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15周年を迎えた始まりの日に得た週に一度の社会勉強史上最大の学び
結論はズバリこれ。
意思決定の部分に働いていた依存心を排除して、自分がこの場の責任を持つ、仕切る、コントロールするっていう思考への切り替えが必要ってこと。
今回はいつもより長いですが、お付き合いください。
222はcafe causaの周年記念日
昨日は2025年2月22日。
僕が週に一度の社会勉強をさせていただいているcafe causaが開業したのは、2010年2月22日。
つまり、開業15周年の記念日。
土曜日だったので、カウンターに入る日ではなかったのだけど、前日の帰り際にシェフのホーリーから、「明日もよろしくお願いします!」っていうニコニコ笑顔のリアクションをもらったこともあり、早い時間帯だけでも顔出そうかなって思っていた。スタッフ経験のあるメンバーもちらほら顔を出してくれるって話も聞いていたことだし。
そして18:30頃、クラフトビールのマグナムボトルを片手に店に到着。
すでにカウンターは満席に近かったので、そのままカウンターの中に入り、遠矢さんとホーリーと持参したビールで乾杯。
ただただ楽しかった序盤戦
最初のうちは、お客さんがカウンターのみの状態だったこともあり、記念日をお祝いする和やかな雰囲気。
この時点では、軽く食事に来て、お手伝いもするって感じの気持ちだった野で、僕もビールや他のお酒をいただきながら普通に楽しんでいた。
そして、タイミングをみてカウンターの空き席でおつまみを食べようと、2種類ほどフードもオーダーしていた。
その後、徐々にお客さんが増え始め、状況がじわりじわりと変化していった。
とはいえ、まだなんとかなる状態でもあった。
そして、僕自身が気づかないうちに状況が一変していた。
そこから先の一連の出来事が、僕にとっての最大の学びにつながるものとなった。
(補足1)通常の役割分担
本題に入る前に、カウンター内の日常について触れておきたい。
基本的な役割分担みたいなものを整理すると、ドリンクを作るのはオーナーの遠矢さん、フードを作るのはシェフのホーリー。
通常はそこにスタッフが1人加わる感じ。
スタッフの役割は、カウンターのお客さんとのコミュニケーション、遠矢さんのサポート、テーブル席のお客さんへのサーブ、グラス洗い、片付け等。
シェフの指示によって食器洗いをすることもある。
(補足2)今回の本題につながる注文伝票記入
そして重要な仕事がもう1つ。
お客さんからの注文を伝票に記入する作業だ。
サービス・オペレーション面では、お客さんからの注文内容を正確に記録し、ちゃんとそれを提供するために必要なことだし、経営面では、その記録内容が、そのままお店の売り上げとして積み上がっていくベースになるという意味で重要なことだから。
通常の流れを単純化して示すとこんな感じ。
店内のお客さんからオーダーを受ける
↓
ドリンクは遠矢さん、フードはシェフのホーリーに伝える
↓
伝票に記入する
※この部分について、明確な分担は分からないけど、注文を受けた人が確実に記入する、もしくは、その指示を受けて別の人が記入するっていうことが多い。そして、遠矢さんとホーリーがこまめに注文票の内容をチェックし、漏れがあったりすると書き足す感じかな。
通常ならば、多少お客さんが多い状態であっても、この流れでちゃんと処理できている。
求められるのは「常に全体を意識しておくこと」
ここからが先ほどの続き。
そう、気づかないうちに状況が一変していたって話。
どんどん場が盛り上がり、たくさんのお客さんが入り乱れるようになってきた時のこと。
具体的には、カウンターのお客さんの友人知人がご来店。
そのまま一緒にテーブル席に移動。
他の新たなお客さんがカウンター席に。
みたいなことが時間差で立て続けに起こった。
つまり、お客さんの場所と組み合わせが流動的になり、さらに店内にお客さんが溢れ始めるという状態。
そして、自分自身、そういった状況の変化に気づけていなかったし、変化した状況に対応できなくなっていることも気づいていなかった。
遠矢さんから指摘してもらうまでは。
その原因は、店全体を見ることができていなかったから。
目の前のことと、そのちょっと周辺のことに対しては気配りをしていたつもりだけど、全体の動きまでは把握できていなかった。
以前にもこの類の話は聞いたことがあったし、その時は理解していたつもりだった。けど、こういう状況になって、ようやくその真の意味が分かった気がした。
