃんも!」

ヒー
だめだ落ち着いて考えて文章にしようと思ったけど泣いてしまうね。たぶん思い出すたび一生泣くと思う。

そのあとふざけた感じで「だって🍣強いもんね!ムキムキだもん!」と付け足して笑ってくれたので、

「ありがとう、でもさ🍣もうお兄さんだけどまだちょっとちびっこじゃん、大人になるまで母ちゃんが絶対に守るからね、🍣はもう一番がんばってるんだから、これ以上なんも無理することないのよ、母ちゃんもじぃじもばーちゃんもみんな🍣が大事、一番の味方だからね、みんなで🍣を守るよ」

と伝えて今回の話は終わりました。
(正確には「守るって言ってもどう守ってくれるのか」聞かれ、母ちゃんはスパイダーマン母ちゃんに、じぃじは仮面ライダー1号じぃじに、ばーちゃんは包丁を持って🍣を守るということを命じられました。ばーちゃん物騒だな!)

寝る前、
今日母ちゃんの話聞いてくれてありがとうねと言ったらどういたしまして!と言われ、

「…母ちゃん、おてて繋いで」

「はいよ、母ちゃんの大事の大事の🍣」

「母ちゃん、🍣のパパってさ……鼻の穴あった?鼻の穴」

「鼻の穴!!???あった、いやあったよ、結構ある人が多いと思うよ、なんで鼻の穴!?」

「そっかぁ…鼻の穴あったか…!」

その言葉を最後に息子はぴー…すぴー…と寝ました。


この日から、もしお友達にこう聞かれたらこう答えよう、父の日にパパの絵を描く(うちの園は毎年あります)ときはじぃじを描こう、
と息子と一緒に「練習」を進めています。

まだまだ入口に立ったばかり。
私の選択したことはこういうことなんだ、と毎日一生懸命考え、私自身の勝手な選択に勝手に巻き込み、勝手にこの世に呼んだのにも関わらず毎日家族みんなを文字通り光のように照らしてくれる息子のために、とりあえず何か「今この瞬間から」頑張れることを始めようと決めました。(ここ最近料理がんばり出したのはとりあえず最初の一個!と思って、これが理由です)

パパの話に関してはとにかく「聞いちゃいけないかも」「これ聞くと変な空気になっちゃう」と思わせてしまうのを一番避けたいので、
聞かれたことはすべて(その時々の年齢に沿って伝えて良いと私が思う範囲の話を、伝わりやすい言葉で)答えるようにしています。
今のところは鼻の穴があるかどうかを3回聞かれたのと、ヒゲもあるかどうか気にしていました。鼻の穴はあったよ。ヒゲはそのときはなかったよ。

これから先もがんばります。気づかないうちにこんな優しい子に、こんな大きな子にいつのまにか成長していたんだな。

以上、息子に大事な話をした話でした。
おしまい。(毎回言うけど締め方下手くそすぎか????)

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