誰も教えてくれない成人向け漫画の描き方備忘録 #1
ちょっと前くらいから、成人向け漫画を「自分が描きたいページだけ」描くということをしている。
原動力は詰まるところ自分が見たいから、なので、とにかく少なくとも自分の中では納得のいくものを描きたい。ここ最近はカラーイラストをよく描いていて、そっちは割かし「いいなあ」と思えるものも描けるようになってきてる(気がする)しその技術を多少なりとも活かすことはできそう。
とは言っても成人向け漫画、ましてや漫画なんてもう久しく描いてない。実際確認したら自分で同人誌として頒布したのは丸4年も前の話だった。時間が経つのが早すぎて恐怖すら覚える。
ともあれ描きたいと思ってもどうやって描いたらいいかよくわからない。4年前も別に漫画の描き方を理解して描いてたわけでもないし、かと言って今から理解しようとインターネッツ社会の昨今グーグル先生で調べればそれなりに色々出てきたりするけど、大体どれもアカデミックな雰囲気で丁寧に書いてあってどうにも自分にとってはコレジャナイ。
冒頭に述べた通り別に自分は一から成人向け漫画を描きたいわけじゃなくて、とにかく自分の見たい/描きたいシーンだけ詰め込んだページを描きたい。じゃあもう適当でもいいんじゃないのという話になりそうだけども、無駄に凝り性なのでそこはそれなりのクオリティーにして仕上げたい。なんとも面倒。
そこで思い至ったのは、「既存の成人向け漫画を参考にページ・コマを構成する」という手法をとってみるということだった。当たり前なんかもしれんけどそこに気付くのに二日くらいかかってた。
考えてみればそりゃあ当然の話で、世にはそれはもう素晴らしい作家方がごまんといらっしゃる。というかそもそも「自分が見たい」というのは大体自分が好きな作家の作品が起源になってることもそう珍しい話ではないと思う。ならそれを参考にするのは自分が見たいものの実現に最も近いルートなんではなかろうか。
またここで勘違いしてはいけないのは、別に既存の成人向け漫画のコマをそのままぶっこ抜いてきて切り貼りして自分の漫画にしましたーという話では決してないということ。
そのまま流用(所謂パクリ・トレスと言われたりするもの)なんてもちろんするはずないけど、する意味がない。だって参考元の漫画はあくまでそのストーリーの中でのキャラクターがあんなことやこんなことをしているわけで、自分が見たいキャラクターでもシチュエーションでもなんでもない。自分が見たいものは結局のところ自分の手を動かして描くしかない。
ここに来てようやく、我が家にあった本棚の2段半を占拠する成人向け漫画が本領発揮することになった。以前から「これは作画用の資料だから」と言い続けてきたけどやっと本当に資料として役に立ってくれる日が来た。
まだこの習慣を始めて二か月くらいしか経ってないし、ペース自体もかなり緩やかなのでまだまだ課題は色々あるけども、それでも「自分の見たいもの」を描くのはやっぱり楽しい。
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