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「刀と鐔の玉手箱」著者より①

 かつて、赤銅の一匹獅子目貫が出現した時、刀装具研究者の皆さんは大いに驚いていました。今回、拙著「刀と鐔の玉手箱」で「金無垢の一匹獅子目貫」を発表したところ、刀装具研究者の皆さんは何故か静観していますが、きっと心の中で驚き、如何にすれば入手出来るか思いを巡らせているはずです。 
 近年、第65回と第68回の重要刀装具に、珍しく「金無垢の一匹獅子目貫」が指定されたので、私も早速、作品を確認してみましたが、これまでの島田貞良氏旧蔵品と比べても、あまり魅力のない品であると思いました。  
 一方、「刀と鐔の玉手箱」に掲載の「金無垢一匹獅子目貫」は、間違いなく日本一、いや世界一と言える作品だと確信しております。 
 「刀と鐔の玉手箱」で、細密工芸の最高峰と言われる後藤作品の「金無垢一匹獅子目貫」をご堪能ください。 
 現在のところ、刀剣に比べて刀装具の研究はかなり遅れていますが、これからは、世界的な刀装具の時代が到来することでしょう。

「刀と鐔の玉手箱」後書き


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