見出し画像

サテライトの謎。

今、羽田空港で飛行機を待っている。
それも「サテライト」という不思議な空間でポメラのキーボードを叩いている。
今から飛行機で飛び立つところなのだが、自分が持ってるチケットは「オープン」といって便数や座席の指定のないチケットだ。それゆえに空席が出るのかはそのときの空き具合による。
2月は旅行業界にとっては閑散期だ。それもあって来た便にすぐに乗れるだろうと楽観視していたものの、数日前から急速に空き席数が減っていき、さらには修学旅行生らしき詰め襟とセーラーの集団もあり乗ろうと思っていた航空便は取ることができず、数時間羽田空港で待つこととなった。家族は確実に空いているであろう18時台の便を予約したが、予約していたレンタカーの営業時間もあるので、自分だけひとつ早い便の空席待ちを予約した。

この時期の羽田がこんなに混んでるとは。

導かれたのは「48番搭乗口」。確認すると、「サテライト」なる所に搭乗口があるらしい。保安検査を済ませ(空席待ちのため預けるべき手荷物を持ったまま)第2ターミナルの端の方まで歩くと、「←46 47 48」という案内が見えるのでその先のエスカレーターで下まで降りる。リムジンバス(時間が中途半端だったからか乗客は自分以外誰もいなかった)に乗り3分ほど揺られると、航空機の並ぶスペースの中に唐突にターミナルが現れた。これが「サテライト」らしい。2階に上がると、縦長のこぢんまりとした空間が目に入った。

雨の中にたたずむ砂上の楼閣。

3つしかない搭乗口とそこそこの待合スペース。待合室は吹き抜けになっており、狭さを感じない作りになっている。空港によくある並んだ椅子だけでなく、応接室のようなソファや横になれる傾きの大きい椅子、ビジネス向けのテーブル、そしてどこにでも充電用の電源が用意されている。

ビジネス席でポメラを開くの図。

普段の羽田空港の喧噪とは対極的な空間だ。もちろんトイレも整備されているし、売店もあるので軽食やお土産の確保もできる。搭乗口は同じ便でも毎日のように変化するので狙って行くことは難しいかもしれないが、運良くここの搭乗口を引き当てられたなら(多少のご足労をかけてでも)早くから行って過ごしたいところといえよう。

ここまで書いたところで、ちょうど空席待ちの呼び出しが来た。どうやら乗ることができそうだ。
少しの旅とはいえ、ゆっくり体を休めたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?