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読了した本「君に友だちはいらない」瀧本哲史 著

敬愛する人物からご紹介いただき、少しずつ読み進めて本日読了したのが、瀧本哲史さんの「君たちに友だちはいらない」という本。
これで終わるのは寂しいけど、すごく面白い本だったし、とにかく勇気づけられる本だったと思う。

今回は、読み始めたタイミングで書いた記事の続きを書こうと思う。


第2章 本当の「良いチーム」とはなにか

第2章で印象に残ったフレーズや文章は以下の通り。

p.122 つながっている人が自分を規定する
p.126 大学に行くことの本当の価値は、一に同級生、二に図書館が充実していること
p.126 大学に行くことの本当の意味は、(中略)「教養と他の見方が存在しうることを知ること」にある。
p.128 自分自身の力で世の中にまだ見ない知見、発見を生み出したい、と思うならば、まず「世の中ですでに明らかになっている知識は、徹底して効率的に学べ」ということである。
p.156 そもそもネットワークというものは、作ろうとして意図して作れるものではなく、自然とできあがってしまうものなのだ。「自分がどういう人間なのか」によって、ネットワークは決まってしまう。禅問答のようだが、ネットワークを変えるということは自分を変えるということであり、自分が変わらなければネットワークも変わらないのである。

印象に残った文章の多くは、繋がりやネットワークに関するものだった。そして、それらをまとめると、繋がりやネットワークは自分自身を映す鏡のようなものであり、それ自体を意図してつくれるものではないが、自分自身は変えることができるし、その結果として、生み出される繋がりやネットワークの構成や質が変化するってことかな。
それに対して、ちょっと論点が違うかもしれないけど、僕自身の考え方はこうだった。人は環境の影響を受けやすいから、なりたい自分像があるのなら、それに近い人がたくさんいる環境を意図的に選んでそこに身を置くようにすると良い、みたいな感じ。つまり環境の質を選ぶ(変える)ことで自分が変化するっていう感じなので、順番的には真逆なのかな?とも思った。
だから、この違いについては、改めてじっくり考えてみようと思っている。

第3章 ビジョンをぶちあげろ、ストーリーを語れ

第3章で特に印象に残ったのは、この部分。

p.192 子どもたちはやる気がないわけではない。はじめから勉強ができない子は一人もいない。先行きがわからない時に、”半歩先を照らしてくれる”大人がいれば、子どもたちは自分で努力し、力を最大限発揮しようとする

これは、ティーチフォージャパン(TFJ)の代表である松田悠介に関するエピソードの中で紹介されていた、松田さん自身の気づきであり、それがTFJ立ち上げの際の教育観の基本となったそうだ。
この前後に書かれていたエピソードも合わせて読むと、ほんとに凄いお方だなって思ったし、とても熱心だったゼミ生が以前就職先に選んだ理由も頷けた。

第4章 よき仲間との出会いのために

第4章の冒頭では、日本交通再建の仕事に就き、赴任早々の挨拶で話した内容について紹介されていたが、そのシチュエーションと内容に感動して震えた。あと、p.256あたりから紹介されていたGoogle設立まもない頃の採用方法の話もすごく面白かった。その他、印象に残ったのは以下の文章たち。

p.217 チームのなかで「自分にしかできない意味ある仕事」を見出し、生き残ったのである。
このように高い目標を持ち、まったく新しいメンバーが集められたチームでは、「全員が未経験』が前提となるため、そのなかでどうやって自分を差別化するかが重要になるのだ。

p.218(意訳)
ゲームチェンジが起こった後はこれまでのテンプレートが役に立たなくなり、ぬるま湯のような働き方はつうじなくなる。そんななかで生き残れるのは、新しい状況下でどう働けば良いか、どんなスキルセットが必要か、自分で考え判断できる人。

p.224 卓越したチームでは、「凡庸な人」が居心地の悪さを感じるくらいの厳しさが必要だ。チームに貢献する(バリューを出す)ことへのプレッシャーがないところでは、「非凡な人」は退屈し、「凡庸な人」だけが残ることになる。「楽しさ」を求める人だけで、チームをつくると、全員が「お客さん」モードになってしまい、当事者意識が失われてしまうのだ。

p.261 「今与えられている戦力でどうにかする」というのがあらゆるチームの前略において必要な姿勢なのだ。

これらの内容から強く感じたことは、とにかく今自分自身が身を置いている環境をしっかりと把握し、その中で自分自身が何をすべきなのか、自分にしかできないことは何なのか、それを自分で考えて行動に移すことが大切ってこと。単に何をすべきか?にとどまらず、自分にしかできないことっていうレベルまで追求することがポイントなんだと思った。

第5章 チームアプローチはあなたと世界をどう変えるか

さいごの第5章では、p293で紹介されていた持つべきネットワークに関する話が印象に残った。
『大切なのは、「冗長性の少ないネットワーク」をなるべく多く持つことだ。(中略)より簡単にいえば「自分のことを知らない人たち」ばかりがいるネットワークの方が、自分にとって価値が高いということである。』
この話は「世界一のアントレプレナーシップ」で触れられていた、コンフォートゾーンから一歩ふみだすことの重要性にも似た感じがした。そして、自分と趣味嗜好や価値観が似通った環境の中に身を置くよりも、個人的な成長が見込めるし、チームとして新しい何かを生み出すことにも繋がりやすいと思った。また、アルゴリズムで操作されたSNSの世界での評価なんて、ある意味大した価値はないってことだとも思った。

そして、文章としては最後のページとなるp322に書き綴られていた内容こそ、瀧本さんがこの本で一番伝えたかったことなのだろうと思い、じ〜んときた。その内容については、ぜひ本を手にとって読んでみてください。
ほんとに、その通りだ!って思ったし、胸が熱くなった。

全編通じて共通するメッセージは、自分の意思で力強く歩んでいくことの大切さなんだろうと思った。


ということで、いつもより長くなりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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