コンサルタントはなぜその仕事を「儲かる」と言いながら自分がやらないのか問題
このようなツイートだけでなく、コンサルタントに関する様々な厳しい指摘は多い。さて、私もコンサルタントの一人であるが、コンサルタントとはどういうものかは置いておいて(ただ単にコンサルタントはかっこいいと思っている人もいるが)、なぜ「自分でその事業をやらないのか」ということに対するいくつかの見解を記しておきたい。
① コンサルタントの方が儲かるから?
身もふたもない言い方だが、表面的答えはこれである。1日講演したりアドバイザーとして活動すると、数万円になる。農業者になって働くよりは楽である。台風にも長雨にも冷夏にも猛暑にも影響されない。
とはいえ、そこには難しい問題もある。
農業コンサルタントと名乗る人は多い(私も、表面上はそうである。実際は流通・マーケティング&地域活性化コンサルタントなのだが)。が、実際農業をしていたor農業法人で働くなどしていたという人はそこまで多くない。だから、多くの農業コンサルタントは、「経営」や「商品開発」「販路開拓」などをアドバイスしたり支援する人で、農作業の効率化や施肥設計、作付け計画までもやるという人は少ないが、『そもそもそこは案件として少ない』。
農業者は、生産技術や営農に関してはそこまで課題として感じている人は少なく、新規販路開拓(そのためのマーケティング含む)や商品開発や設備投資のための資金調達や法人化のための支援、海外販路開拓などの分野でコンサルタントを使うことが多い。(栽培技術に関しては、いちおう普及指導員という公的サービスがあるし、営農計画なども農協が支援する。いちおう。)
ただ、せいぜい1000万円の売り上げができるかどうかの農業者が、100万円払ってコンサルタントにお願いするわけにもいかない。なので、農業コンサルタントの飯の種は国など支援機関からの仕事としてその農業者に派遣されることである(日当数万円レベル。これ以上にはならない)。なので、文字通り「農業コンサルタント」だけで飯を食えている人はそこまで多くはない。いろいろな事業での経験をした人が、その経験を農業に当てはめて「儲かる」仕組みを考えていける人は多いのだが。そこまで「農業コンサルタント」は儲かるものではない。
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