超良席での観劇体験

まったく想像すらしていなかった、とんでもないことが自分の身に起こったので、衝撃を忘れないうちに書きます。なお、これは忍ミュで経験したことですが、忍ミュの感想は ほんの少しです。

2020年10月25日、ミュージカル忍たま乱太郎 第11弾公演の、東京 大千秋楽の、超良席に私は座っていました。
劇場であるシアターGロッソは、以前にペルソナ3の舞台の際に来たっきりで知らなかったのですが、私が座ったD列というのはステージ上の演者と目線が同じ高さになる「目線席」というやつで、最前列よりも値打ちのある、私からは想像もできないくらい たくさん、本当にたくさんの観劇者が渇望している席です。というのを、チケットをいただくときに教わりました。

と、ここまで書いて急に思い出しました。おれ、似たような話、かつて聞いたことがあります。
大好きな女性作家さんが、星海社の名物編集者さんをテニミュに招待したとき、事前には何も教えず、いきなり最前列に座らせた、というエピソード。
んんん??近い、限りなく近い。でも、それを大千秋楽で?
延期に延期を重ね、客席が間引かれた、超々プラチナチケットで?

重すぎる。おれなんかより観たかったひとたちは、もっといるはずなのに…!
ただ、もう37年も生きていると図太くなるので、ありがたく拝受させていただきました。こんな大きすぎる恩を返す方法なんて、持ち合わせておりません!

本公演では、B、C、D列は観客もフェイスガードを着用するのですが、客席の照明が落ちれば気にならなくなる透明度で、私のものは曇ることもなかったです。
それより、飛沫が届くかもしれないくらいの近さのほうが大きかったです。
ほんとに近い。2日前に座らせてもらった席も悪くはなくて、細部を確認するために時おり双眼鏡を使って見ていたのですが、双眼鏡越しより近いです。
なお、演者は全員マスクをしているので、飛沫は絶対に客席には来ません。

幕が上がると、「目線席」がビンビンに理解できます。マジで、ステージ上の演者と座っている自分の目の高さが一緒。こっちの方向を向いたら、目も合ってしまう。
私のように認知が欲しくないオタクには本当にもったいない限りで、最初のうちは推しから視線を外しがちだったんですが、よく考えたらフェイスガードもしているし、せっかくの良い席なので、それに気づいてからは ほぼ直視でしたね。まさかフェイスガードが有利に働くとは。

良い席が取れなかったときのダメージを減らすために、「席が遠くたって、見ているものは同じ」なんて普段は思うようにしていますが、やはり良い席は良い席です。
なんといっても演者の顔の良さが わかりすぎるほど わかります。みんな、スーパー男前。マスクで顔半分が隠れているのに。
背が高くてシュッとしてるからダンスもサマになるし、所作も一つ一つ かっこいい。
殺陣も たくさんあって、それも上手い。こんなん、夢中にならないほうが おかしいです。
でも、「なんで おれが、その ど真ん中にいるんだろう?」と、たまに現実感が遠ざかったりもしたんですが、こまめに場面が切り替わるので、また物語に戻ってくることができました。

なお、私が応援している演者は、2代目 滝夜叉丸こと、龍人さんです。
11弾からの参加で、私は過去の公演をまだ見ていないんですが、作品のファンの方たちに、持ち味である鼻梁の美しさがマスクで隠されるという不利を乗り越えて、愛されるといいなと思っています。殺陣も とても良いです。あと、私は業火ではないです。

全体としても、4年生の わちゃわちゃしている感じ、とても良いですね。かなり落ち着いてきている6年生との対比にもなるし。もっと見たい、という気持ちになります。
6年生は6年生で、「ほぼ忍者」という頼りになる感じと、少年らしさが両方あって、とても おいしいですね。声の出なくなった勘右衛門とのくだりとか、みんな好きでしょう。おれも好きです。
本編の後のミニライブで、6年生ひとりひとりが よくわかる曲があって、あれも良かったですね。
みんな、得物を使うのが上手で、やっぱり かっこいい。
それと、土井先生が完璧に土井先生で、超よかったです。忍たまといえば土井先生、というくらい強いキャラクターなのに、イメージどおりで、すごい。

そんな素晴らしい舞台を超良席で観て、泣かないわけないですよね。後ろの方の席でも わかることではあるけど、やっぱり舞台なんで、近いほうが伝わるんですよ。
本編終盤の、みんなでの大立ち回りが かっこよすぎて、と、ミニライブ中の「もう、おわっちゃうんだ…」の2箇所は覚えているんですが、あとは わかんなくなってます。
いろいろ振り回された(進行形?)公演だったので、1回目の観劇のときはそういう涙もありましたが、今日は純粋に作品に対しての感動だったのも良かったです。

もうホント、一生に一度、というくらい特別な観劇体験でした。たくさんの方々の、とんでもない お力添えの おかげです。感謝の言葉もありません。
終演後、チケットを用意していただいた方に、「これからも忍ミュをよろしく」とお願いいただいたので、できることをやっていきたいのですが、ひとまず今晩は今日のことを振り返り、これからのことは明日、考えたいと思います。

とりあえず、勇気100%の手振りは、マスターしました。

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