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「大穢(前編)」感想(途中からネタバレ有)

※このnoteは成人向BLゲームの内容について言及しています。

あらすじ

東京は八丈島より先の離島
大江島で行われる
ある女優の三回忌。
探偵社に勤める大崎は
なりすましての代理参列という
奇妙な依頼を受ける
——しかし

誰も見たことがないという施主
定刻を過ぎても迎えに来ない船頭
なぜか恐れ、憎しみあう参列者たち

不吉な島に取り残された10人は、
参列者に共通する過去と
女優「大江杏」の死の謎を
紐解いていく——

古典クローズド・サークルを
日本色にアレンジした、
昭和ホラーミステリー

https://adeltaz1.wixsite.com/owen


感想(ネタバレなし)

大穢前編超面白かった〜〜〜〜!!!!!!!!!

発売日が何度か延期したこともあり、あまりに楽しみなのでオマージュ元とされる作品群を予習として読みつつも正直ここまで期待値上げて大丈夫かなと思っていたんですが、想像以上に面白くて……待ってて良かったと心から思いました。

ミステリもBLも大好きなので最高のカツカレーだ!!と思いつつ待っていたんですが、このゲームはカツもカレーも単体でめちゃくちゃ旨い上にシナジーもありつまりは笑っちゃうほど旨いです。

男10人!極限状態で芽生える愛情とスケベありのダンロン2……って感じでしょうか。最初の犠牲者のポジションもちょっと似てますね。

攻略対象は3人で有明→新橋→青海の順にルートが解放されます。ルート走っての感想ですが、それぞれ初恋の顔をした狂気の激ヤバメスお兄さん、金髪ツインテのツンデレネコちゃん悪役令嬢、無自覚魔性の美人教師……って感じのラインナップで順当に全ルート楽しく気を狂わせていました。

プレイ時間はだいたい30時間くらいでした。グロ描写はそれこそダンロンができるならいけるかなと思います。死体はゴロゴロ上がりますが、塗りつぶされており切断面や死体の顔が出るわけではないので、視覚的にそこまでエグくはないです。

同サークルの「古書店街の橋姫」や「ウウウルトラC」と異なり、平行世界もタイムリープもないので前2作より状況を把握しやすいと思います。主人公の性格的にも語り口調が簡潔で、文学作品モチーフの橋姫や動画的な作りだったウルCよりも万人受けする読み口だと思います。
主人公も信頼できる語り手なので、そういう意味ではADELTA最初の一作としておすすめ。初手が有明Bルート固定なこと以外は……。

ミステリは好きですしホラーもサスペンスも平気なので全然いけるっしょと思ってたんですが、一番最初のルートが怖すぎて途中でちょっと泣きました。最悪なことが最悪なタイミングで大挙して押し寄せてくるので本当に絶望感が凄くて……ジャンプスケアというか突然デカい声やデカい赤字の文章を出されるのでビクッとしたところはまあまあありますが、基本は疑心暗鬼からくる人間怖い系の怖さです。お化けは出ません。

最初の方こそ次々に起こる最悪な出来事に「もう終わりだ〜!」などと律儀に叫んでいましたが、ゲームを進めるにつれそんな元気もなくなり、最終的には「この辺で勘弁してください……」と命乞いをしてながらやっていました。
途中で主人公が攻略対象の男に「終わりにさせてください、」などと号泣しながら懇願する爆萌シーンがあるんですが、あんなに感情移入できたこともなかなかないです。こっちの台詞だよ。

BLとしての萌えもありながらBL抜きにしても面白かったです!自分はとにかく伏線回収やどんでん返しが大好きなのですが、突然流れ変わったな〜〜!!て思うところや予想だにしない展開がバンバン出てくるのが楽しくて、本当にいい体験でした。
BLサイドのファン以外にも、横溝とか乱歩あたりの雰囲気好きな人は是非やってみてくれないかな〜〜と思います。進研ゼミで習った座敷牢とか戦後特有の雰囲気なんかを復習するいい機会なので……。

去年の年末に同サークル制作の「古書店街の橋姫」にハマり、そこから大穢前編込みで8本(うち2作は途中で挫折)ほどBLゲームに手を出したんですが、個人的なカップリングの好みを除けば、大穢前編の有明Bルートが一番お話として面白かったです!!!


