弱そうな相手に怒りを向けるわたしたちの世界

今日のとらつばは最初から最後まで見どころ満載でした(たった15分なのに!)

昨日ラストの小橋さんの「わかる!」で、え、なになに何言い出すの?って思って、今日になって、もう、ね、小橋さんの色々屈折させてて、苦しんで葛藤して、色々経験して身に沁みて、結果的に自分でつかんだ言葉を聞いて、こちらの心に沁みましたわ・・・。

昨日、脚本家の吉田恵里香さんのインタビューで「透明な存在」にしない、という言葉にキュッとしましたが、今日の話もそうよな。
まさか、小橋さんに泣かされるとはなぁって思いましたよ。

とてもいい脚本なのでそのまま書き写したものをアップしちゃいます。

裁判所で行われた中学生向けの勉強会にて

稲垣(裁判官)「社会に出て働きたい女性は大勢いるんだよ」

男子学生「どうして働きたいの?自分からつらい思いをしにいってるってこと?女は働かなくていいんだ。そっちの方が得だろう?

小橋(裁判官)「わかる。別に勉強しなくていいなら働かなくていいなら働きたくないよな。そっち選びたいよな。
今日も来たくて来たんじゃないよな。親に無理矢理行けって言われたか。
先生や周りがかまったり優しくするのは優等生か、こいつ(注※勉強会に無理矢理出させられた別の男子学生)みたいな不良で中途半端な俺たちはいないと同然。
できる男と比べられるのも嫌なのに、さらにできる女とも比べられる。
頑張らなくていいのに頑張る女たちに無性に腹が立つ。
わかる。わかるよ。
そんでお前が想像している通りその苦しさはずっと続くし、お前はこの先の人生ずっとできるやつらと比べられ続ける。
平等ってのはさ俺たちみたいなヤツにとって確かに損もたくさんある。
でも、その苛立ちを向けるとき、お前、弱そうな相手を選んでないか?
この先、どんな仕事をしてどんな人生を選ぼうと、弱そうな相手に怒りを向けるのはなんにも得がない。
お前自身が「平等な社会を拒む邪魔者」になる。

いやだろ?
ま、一番になれなくてもさ、お前のことをきちんと見てくれる人は絶対にいるからさ。

「虎に翼」吉田恵理香


男もつらいけど女もつらいのよ。
女もつらいけど男もつらいのね。
主人公になれないなれやしない、おれたちあたしたちもつらいしさ。
平等になるとつらいことだってあるみたいね。
でもさ、やっぱり平等であろうとしたい、あったほうがいいよ、やっぱり、うん。

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赤裸々な告白とかではありません。

齢50を過ぎた女が自分の愚かさと間違いとまあいっかをつぶやく日記

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