小倉祇園太鼓という伝統行事が教えてくれたこと(中編)
昨夜は小倉祇園太鼓の初日。
京都から長男くんが帰ってきたので、一緒に太鼓を打つことができた。
うちの息子たちは、この小倉祇園鳥四チームの皆さんに育てていただいたといっても過言ではないので、わずか1日2日であっても、このタイミングで帰ってくるのは当たり前だという認識。
さて、この鳥町四丁目チームはその昔、競演会で優勝したこともある由緒ある町内だけど、15年ちょっと前のあたりで担い手不足による存続の危機が訪れたそう。そんなとき、町内にある美容室の方々のお子さんたちが参加することになり、なんとか繋ぎ止めることができたらしい。
僕が参加させていただくようになったのは、おそらくその数年後。
そのときにはメンバーが増えつつあり、そこからは徐々に賑やかになっていった。
そして、今年からは繋いでくれた子たちが育ち、副太鼓長を務めるまでになった。そうやって子どもたちが成長していく様子を見ていると、なんだか感慨深い。
ただ、冷静に考えるとこういう伝統行事って日本全国にあると思うけど、なかには続けたいのに続けることができなくなったものもたくさんあるだろう。そういう意味では、こうして続けることができているっていうのは、ありがたいことだと思う。しかも、ちゃんと若い世代にバトンを繋ぎながらってのが凄いことだと思う。
それを支えるのって簡単なことではないので、中心メンバーの方々には本当に頭が下がる。
祭りって、参加する人も観る人も本番が最高に楽しいし盛り上がるけど、そのためには、準備が必要なわけで、その重要性は内側にいるからこそよく分かる。楽しいのは氷山の一角であり、その水面下での様々な準備やサポートがあってこそ成立する。
そういう部分も含めてちゃんと伝えていく必要があるし、そのことがしっかり理解できた人たちによって受け継がれていくんだろうなって思う。
うちの子たちにも、そういうことを経験させることができて本当によかったと思う。
僕ができることは、さきほどの水面下の部分のサポートと、これからも学生たちを連れて参加し続けること。その中から社会人になっても続けてくれるメンバーが少しでも誕生すればいいなって思っている。
現時点ではそんなメンバーが2名。
そして、来年社会人になる今年の4年生の1名がそのメンバー入りすることになりそうだ。
こういうことができるのも鳥四のいいところ。
今宵は2日目。
すでに、身体のあちこちが筋肉痛だけど、鳥四の浴衣を着ればそれも吹き飛ぶ。
今夜も楽しもう。