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抗がん剤治療(TC療法) 1クール目
初回の抗がん剤治療は、2024年11月中旬、子宮卵巣全摘手術をしてから約1.5ヶ月後、術後感染症が起きたことで医師の想定よりも半月ほど遅れたタイミングだった。アレルギー反応が心配されるため、初回だけは2泊3日の入院をすることになっていて、投薬前日に入院。入院した日に、薬剤師と医師と看護師の3名それぞれから、薬の性質と副作用の説明を受けた (それぞれの立場によって伝えるポイントや伝え方の柔らかさが違っていたのが興味深かった😇)。
治療の種類
婦人科系の癌ではよく使われるらしい「パクリタキセル」と「カルボプラチン」の2種類を使うと説明された。この2種類を使う治療を「TC療法」と呼ぶらしい。パクリタキセルには、薬剤を溶かすのにアルコールが使われているとのことで、アルコールに弱かったりアレルギーはないかを事前確認された。
TC療法とは、パクリタキセル (Paclitaxel) と、カルボプラチン (Carboplatin) という2種類の異なる作用の抗がん剤を組み合わせた治療法です。
「パクリタキセル/カルボプラチン療法 (TC療法)」より抜粋
副作用について
発生頻度が高いものから低いものまで全てリストしようとするとかなりの数の副作用があるらしく、詳細はパンフレットに割愛されつつ、発生頻度が高い副作用について、その対処方法とともに手厚めに説明された。
骨髄抑制:白血球と赤血球と血小板の数が減ることがあり、そのせいで免疫力が落ちて感染症にかかりやすくなる、貧血症状が起きる、血が止まりにくくなる場合があるので、血液検査で数値を確認して適宜ケアをしていく
アレルギー反応:アレルギー反応が起こる場合、そのほとんどが投薬中かその直後なので、発疹や痒み、動悸や呼吸が苦しいなどの症状があったら、すぐに教えてください
吐き気や嘔吐:投薬前に吐き気どめの薬を入れるので、投薬日は起きないと思うが、それ以降で症状が出ることがあるので、その場合は、退院時に渡す薬を試してください
筋肉痛や関節痛:投薬後2-3日後くらいに強く出る傾向があるので、痛みが出た場合は、退院時に渡すロキソニンが効くか試してください
痺れ(末梢神経障害):手足が痺れたりピリピリしたりすることがあるが、歩けない程だったりボタンが留められないレベルの強い痺れがある場合には外来に連絡してください
口内炎:口の中の粘膜が荒れやすい状態になるので口内炎ができることがある、できた場合には対処方法があるので、次回外来時に教えてください
脱毛:投薬2-3週間後から徐々に抜け始めると思いますが、また生えてくるので安心してください
これら説明を受けたものの、すぐ忘れそうだなぁとネット検索していたらこんなわかりやすい図があって、これを画像保存して備えることにした。
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投薬日の流れ
食事制限や水分の制限はなくて、常食の朝ごはんをいただき、10時過ぎ、医師が点滴のルートを確保しにきてくれた。次に、看護師さんが酸素計と心電図を取り付けてくれ、点滴が届き次第はじめますと声をかけられてベッドで待機。全工程5時間超の長丁場になることは、前日の事前説明で教えてもらっていたので、お手洗いを済ませておいた(途中でお手洗いに行けると聞いていたけど、一応)。
投薬は10:30くらいに開始。時系列で並べるとこのような流れで進んでいった。この間、定期的に検温と血圧測定、アレルギー反応がないか、点滴針あたりに違和感がないかの声掛けがあった。
アレルギー予防の薬「レスタミンコーワ」5錠を服薬
輸液「ソリタT3」の点滴を開始 (全投薬が終わるまで続く)
アレルギー予防と吐き気どめの薬「デカドロン」「ガスター」を混合した点滴を開始 (10分間)
吐き気どめの薬「パロノセトロン」「アロカリス」を混合した点滴を開始 (30分間)
抗がん剤①「パクリタキセル」の点滴 (180分間)
抗がん剤②「カルボプラチン」の点滴 (60分間)
以上の工程が終わり、針と各種モニターが取り外されたのは16:40頃。予定より終了時間が押したのは、途中、点滴針の刺し直しをするのに時間を要したからで、必要な措置だった。
抗がん剤は劇薬らしく、薬液が漏れて肌に触れると壊死する可能性があるとのことだった(怖すぎる)。なので、抗がん剤の薬液を扱う時だけは、看護師さんはフェイスガードとビニールエプロンと手袋を追加装備していたし、2名体制で薬の種類と内容量の読み合わせをしたり、点滴漏れの確認を念入りにしたり、とても慎重に進められていた。そのお陰で、パクリタキセル投薬前の確認で、点滴が刺してある箇所の近くが腫れていることが発見されて、もしかしたら点滴漏れしてたかもしれなかったのを未然に防ぐことができた。ありがたいなと思った。
当日と翌朝退院するまでの副作用
事前投与の薬が効いたのだと思う、アレルギー反応も吐き気も感じることはなかった。
気になったのは、アルコールが含まれているという「パクリタキセル」の投薬中の強い眠気と、投薬完了後の軽い動悸と眩暈、頭がぼーっとして軽い認知障害があったこと。薬を変えるタイミングで名前と生年月日を確認されるのだけど、自分の名前がすぐに出てこなかった。ただ、これらの症状は全工程が終わった頃には消えていた。
あと副作用っぽいのは、夕食後に風邪の引き始めのような喉の痛みがあったこと。葛根湯を処方してもらい、その晩はマスクをして眠ったら、翌朝には喉の痛みはなくなっていた。
そのくらいだったと思う。
⏸️
この後に起きる副作用については、明日まとめて書こうと思います。
追記:1クール目で起きた副作用の記録を公開しました(発生時期ごとに2回に分けてあります) 👇🏻