自分が見てる世界の色
一昨日の夕方、会社のエレベーターの横に何か張り紙があった。私は近眼なので近づいてみると◯月◯日、◯◯:◯◯からエレベーターが使えないとのお知らせだった。
使えないのは夜中なので私は関係ないのだが、一つ気になったのは、1番大事な日程と時間の色の使い方。かなり暗い青色に濃い赤の文字で印刷されていたが、私でさえチカチカする配色。しかしこの配色は、一部の人達には文字が見えない可能性があるはず。
いわゆる色覚異常と言われるある一定の色が見えづらい人だ。昔は障害扱いみたく言われてたが、最近は結構多いし、別に特別な事ではないと言われている。(ならばなぜに異常と言うのか?)
前にTVでそのメカニズムを知った時は自分の常識が随分変わった。
私は昨年の冬に色彩検定3級を受験した。更に2級も受けたいのだが、ちょっと一発合格は無理っぽいので、先延ばしにしてるのだが、2級の中にもUC級の内容がある。
ざっくり書くと、人が色を識別出来るのは眼球内の錐体細胞があるから。S錐体は青、M錐体は緑、L錐体は赤の光を感知する。ちなみに杆体細胞は明暗のみ感知する細胞。
で、この3つの細胞のどれかが少なかったり、うまく機能しないと、その色が見えなくなる。簡単にいえば、人と色が違って見えるのはそういう原理。
というところで先述の張り紙だが、濃い青に濃い赤の文字だと、どっちも黒っぽく見えて文字が見えない人がいるのですね
昨今、社会は色々な人に平等に的風潮になってきてる中、勿論会社の張り紙を作る時もその辺を踏まえてなければならないらしい。そりゃそうだ、大事なお知らせなんだから。
今回の張り紙もどちらかの色を変えるか明度を薄くするのが望ましいが、赤の文字を白縁取りするだけでも、文字は読めるように変えられる。
作った人はたぶんそんな事は知らない人なんだろうけど、普通に見てもとても見づらい配色なので、デザイン観点からしても没なんですけどね。
こういう事も少しづつ社会に知られていきますように…