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ふと結論づけることができた、生方さんの脚本の良さ

 
 
silentネタバレ読んだだけだし、いちばん好きな花途中離脱したし、海のはじまりも最新話観てないんだけど、思ったことがあるからちょっと語らせてくださいな。

生方さんの脚本、彼女が紡いできたストーリーを知って、登場人物全員が優しすぎた結果や、良かれと思った行動の末路を思い知らされてる
例えば奈々ちゃんに習った手話を仕事にした春尾先生、例えば「一人でいる奴を見つけて優しいフリ、ほっとけないみたいなフリをして…」と言っちゃう紅葉、例えば夏くんの選択肢を潰さないようにと考えて、結局相談をせず選択肢を奪ってしまった水季。
彼ら彼女ら以外にも人を思って選択をした結果、誰かが苦しむ事になってしまったキャラクターは多い

視聴者は全員の視点を見て聞いてしてるから、誰かの幸せが危ぶまれた時ツッコミたくなるんだと思う。視聴者全員が同じ人同じ方向を向いてないから、誰かの発言に賛否両論になることが多いんだと思う。
でも悪気がある人はほとんどいなくて、基本は自分の美学や相手への気持ちで動いたゆえ。現実に同じようなことが多すぎるから、フィクションなのにノンフィクションを感じるから、登場人物がみんな“人間”すぎるから、観るのが苦しくなって離脱しちゃうのかもなと考えた。

実際、いちばん好きな花に対する私がそうだった。
紅葉にちょっと近いものを感じていて、「イツメンが消えた時話せない人がいないと困るから」と広く浅く交友関係を築くようになってから、「誰の一番にもなれない」としょぼくれることが増えた。
グループを作る時に私を選んできてくれる人はいないから自分で仲良しグループに首を突っ込むしかなかったり、何かしらがあってハブられた子と消去法でペアになったり、お疲れ様会とか打ち上げとか結構好きなのに誰からも誘われなくてさっさと帰宅するしかなかったり、とにかく“誰からも必要とされてない”のが目に見えていてモヤモヤしていた。
紅葉と同じように、ひとりぼっちに助けられて、ほっとけないフリして、話しかけに行った。
結果めちゃくちゃに仲良くなった子もいるし、自分が体調崩すくらい心やられて縁切った子もいるけど、それは余談。

生方さんの脚本の素晴らしい(上から目線ですみません)と思うところはずばりそこ。キャラクターの“人間らしさ”
シチュエーションがドラマ仕様の特殊なものでも、その舞台で生きるキャラクターたちがあまりにも人間。相手を大切にしたくて、でも結局自分は可愛くて。会話も足らずに結果相手を悲しませてしまう。答えが近くにあるかもしれないのに余計なことを考えすぎて見逃してしまう。そこに物凄く“人間”を感じるんだよな。
魅力がリアルなものだから、救われる人とイライラする人が現れる、2極化する。どちらも全然否定されてはいけない選択肢だし、それがドラマってものだとも私は思う。

とりあえず海のはじまりは最後まで観ます。
 
 

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