はじまりは更年期障害の治療から
フランスでは少女の頃からかかりつけのレディースクリニックがあるのだと雑誌で読んだ。わたし個人としては、特別な用事がある時に、近所で良さそうなところを見つけてスポットでお世話になるまでだった。45歳になった頃、お客様先での打ち合わせ中に唐突に汗が吹き出て額から頬へと汗が流れ落ちた。平然を装って会話をつづけつつも、これが世に云うホットフラッシュというやつなのだなと冷静に受け止め、程なくして、家から歩いてすぐのレディースクリニックで初診の予約を取り、その日からそこがわたしのかかりつけレディースクリニックになりました。
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まずは、プラセンタ注射からスタート。2週間に1アンプルのペースだった。保険適用されて1回500円でホットフラッシュがなくなるのはリーズナブルだと受け入れて、6ヶ月に1度の血液検査と骨密度検査、1年に1度の婦人科検診(内視鏡)と子宮頸癌・体癌検査とともに継続していった。2年以上経過すると効果が薄れてきて、1週間1アンプルに頻度を上げていったが、5年ほど経過したところで効果がほとんど感じられなくなり、医師に相談した結果、ホルモン値の数値も鑑みて、ホルモン充填治療への切り替えをすることになった。処方された薬は「プレマリン錠0.625mg (エストロゲン製剤)」と「エフメノカプセル100mg (黄体ホルモン製剤)」で、エストロゲンは25日間、黄体ホルモンはエストロゲン服用14日目から12日間、寝る前に服用、5日間休憩してまた25日間の服用を再開するを繰り返す。
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ホルモン充填治療後の生活は快適そのもの。更年期障害の症状はピタリと治り、何に邪魔されることなく日々仕事に集中できた。半年くらいは順調だったが、不正出血が止まらなくなった。織物シートでキャッチできるレベルの少ない量ではあるものの、医師に相談。黄体ホルモン製剤は不正出血の副作用があるとの説明だったが、種類を変えることになり「デュファストン錠5mg」が処方された。飲み方は前の黄体ホルモン製剤と同じ。薬の変更は功を奏すことなく不正出血はダラダラとつづき、その数ヶ月後の定期検査で子宮内膜増殖症か子宮体癌が疑われると告げられた。子宮頸癌・体癌の検査結果を待ちつつ、MRI検査も追加され、両検査の結果、子宮内膜異形増殖症の診断名がつき、大学病院の紹介状を渡された。
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あとから数えてみると、ホルモン充填治療開始から1年1ヶ月経過したタイミングだった。