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『芸術』は△で説明しなくていい?

( ʘ‿ʘ)わざわざしなくていいと言われるとやりたくなる


芸術、特に、歌、ダンス、演劇、アニメ、映画、ゲームといった大衆文化に浸透している分野は、△(自己複製子、階層構造、回路、内部化、流れ)の要素があまりにも複雑に絡み合ってるので、△で一旦スッキリ説明したくなる。

1.芸術における△の要素

  • 自己複製子(ミーム): 芸術作品は、アイデア感情表現方法などの情報(ミーム)を内包しており、鑑賞者を通して伝播・複製される。

  • 階層構造: 

  • 作品は、複数の要素が組み合わさって構成される階層構造を持つ。

  • 回路: 鑑賞者の知覚・認知回路に働きかけ、感情や思考を引き起こす。

  • 内部化: 作品を通して得られた経験や感情は、鑑賞者の記憶に内部化される。

  • 流れ: 社会や文化の中を流れ、影響を与える。


2.△要素の具体例

歌:
・自己複製子:
メロディー、歌詞、リズム
階層構造: メロディー、歌詞、伴奏、歌唱、編曲
回路: 聴覚回路、感情回路
内部化: 歌詞の暗記、感情の想起、カラオケで練習
流れ: 流行歌、音楽チャート、音楽フェス、印税

ダンス:
・自己複製子:
振り付け、ステップ、リズム
階層構造: 振り付け、音楽、衣装、舞台演出
回路: 視覚回路、運動回路
内部化: 振り付けの習得、身体感覚の変化
流れ: ダンスブーム、ダンスコンテスト、ミュージックビデオ

演劇:
・自己複製子:
ストーリー、セリフ、演技
階層構造: 脚本、演出、演技、舞台美術、照明、音響
回路: 視覚回路、聴覚回路、感情回路
内部化: 物語の記憶、感情の追体験
流れ: 演劇ブーム、劇団、演劇祭

アニメ・映画:
・自己複製子:
ストーリー、キャラクター、映像、音楽
階層構造: 脚本、監督、演出、作画/撮影、音楽、編集
回路: 視覚回路、聴覚回路、感情回路
内部化: ストーリーの記憶、キャラクターへの感情移入、名場面の記憶
流れ: 興行収入、放送、グッズ流通、聖地巡礼、リアクション動画

ゲーム:
・自己複製子:
ゲームシステム、キャラ、ストーリー、グラフィック、音楽
階層構造: プログラム、グラフィック、サウンド、ゲームデザイン、シナリオ
回路: 視覚回路、聴覚回路、運動回路、認知回路
内部化: ゲームルールの習得、操作スキルの向上、物語への没入
流れ: ゲーム販売、オンライン対戦、ゲーム実況、eスポーツ

さらに、これらの芸術分野は、相互に影響を与え合い、新たな表現を生み出している。例えば、アニメの表現が映画に取り入れられたり、ゲームの要素が音楽に取り入れられたりする。情報の「流れ」が複数の分野を横断することで、新たな文化が創造されている。


3.人間フレームの階層構造△

芸術作品やエンターテイメント作品の制作・享受に関わる人々は、明確な階層構造を形成している。これを△の視点から整理すると、芸術活動における情報の流れや影響力の伝播をより深く理解することができる。

  1. 創造者▲(監督、漫画家、クリエイター): 作品の根幹となるアイデアやコンセプトを生み出す役割を担う。自身の経験や知識を「内部化」し、独自の「回路」(思考回路、表現回路)を通して作品を創造する。作品自体は「自己複製子」として機能し、後続の段階へと「流れ」ていく。

  2. 制作者(スタッフ、伴奏者、脚本家、コーチ): 創造者の意図を具現化するために、技術や知識を提供する役割。創造者から受け取った情報を「内部化」し、自身の「回路」(技術回路、制作回路)を通して作品を具体的に形作る。

  3. 表現者(演者、アニメーター、歌手、ダンサー、選手): 作品を表現し、観客に伝える役割。創造者や制作者から受け取った情報を「内部化」し、自身の「回路」(身体表現回路、歌唱回路、アニメーション制作回路)を通して作品を表現する。

  4. 伝播者(インフルエンサー): 作品の情報を拡散し、観客の関心を高める役割。作品の情報を「自己複製子」(口コミ、レビュー、SNS投稿など)として拡散し、情報の「流れ」を加速させる。

  5. 享受者(観客): 作品を鑑賞し、それぞれの解釈や感情を作る役割。彼らは、表現者を通して伝えられた情報を「内部化」し、自身の「回路」(知覚回路、感情回路、思考回路)を通して作品を解釈する。彼らの反応は、創造者や制作者にフィードバックとして「流れ」る。


4.なぜターゲットは「感情」なのか?

芸術作品は、主に「感情」を動かすことを目指してて、その度合いによって広がりや語り継がれる長さが決まるという点は、生物進化システムと類似している。

ターゲットが「感情」である理由

  • 生存への適応: 感情は、生物が環境に適応し、生存するために重要な役割を果たしてきた。例えば、恐怖は危険を回避する行動を促し、喜びは生存に有利な行動を強化する。感情は「内部化」されやすく、自己複製の「流れ」を作りやすい情報だから。

  • 共感と社会性: 感情は、他者との共感を促し、社会的な繋がりを構築する役割も果たしている。芸術作品を通して感情を共有することで、人々は一体感を感じ、文化やコミュニティを形成してきた。感情は社会的な「回路」を形成する重要な要素。

  • 注意の喚起: 感情は、注意を喚起する効果がある。芸術作品が感情に訴えかけるのは、鑑賞者の注意を引きつけ、作品への没入を促すため。これは、注意の「回路」へ入るきっかけとして機能し、さらに情報処理の活性化も起こす。

他のターゲット

  • 認知: 作品は、新しい視点や知識を提供することで、鑑賞者の認知に影響を与えることがある。例えば、科学的なテーマを扱った映画は、科学への関心を高めたり、科学的知識を伝えたりする役割を果たす。

  • 倫理観: 芸術作品は、善悪の基準や道徳的な価値観を提示することで、鑑賞者の倫理観に影響を与えることがある。例えば、社会問題を扱った演劇は、人々の倫理的な意識を高め、社会変革を促すなど。

  • 身体感覚: ダンスや音楽は、身体的な感覚に直接働きかけることがある。身体の動きやリズムを通して、快感や高揚感などの感覚を引き起こす。これは、模倣によって運動回路や感覚回路に直接働きかけている。

  • 主人公感:ゲームは特にこの要素が強く、コントローラーを通じたフィードバック(力の流れの操作)があり、物語の主人公になる感覚を与える。

  • 思考の枠組み(パラダイム): 芸術作品は、既存の思考の枠組み△を覆し、新たなパラダイムを提示することがある。

芸術作品は、感情をきっかけとし、認知、倫理観、身体感覚、思考の枠組みなど、様々なターゲットを持つ。これらのターゲットは、それぞれ異なる「回路」に作用し「内部化」される情報の種類も異なる。
共通しているのは、芸術作品が情報(自己複製子)を伝達し、「流れ」を作り出すことで、人々に何らかの影響を与えるということ。