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アップデートされた学び

昨日は地域創生学群の初代ボスを招いてFD研修がおこなわれた。
※FD(Faculty Development):大学において教育や授業の質の向上を目的として実施される研修

僕が所属している地域創生学群は設置されて16年目になる。
僕は、その設置準備の段階から関わらせていただいていたので、当時はその初代ボスから色んなことを教わったし、そのもとで色々なことを担当させてもらった。
だから、研修が始まるタイミングで会議室にボスが座った瞬間、まずは絵面的にすごく懐かしい気分になり、その光景を通じて即座に当時の色んなことを思い出した。

研修では新学部設置に至る経緯の話、その際の苦労話、表向きの話と裏の話、こだわっていたことなど、色々とお話しいただいた。
設置準備の段階で何度も聞いた話もあれば、知らなかった話もあり、すごく面白かった。
そして、よくやってたなって感じる部分もあった。
今振り返っても、とくに2008年くらいからの5-6年というのは、本当にめちゃくちゃ慌ただしく、もみくちゃになりながら過ごしていた気がするので。

さて、昨日のお話の中で個人的に一番印象に残っている話がある。
スペシャリストとジェネラリストに関する話だ。
それがまさに、アップデートされた学びともいえる。

この話は、輩出したい人材像を例える際に使われており、開設当時の高校訪問や各種説明会の際に必ずと言っていいほど触れられていた。
ざっくりいうと、地域の諸問題を解決するためにはスペシャリストよりもジェネラリストの方が必要っていう話。なぜなら、地域の課題解決の現場では様々な観点からのアプローチが求められるにも関わらず、スペシャリストは自らの専門領域でしか関わろうとしないから。だから、ジェネラリストタイプが求められるっていう理屈。
その裏というか、発想の根底には、これまでの大学の在り方や、大学と地域の関係性を変えたいっていう強い想いがあったからだそう。
当時もいまも頷ける内容だと思っている。

ただ、昨日の話ではもう一歩踏み込んで語ってくださった。
具体的な内容は割愛させてもらうが、何かの問題解決のために様々な分野の専門家が集まったカンファレンスでのやりとりっていう、実際の体験から得た気づきとして。
そういう場では、それぞれが専門とする立場から全体像をイメージすることが重要であり、その全体像をぶつけあうことで、解決策を模索するのが本来のカンファレンスという場の役割である。
専門家にはそういうスタンスが求められ、それが問題解決につながる。
だからこそ、専門家は、専門にこだわりすぎて、専門に逃げないことが大切。
そういう話だった。

このお話を聴いて、より深く腹落ちした。

そして、これってリーダーシップが意味することと構造的に似てるなって思った。メンバー1人1人がつねにチーム全体のことを考えて動くことが求められるっていう意味で。
役割分担されたからといって、自分の役割だけにしか目がいかないのはNGっていう意味にも近い。

どこまでに責任を持とうとしているのかによって、見え方や捉え方が違ってくるっていう話にも近いし、視座の話や主体性の話にもリンクしそうだ。

っていう感じで、その後も色々と自分なりに考えるきっかけになった次第。

I先生、ありがとうございました!

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