パニック状態を経て冷静さを取り戻す
この時点で注文伝票は20枚前後。
全体を把握していなければカオスと言えるこの状況下で起こったこと。
注文が入り乱れ、かろうじてドリンクサーブは遠矢さんが回していたものの、伝票記入の部分で混乱が生じていた。
そこで、伝書鳩的に色々と確認のやりとりをしようとした際に遠矢さんからの指摘が。
「俺に確認しないで、ちゃんと自分で確認しよう。」
「ちょっとテンパってるよ。」
って感じのことを。
そこで気づいた。
あ〜俺は今、テンパってんだって。
そして、なんか顔見知りのお客さんたちの前でそれ言われるのって、ちょっと恥ずかしいなっていう思いもあった。
でも、それどころではなかった。
「伝票は片岡さんにすべて任せるから、そこに集中して。」
っていう言葉にハッとして、その瞬間、一気に冷静さを取り戻すことができた。そして、一気に酔いも覚めたw
そこからは、複数のスタッフから入ってくるオーダーに対して、1つ1つ丁寧に自分で確認しながら記入。流動的な動きにも対応しやすいように、伝票の置き場所や束ね方なんかも工夫しつつ、その後は混乱することなくやれた。
冷静さを取り戻せた要因
先ほど指摘を受けた際、その一方で、頭の中では、自分なりの理屈で色々と辻褄が合わないことや、俺一人の問題でもないんじゃないか?っていう部分に対し、実は「そう言われてもな」って感じで、モヤっとしていた部分もあった。
ただ、冷静さを取り戻す瞬間に考えた。
よくよく考えると、その時の僕は、他者からの指示をもとに動くことを前提にしていたから、そういう発想になっていたんだということに気づいた。
つまり、自分が采配するという視点で考えれば、すべて合点がいく。
それやっていいんだな。
そう思えたからこそ、次の瞬間には冷静さを取り戻せたんだろう。
頭、切り替えよう
そのことを踏まえて考えたことで、週に一度の社会勉強史上最大級の学びを得ることができた。
今回のようなスクランブル状態に対してどう対応するか?対応できるか?
その対応にハッキリとした違いを生み出す源泉は何なのかってこと。
これは、主体性を発揮できるかどうかを分けるポイントでもあると思った。
しかも、自立ではなく主体性。
要するに、自分自身の行動に対する意思決定の部分に依存心が働いていてはダメだということ。
今回のケースで言うと、自分がこの場の責任を持つ、仕切る、コントロールする。なんなら、遠矢さんまでも。
その思考への切り替えができればオッケー。
実際、その切り替えができたことで、場の捉え方をはじめ、いろいろな対応やお願いの仕方も変えることができた。
おそらく、これまではちょっとした依存心もあっただろうし、遠慮のようなものもあったと思う。
だけど、おかげさまで、それではダメだと言うことがよくわかった。
それと同時に、一人一人がそれを発揮できれば、今以上に最高のチームワークが生まれるんだろうなっていうのも、実感することができた。
環境と機会に改めて感謝
こんな感じで、個人的にはてんやわんやな夜だったけど、なんか一皮剥けたような感覚がある。
一般的には年齢を重ねるほどに、他者からの指摘を受ける機会は少なくなる。というか、ほとんどなくなる。
それに加えて、職業柄、指摘やフィードバックをすることは多いけど、その逆については期待しにくい部分がある。
そして、自らそれを拒む、嫌う人も多いだろう。
だからこそ、こういう場で揉まれる経験ができて、そこで色々言ってもらえるというのは、本当にありがたいことだと思っているし、いつまでもそうありたいと思っている。
まだまだ、自分を成長させられるっていう意味で。
そして、それは自分自身がそこに飛び込んだからこそでもある。
そんな僕だからこそ言えることってのも色々とありそうだな。
ってことを感じつつ、今回の文章を書いた。
どこかの誰かに響いてくれると嬉しいな。
おまけ
閉店時刻をだいぶ過ぎた後は、ほぼ身内という状態で盛り上がり、帰宅することに。
帰る方向が一緒だったこともあり、元々飲み友達だったお姉様と、元スタッフで常連の女性と3人で帰ることに。
そして、何となく資さんうどんに寄って変えることに。
すると、いつものことだけど、そのお姉様からの「カツカレー食べなさい」圧力がw
昨夜は晩ご飯食べれていなかったから、ちょうどいいって思って、注文。
翌朝の後悔は気にする必要なく、美味しくいただきました。
ということで、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
そして、16年目に突入したcafe causaをご贔屓に!