攻略対象+主人公への個別の感想(以降ネタバレあり)

有明

「あなたは僕からキャラメルを奪っていきましたね」の時の笑顔が無事にトラウマになりました。今後一生キャラメルを食べるたびに脳裏に浮かぶと思います。公式のブログでも言われていましたが綺麗な悪夢そのもので、通り魔に遭ったような読後感でした。

ぶっちゃけ体験版時点だと、綺麗事で情に訴えては説教かましてくるような自分が一番嫌いなタイプなんじゃないかと疑っていたので有明さんのことはあんまり好きじゃなかったんですが、ルート終える頃には大好きになっていました。

終盤はあまりのヤバさに声を失っていたんですが、船野さんを埋葬した後に交代で見張りながら風呂に入っているシーンで、大崎くんと食べるご飯は美味しかったって話してくれたところがすごく好きで……あの場面で自分ははっきりと有明さんに共感してしまったので、今後何があっても有明さんのこと全部を嫌うのは無理だろうな〜〜と思ったのを覚えています。
実父を故意に見殺しにし、死にたがっている女性に近づいては籍を入れた上で殺害してあげている(!?!?!?)倫理観の狂ったヤバい人であるのは間違いないんですが、有明さんのどうして自殺してはいけないのかという苦悩や、有明さんに自身の殺害を依頼した二人の奥さんのことも、実行には移さないまでも分からなくはないラインなので擁護したくなるくらいには情が湧いてしまいました。

有明さんのことは好きですがそれはそれとしてやっぱりめちゃくちゃ怖いし、新橋さんルートでは今後も嘱託殺人を続けるのか……?て思うと普通に鬱なので、青海さんルートで有明さんが殺害された時に思わず「良かった……」と安堵してしまったのを覚えています。このゲームって人は結構死ぬんですが、どいつもこいつもろくな奴ではないので、殺されてもあんま悲しくないのは救い(?)なのかもしれません。

後編予告での台詞が怖すぎるので本当に大人しくしていて欲しい。

新橋

大穢の存在を知った時点で既に一番好きだったんですが、無事に大崎×新橋で優勝です。ありがとうございました。ADELTAの二番手カプだ〜〜い好き!!!

有明さんとは違って嫌われているのが明白で、何考えているかは分かりやすいし利害さえ一致すれば話通じそうだから逆に信用できる!と序盤から思っていたので安心枠でした。ラストのところで新橋さんは信頼はできないが信用はできる……て大崎くんが話していたのが、振り返ってみるとその通りすぎて笑いました。

有明Bルートを通った後なのもあり、島内に信用できる人間がいることへのありがたさが骨身に染みたルートだったと思います。
このルートはバディ色が強く、力を合わせて施主に立ち向かい距離を縮めていく様子が見ていて気持ちよかったですね。オタクはタイプの違う男二人のバディものが大好き!!!!!(主語デカ)
島でのコンビ感が好きだったので、どうにかしてエンディング後もデート先で事件に巻き込まれては二人で事件を解決に導いてくれないかな〜〜て思いました。

島から帰ってきた後のことはもうウワ〜〜〜〜!!!!!!(大声)(錯乱)みたいな感じだったのですが、あれは一体何だったんですか???自分は一体何を見たんですか???
濡れ場は全てが最高だったので、山賊のような声を上げドラミングをしながら覗いていました。
3人ともギャップを意識したキャラ造形だと思うんですが、新橋さんあんなに可愛いのは流石に反則だと思います。何だよもう一度今のしてくださいませって……………………

新橋さんのルートで一番好きなのは、新橋さんが斜視であることが明かされる終盤のシーンです。あの辺りの文章が本当に良くて……初見の時においおい泣いてしまったんですが「今、ちゃんと目が合っていますよ」のところからロードして最後まで見届けるのが最近のナイトルーティンになっています。

