『嘘』を△で説明してみる ①
SEASON3 Episode4 『嘘』
序.嘘の進化と役割
「嘘」は、情報を(意図的に)歪める行為として自然界から人間社会まで広く存在している。嘘の本質を△(自己複製子+階層構造+回路)の視点で捉え直すと、嘘は流れを支配し、内部化を利用することで、『進化を加速させる装置』と言える。(か?)
1. 自然界の嘘
最もプリミティブで 最もフィジカルな「嘘」
• 擬態:捕食者や獲物を欺く擬態は、「視覚処理回路」を狙った戦略。
例えば、カマキリが葉っぱに擬態するのは、相手の認知を操作し、自分を「風景」という「ちゃんとは見えない流れ」の中に隠す行為と言える。
• ウイルス: ウイルスは、宿主細胞のもつ遺伝情報を取り込む機能(内部化)を欺いて侵入し、「タンパク質を作る回路」を乗っ取り、自らの複製に宿主のエネルギーと資源を利用する。
2. 群れ社会の嘘
△の権力闘争や生殖競争に使われる初歩的な「嘘」
• ハッタリ:🐶子犬のガチ吠えや、エリマキトカゲの襟など、実際より大きく強く見せる行動や声は、相手の「認知回路」を操作し「社会的階層」を改変する試み。
・象徴バトル:自然界では、「嘘」が直接的な闘いを回避する手段として進化することがある。例えば、🫎鹿のオス同士の闘いでは、角の大きさが勝敗を左右する決定要素となり、実際の戦闘は「角チャンバラ」、つまり象徴的なデモンストレーションにすぎない。これにより、本来の決闘を回避し「無駄な闘いを省く流れ」を生み出す仕組みとして機能している。
・まさかの女装:🐸アフリカツメガエル(Xenopus laevis)のオスは、メスに擬態することで、他の強いオスからの攻撃を避け、メス達にススッ近づいて卵に射精します。
3. 人間社会の嘘
最もロジカルで 最もフェティッシュな「嘘」
• 意図的戦略: 商業や政治では、「嘘」は戦略的に使われる。例えば、広告での誇張表現や外交交渉の駆け引きは、意図的に相手の「認知回路」を操作し、結果として「情報の流れ」を支配しようとする。
• 文化的な嘘: 民間伝承、怪異伝説、プロパガンダ、都市伝説はミームとして広がり、人々の思考の「流れ」に組み込まれ、行動を操作する。やがて、文化として定着(内部化)し、世代を超えて語り継がれる。
・無意味な嘘: ここまでくると意味がわからない。嘘の練習やカモフラージュ?過去の成功体験が「内部化」された無意識的な反射?「嘘」の進化の副産物? いや、たんなる「遊び」かもしれない。
■嘘の拡散と現代の課題
現代社会では、嘘がますます広がりやすくなり、新たな課題を生んでいる。
• SNSの虚偽情報: 「情報の流れ」が加速するSNSでは、嘘がアルゴリズム(回路)に適応し、真実よりも速く広がる。
• ディープフェイク: 動画や音声を精巧に捏造する技術は、「視覚や聴覚の認知回路」を欺き、「内部化」されやすい信念を形成する。
▶嘘の検出と防御: AIによるフェイク判定やリテラシーは、嘘に対抗する「回路」の防御策。
結.嘘と創造性
クリエイティブな「嘘」
• フィクション: 小説や映画などの虚構は、「嘘」を通じて人々の心を動かし、新たな視点や共感を生む。これは、新しい「シナプス構造」を作り「情報の流れ」を再設計することで、現実の認識を拡張する。
• 科学: 仮説は、検証前の「嘘」とも言えるが、それを通じて科学は進歩してきた。事実の中に隠れた可能性を引き出す力は、まさに△の「内部化」と「再構築」のプロセス。
「嘘」は破壊的でもあり、進化と創造の源でもある。
進化の源であると同時に、「嘘」自身も進化してきた。
どうせ嘘つくならマシな嘘をついてほしい( ʘ ө ʘ )←