片付けられないゴミ屋敷 空家賃支払い女子の退去一大決心【前編】 #4
ゴミ屋敷生活者が陥りやすい罠 思考停止で経済的リスクが拡大?!
大阪市内中央区某所にある訳ありのゴミ屋敷。
いけないいけないと思いつつ、ついつい部屋を散らかしてしまい、現在は別のところで暮らしておられる20代女性Nさん。
なんと1年近く住んでいないゴミ屋敷の家賃を払いながら、誰にも相談出来ずに現在に至ってしまったそうなのです。
当然退去したくても出来ない状況なので、出来るだけ入居当時の状態に戻したいという強いご希望。
玄関からくるぶし丈以上、ところにより膝丈程にモノが積みあがっています。
また生ごみの腐ったような刺激臭が鼻を突きます。
入口から部屋へと歩を進めると、奥に行くほどうず高くモノが積みあがって、腰レベル以上の山が形成されています。
どんな思いで生活をされていたのでしょうか?
全体はこんな感じで、まんべんなく膝以上程度の丈まで不用品が積もっております。
視界が奪われ、一瞬部屋である事を忘れてしまう位のインパクト。
これだけでも相当なボリュームですよ。
一人ではとても手に負えないと感じられたのは無理もないでしょう。
続いてクローゼット。
ん? 開いている・・・。
使えますね!
どうやらここが整理する上で、唯一役立てそうな空間、安全地帯と言えそうなポイントです。
必要なモノは見つけ次第、ここへ一時避難させながら進めます。
まずは「これは残しておきたい」と預かったリストを手元に、誤って処分しないように注意しながら作業スタート。
とにかくこの悪臭漂う環境を先に何とかすべく、ニオイの元から優先的に片づけていきましょう。
とは思うものの、あまりにも複雑に様々なモノが絡み合い過ぎて、地道に作業エリアを広げていく手法が現実的かも知れません。
地獄化が進むトイレ 放置されるゴミと汚物 ヤバイ水回り片付け
水回りの汚染度が凄すぎて侵入者を拒むゴミ屋敷
散乱する髪の毛とお風呂グッズ。
こちらからも汚れとシャンプー・リンスが入り混じった複雑なニオイを放っています。
ただゴミの量はたかが知れていますので、迅速に処分して、浴室のクリーニング作業に移れそうですね。
バスタブ自体も長期間放置され、汚れがこびりついていそうです。
この状態を元通りに戻すイメージを描きながら、どこまで近づけていくか、相談者様に完成後の状態を驚きを持って見て頂きたいものです。
排水口はこんな感じで、悪臭の主犯は詰まりですね。
トイレに移ると・・※閲覧注意※
ゴミと使用済みの生理用品が・・異臭を放っています・・。
恐らくですが、部屋全体に漂っている悪臭の主は、このトイレにあると見ました、警報レベルマックスです!
作業順序を入れ替え、ココを最優先にする事で、部屋の重い空気を改善する事が出来るかも・・・。
かなり大変な状況ですが、最もタフなところから手をつける事も、作業を進める上で重要です。
便器にはガンコな尿石がありますね~。
水は完全に蒸発しているので、やはり相当な時間放置されていた事がここからも伺い知る事ができますね。
正直一筋縄ではいかない大変なケースですが、それが故にNさんが退去出来ないワケですから・・。
安心して、なんの憂いもなく大手を振って新しい生活に向かって頂けるよう、そうじ魂に火を付けて臨みます!!
特殊清掃でキレイを奪還! 脱・空家賃 脱・ゴミ屋敷生活
最凶ゴミ屋敷の不用品をキレイに片付ける 床が見えると精神が安定し始める
清掃しようにもゴミや不用品を片付けていかない事には何も始まりません。
という事でチームを2班に分け
分別&処分
バス&トイレクリーニング
で対応を進めていきます。
改めて袋詰めに取りかかると、とんでもない量と再認識させられます。
何せへ膝丈まで部屋全体が埋まっていたのですから、そんなに簡単には片付けさせてくれる訳もなく・・。
作業が完了した時点で、壁一面に積み上げられた不用品ゴミの山が胸ほどの高さまで迫っています。
・・と共に悪臭も消え、快適な空間が一つ生まれました。
床が見えると精神的に救われます。
Kさんも片付けを諦めて、ココから逃げ出した気持ちわかります。
そのレベルのゴミ屋敷です。
日々生活すると確実に気が滅入るでしょう。
水回りのキツイ汚れと悪臭の元を徹底洗浄じゃ~!