青海

実は顔の造形と声が参列者の中で一番好きなんですが、いかんせん体験版時点だとあんまり喋らないので最初の頃は静かな人だなくらいにしか思っていませんでした。
ルート走った後は「もう二度と離島になんか行きたくない」と「陥没乳首」しか考えられず、Xでインテークあるじゃんって言われてるのを見てからは急速に萌えキャラにしか見えなくなりました。そんな話してる場合じゃないのに突然陥没乳首の話が始まるので脳がバグる。これ以降他のルートを見て青海先生がどんなにカッコ良くても「でもこの人陥没乳首なんだよな……」という邪念が入り込むようになりました。
このルートは大崎くんの年下攻感が強く、生徒×教師のインモラル感もありでBLとして素直に萌えましたが、島から帰ってきた大崎くんが「青海先生……♡」になっていたのはまあまあ驚いたので、島にいる間にもうちょっと恋愛イベントを差し込んでも良かった気はします。
大崎くんが一番暴れ回っているルートなので「(陵辱ですか?の返答に対して)はい、じゃねぇよ……!」「(自分が今日殺しても?に対して)良いわけねぇだろ……!」などとつっこみつつも、前二つのルートとはまた毛色が違って面白かったです。島の謎にも迫れたので、後編がより楽しみになったルートでした。

ところで年齢的にもてっきり妻帯者だと思い込んでいたんですが違いましたね!?!?濡れ場での反応から島に来るまでは童貞処女だった認定を勝手にしているんですけど、あまりにも自分に都合が良すぎて合掌しました。ADELTA作品は自分のような童貞原理主義者に比較的優しくて助かっています。

他人からの好意に鈍そうなところや泊まっている宿が連れ込み宿だと気づかないあたり、なんか案外ぽややんとした人で可愛らしかったです。青海先生は俺が守護らなくては……!という使命感に燃えていたんですが、登場人物紹介のページで同僚から邪な目で見られていることが発覚し笑っちゃいました。俺じゃん。

多分青海先生って、自制心が強く目的のためなら人一倍努力して最短距離を突っ走れるタイプの人なんだろうなと思うんですけど、だからこそそんな先生が私情100%で東雲くんに嫉妬していたという話はグッときましたし、宿の件といい危なっかしいところもあるので大崎くんにはその辺りを支えてあげて欲しいです。
青海先生は人殺しじゃなかったので、あの大崎くんの面倒を見させてもいいのか……?(罪の均衡的に)という感情はまあまあありますが、やっぱりそこは先生なので生徒の更生に力を貸して欲しいところです。

大崎

大好き!!最高!!!令和で一番の攻!!!!!

大崎くん、体験版までの印象だとコミュ力は微妙だけど真面目で静かで模範的で頼りがいがあり協調を重んじる善人……みたいに思ってたんですけど実際の中身はアレだったのでめちゃくちゃ笑顔になったし手叩いて喜びました。最高〜〜〜〜〜!!!!!!!!
ぶっちゃけ新橋さん目当てでプレイしたんですが、大崎くんが一番好きまで全然あります。
人に言えない過去も性情もあり人間の気持ちが分からず虚無を抱えながらも何とか真人間のフリをしながら頑張って生きてるところは応援したくなったし、私はすごい好きでした。こいつは人間としてダメだしヤバ……と思う感情は一応ありますが、自分の中にもある狂気ではあるので……。

新橋さんルートの「いじめられたことがあるんですか?」「自分と一緒ですね」のところの声が優しくてすごい好きだったので早急にボイスを保存させて欲しい。
自分は男の子がみっともなく泣いている姿はかわいいね♡♡♡という嗜虐心からBLを嗜んでいるので(カス)、有明さんルートでだんだんと狂気に蝕まれていく過程に大変心が温まりました。まあキスシーンであんなに絶望を味わったこともありませんが……嗜虐心を抱えている割に陵辱に向いてなくて辛くなってる青海先生ルートの大崎くんも素晴らしかったですね。
攻が一方的に受をヨシヨシしてあげてるタイプの作品があんまり好きじゃないので総攻作品にちょっと及び腰なところはあったんですが、大崎くんが攻としてのかっこよさがありつつも、弱さや脆さもあり感情移入できるタイプの主人公で本当に良かったです。
前々作の橋姫で川瀬が言っていた「悪人は偽善者じゃなきゃ救えないからね」みたいな台詞や青海先生ルートの「心の全部が綺麗な人なんていません」→「いたとしてもそんな人に他人の痛みがわかるとは思えません」が好きなんですが、きっと攻略対象3人とも大崎くんが大崎くんでなければ救われなかったと思うので、君も悪い人でよかった!!!というのが自分の感想です。

