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まずはベッドから起きあがる | 手術日+1日目

窓の外がすっかり明るくなった7時過ぎ、看護師さんが歯磨きしましょうかと声をかけてくれた。酸素マスクと各種モニターが片付けられ、ベッドを起こしてみましょうと電動リクライニングのリモコンを渡される。下腹やら背中やら何故か右肩に強い痛み。リクライニングの角度によって痛みが変わる。60度くらいまで背中を起こして座り直すといくらか耐えられるレベルになった。看護師さんが洗面台から色々と持ってきてくれ、ベッドの上で歯磨きを済ませた。

その日、サイドテーブルに置かれた歯磨きセット

このピンクの器の正式名称は「ガーグルベースン」というらしい。このnoteを書くために調べた。そういえば、メルカリ社が『名前のわからないもの展』というイベントで、見たことがあっても名前がわからないものを集めて展示していたらしいが、これも展示されていたのかな。

🪥😬

病院の朝ごはんは8時。術後1日目は点滴で栄養補給をしているので、わたしのところに配膳はされないが、病棟内が活気づいてくるのがわかる。研修中の看護大学の学生さんが朝の挨拶に来て、今日の目標はベッドから起き上がってお手洗いまで歩いて行けるようになることだと教えてくれた。自力でお手洗いに行けると判断されれば、尿の管を抜いてくれるというのでやる気がわく。この時点ではまだ、尿の管のほかに、脚には血栓防止のポンプが繋げられていたし、点滴2本と硬膜外麻酔、お腹から血液を出すためのカテーテルが2本出ていた。1本でも管を減らしたい気持ちで、午前中のうちにトライして成功。尿の管と脚のポンプが取り外された。午後には、輸血用点滴の針が抜かれた(血液検査の結果、貧血がないから不要と判断された)。管が減るごとに気分があがる。

ベッドから起きて歩けるようになると次の目標はガスを出すことだ。ガスが出たら水が飲めるようになると言われ、ベッドから起きて歩くように促される。水、すごく飲みたい。痛みに耐えながら歩く。が、ガスは出ない。

15時過ぎ、医師から飲水の許可が出たことを看護師さんが伝えにきてくれた。

🥹

夜19時過ぎに仕事を終えた夫が病室に来てくれる。昨日の術後の様子と医師からの説明を聞かせてもらう。癒着を剥がすのに時間を要して手術時間が予定していた2.5時間よりも長く4時間以上かかったこと。子宮・卵管・卵巣の摘出をし、骨盤リンパ節から生検用にサンプル採取した。目視した限りでは骨盤リンパ節は腫れもなく異常は認められなかった。採取したリンパと取り出した癌細胞は組織検査に回していて検査結果は2週間後の外来で伝える予定とのことだった。ひとまず安心した。

😮‍💨

21時過ぎに血栓予防の注射。薬液が入る時にしみる系。明日以降も打つらしい。

結局、この日はガスが出なかった。

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