汚れが気になっていたバスルームは、こんな感じで汚れも除去出来ました。
バスルーム自体の経年劣化はなんとも否めませんが、すっきりツルツルに仕上がり、退去にも何の問題もないレベルにまで回復。
悪臭と共に頑固な詰まりモノを排除し、排水もスムーズに。
トイレに関しては、やはり最も大変だった箇所となりました。
とてつもない悪臭の元締めのゴミを処分すると、尿などで汚れきったタイルが顔を出します。
悪臭の二重奏になっていた訳ですね。
ゴミ屋敷生活はウイルス感染症リスクと実は隣り合わせ
そこからは専門スタッフがひたすら特殊清掃に専念。
目地だけは経年劣化による材質自体の変色を元通りにする事は出来ませんが、なんとかここまでの状態まで復旧。
どうしようもなかった便器は真っ白、ピカピカになりました。
深呼吸してもミント系の香りしかしません。
トイレなどの場所こそ、こういう環境を維持したいものですね。
そうすればきっとそこで住む人の気持ちや生活自体にも好影響を及ぼします。
大阪市中央区のゴミ屋敷が美部屋に 不用品回収と特殊清掃で完全復活
中央区のゴミ屋敷のその後 究極の片付けと特殊清掃
思わぬ長編となりました大阪市中央区のこのゴミ屋敷片付け案件、ついに今回が最終回となります。
あれだけ山のようにあった不用品ゴミを撤去し、掃除を徹底すればまるで入居当初(といっても実際知りませんが・・)の美しい姿に戻ります。
「すごぉぉぉぉおおおお~い!!」ご相談者さまも、驚きと喜びを持って反応されていました。
相談者さまもそうだとは思うんですが、我々にとって途轍もなく嬉しい瞬間なんです。
もちろんゴミ屋敷が美しくなる事もそうなんですが、途方にくれておられた方が晴々した表情で喜ばれている姿...もうね、ちょっとドヤ顔出てしまいそうです。
でもこうしてみると、改めて部屋の広さを再確認させられます。
スッキリした空間は、ワンルームといえど一人には十分すぎる程のスペースがあります。
16~18畳くらいですかね? 贅沢な空間です。
相談者さまが入居を決めた理由も、この広さが一番だったそう。
皮肉なコトに最後になって、再びそれを認識させられる結果となりましたが、この出来事を教訓に活かして、今後片付いた部屋で気持ちの良い暮らしを送って頂ければと存じます。
その収集癖「ためこみ症」かも? 若年で発症、加齢でごみ屋敷も
西日本新聞より引用
ゴミや不用品を廃棄するだけじゃなく、必要なモノを整理する事の安心感
最後の大詰め、困難を極めた取り置き分の捜索&保管も無事に完了致しました。
こんな感じで指定品の全てを、クローゼットに納めておきました。
心配していましたが、小物も何とか見つける事が出来たので、良かった良かった。
今回のご相談者さまの様に、汚部屋やゴミ屋敷の状態にしてしまう事で、実際に暮らしてもいない部屋の家賃を払い続けたり、誰にも相談出来ずに悩んでいる方は決して一人二人ではないのです。
空家賃など、その間生じる支払いは積もると相当な高額になる上、独りきりで悩まれる時間の苦しさは簡単には表現出来ないものでしょう。
そのお手伝いを仕事とする私共が、お悩み原因を取り除く事で、ご依頼者の明るい表情を取り戻せるのは、何より嬉しい事です。
ご希望に沿う形で進めて参ります。
また状態が本記事まで至っていない場合ならなおさらの事、定期的なクリーニングや小規模な不用品処分なども、お気軽にお問い合わせください。
実はアレルゲン物質やウイルスまみれなゴミ屋敷
新型コロナウイルスが世界を恐怖に陥れ、私達の生活様式を一変させてしまってから早や一年が過ぎました。 誰も彼もが感染症予防対策に勤しみますが、実はゴミ屋敷・汚部屋という環境はコロナ以外にもリスク満載の環境なんです。
不用品を片付け、ゴミ屋敷・汚部屋生活の脱却時には、同時に抗菌・抗ウイルスコーティングを検討される事を強くオススメ致します(転居されない方が対象ですよ)。
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