作中一番刺さったのが新橋さんルートエンディング明けのやりとりで、新橋さんに不貞は許さないって刃物振り回しながら言われた時の大崎くんの返しが首締め+「あなたもですよ」で、もしも新橋さんが不貞を働いた時には猫と新橋さん全員に首輪をつけて自宅に閉じ込める、だったことなんですが、本当にアレ何だったんですか???あのシーン誇張抜きで毎日見てるんですが、見るたびに何だこの異常な男は……と思いながら毎回喜んでいます。人殺しと異常度合いで争って勝たないでくれ。


現状気になっていること

難しい考察はできないんですが、個人的に前編終了時点で謎なのはこの辺かな〜と思います。

・有明さんの部屋の異音
・パレイドリア
・顔の似ている人たち
・鬼の話
・遊郭に残された男性のミイラ
・大江杏と大崎くんの祖母の焼身自殺、ヒトガタを燃やす食人の儀式
・有明さんルートで沈没したボートの一件
・施主の目的

最悪のラインナップ???て感じですが一個ずつ見ていきたいと思います。

有明さんの部屋の異音

結局これ解決してない??ですよね。午前0時過ぎの爪を切るようなパチパチ音。有明さんは結局午前2時ごろまで起きていたことが発覚しましたが、右腕のこととは関係なさそうですし隠す理由も見当たらないので、順当に知らないということでいいんでしょうか。

パレイドリア

竹芝、大崎が見たパレイドリア。あと日出くんが見た知っている男性の姿って一体何だったのかと。↑の異音とも関係するんですが、もしかして島内に誰かいたりするのでしょうか。0時以降に寄って来てしまう幽霊の存在も気になります。
実は芝浦が生きていて潜伏している……?ともちょっと考えたんですが、ミステリで犯人が途中から登場するやり方はあんまり好きじゃないので順当に不参加だと嬉しいです。

顔の似ている人たち

・参列者は皆どこか顔が似ている
・新橋さんの祖母と大崎くんの祖母はそっくり
・大江杏と有明さんの妹はそっくり
・大江杏には元女優でそっくりの付き人がいる(日出くんの母親か?)

大江島関係で顔の似てる人多すぎ問題。
八丈島の丹娜婆信仰を元ネタとしているであろう大江島の始祖伝説、大崎くんの出生の話と近親相姦の話が出ているのでまあ無関係ではないんだろうなと思います。大江島は女ばかりの島だったとも言われていますし。

鬼の話

鬼の話も作中で結構出てきてるんですよね。静馬が頼光の鬼退治の話してたり、汐留くんが桃太郎の話してたり。
↑の話から参列者はおそらく全員が大江島の血筋と関係する人たちで、鬼の血を引いているのでは……?と考えてはいます。鬼が具体的に何を指すのかは不明ですが。立地的に外国の人間が流れ着いたとかはちょっと考えにくいのではないかと思うので、ベタに流罪人とかでいいんでしょうか。
ただ個人的に様々な悩みや問題を抱え、それでも泥臭く生きている彼ら参列者たちが罪を犯したのはその血に流れる「鬼」のせいです、みたいな分断をされるのはあんま好きじゃないのと、ウルCを書くような人なら安易にラベリングして差別するような方向にはいかないんじゃないかな(少なくとも描き方は考えると思う)……と思うので杞憂だといいなー
と思いつつちょっと保留にしてます。

遊郭に残された男性のミイラ

青海さんルートでは客を折檻していたという結論になっていますが、大江島が女ばかりの島だったことや商家で見つけた写真の話から、自分はむしろ遊郭で客を取らされていたのは男性の方で、逃亡等を計った遊女(男性)が見せしめに折檻されていたのでは……?と思いました。
大江島が女ばかりの島だったという話もあり、流れ着いた男は種馬として飼われていたのではないかと。
男性ばかり集めている風なのもあり、施主の目的は近親相姦による島の再興なのか……?とも一瞬思ったんですが、の割には殺し合いさせているしあっさり帰れているし、市場前さんや豊洲さんのような年齢の人間を集めても意味ないだろうと思うのでやっぱ違うのかなとも思います。
それにしても亢進症や斜視など参列者って身体に何らかのハンデのある人たちばかりだったりするのか??とも思うんですが、そう考えると大崎くんって知力も体力も精力もあり、その上大江島の血が濃いときているので種馬適正が高いなと思いました(最悪)。

大江杏と大崎くんの祖母の焼身自殺、ヒトガタを燃やす食人の儀式

自殺方法でよりによって焼身自殺が被ることあるか……???祖母が亡くなったのも同じく倉の中だったこともあり、食人の儀式との類似性が認められるのではないかと思います。
燃やされるヒトガタ=犠牲になり他の島民に食べられる人、なのかなと思うのですが、大崎くんの祖母も意識的になのか無意識的になのかは分かりませんが、自分が犠牲になることで大崎くんに与えようという図式があるのではないかと思いました。
しかし大江杏の自殺方法って大江杏自身が新橋さんに指定して脚本を書かせているものの、結局幕は上がらないまま主演女優死亡という扱いになっているのでどういう意図なんだろうとは思います。
それにしても怖いのは顔の似ている人間がうようよしているので、入れ替わっても焼死ならおそらく気づかれないことですね……。

有明さんルートで沈没したボートの一件

電話の破壊は豊洲さんでひとまず間違いないと思うのですが、豊洲さんが全ての絵を描いているともあんまり思えないんですよね。施主は施主でも黒幕は別にいるんじゃないかとか。
前編中で豊洲さんと日出くんのみ一度も死亡が確認されていないのですが、ここ二人は脱出経路を持っていたりするんじゃないかと疑っています。
ボートの件も、沈没はしましたが死亡は確認されていないんですよね。大崎くんが細工はなかったと言っているのは信用していいと思うのと、細工した可能性のある青海さんも父親の罪を知っている施主や竹芝さん以外の人間を積極的に殺す理由はなく、また罪状のない日出くんと大崎くんは助けようとしていたように見えるので、発見した時点で誰が乗るのか分からないボートには多分細工してないんじゃないかと思います。
新橋さんルートで海に落ちた大崎くんは離岸流に乗せられた後大波に押し返されて、岩場へと打ち上げられたとありますし、海流は大江島に向かって流れているようなので、どこかに流れつける洞窟でもあるのではないかと疑っています。潮の満ち引きも関係はしそうですが、八丈島からの船が出る時間を共有しておけば操作はできると思うので。

施主の目的

3ルート通して、施主はあれで何を達成できたのか(または全部失敗しているのか?)が分からないんですよね。
新橋さんルートでは11人目の参列者である「芝浦希継」の存在が明かされましたが、こいつの存在の意味って施主は必ずしも全員を参列させる必要はなかったということなのではないかと思います。現に有明さんも島に行くかは迷っていましたし、青海さんや大崎くんのように代理参列もいますし。

自分が人を殺していて、他人の罪状が万が一届いたら……ということを考えたんですが、自分は新橋さんと別ベクトルで臆病ですがそれ以上に怠惰なので、万が一自分の罪がバレたら持ってる罪状で対抗するつもりで島には行かない気がします。だって普通に怖いし。面倒くさいし。
それにしても罪状を送りつけたものの誰も来なくて、大江島オフ会0人みたいになってたら施主はどうするつもりだったんでしょうか。

しかしそうなると、静馬へ代理参列をすすめた佐兵衛のことが気になります。
静馬の言葉を信用するならという留保は要りますが、佐兵衛は静馬に

・静馬と顔の似ている人間を代理で参列させろ
・罪状を回収して始末をつけろ

の2点を指示しています。ということは佐兵衛はこの法要と大江島との関連性を知っているということになります。
静馬を行かせないようにするにしても、わざわざ顔の似ている男(=大江島と関係のある男)を探し出させて島にやっているあたり、施主が大江島と関係のある男を欲しがっていることを理解した上である意味施主のアシストをしているように見えます。

大江杏と佐兵衛が懇意だったこともあり、やっぱり法要の裏には実は生存している大江杏の存在があり、それを佐兵衛は分かっていたから追認したような形なのではないかと思いました。

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