LDC生になる前となった後
はじめまして。立教大学大学院のリーダーシップ開発コース(LDC)で人材開発・組織開発について学んでいます。LDCのアドベントカレンダ-企画に参加することを機にnoteを開設します。
順調にいけば来年の春で卒業(のはず)。今しか書けないであろう、入学前とその後のリアルを記しておきたいと思います。
なぜ大学院生に?
もういい年なんです。2回目の二十歳も過ぎて、こんなにも仕事で悔し涙することになるのか。。。
2018年、人事部門の組織変革で新しくできたHRBPに着任したのは良いけれど、高まる理想と昨日と今日とが地続きの現実との間にある大いなるギャップに悶絶していました。
社歴は約20年、これまで結構真面目に働いてきた。けれど、変革ど真ん中で、KKD(勘と経験と度胸)だけではどうにもならないところまで来てしまった、もっと専門的な知見をもって説得力のある発信をしなければ求めらているような付加価値は提供できないのでは、、、当時の私はそんな焦りと不安の思いに駆られていました。
2019年秋、ファンリーシュアカデミアで学びながら、同期たちが自分の意思を形にしていくのに刺激を得た私は、LDCの開講を知り、勇気を振り絞って受験をする決意をしたのでした。
平々凡々に生きてきた中で、私にとって「大学院生」という響きはなかなかに特別な響きで、挑戦するのも気おくれしたものですが、口に出したら最後、背中をドンっと強烈に押してくれる素敵な諸先輩方に恵まれ、一歩を踏み出しました。(あくまで受験に向けて)
このTOEICのスコアで大丈夫か?とか研究プロジェクト計画書とは何ぞや?とか不安と不明な事しかない。実務としても、人生で一番ハードで忙しい時期でしたが、だからこそ強い思いとして伝わったのでしょうか。どうして受かったのかは不思議ですが、晴れて入学が許されました。
始まる新生活
2020年春、わくわくのキャンパスライフを夢見てましたが、コロナで生活は一変。オンラインでの授業となり、美しい立教のキャンパスには片手で数えるだけしか訪れていません。
それでも未曽有の状況の中、「学びを止めない」として、授業実施の決断をしていただいたことに心から感謝です。実際、オンラインだったからこそ仕事との両立ができた感があります。
そして、年齢も経験も業界も異なる同期生達と出会い、リアルに会うことのないまま学びへの共同作業が始まりました。
LDCの1年生は、あらゆる授業がグループワークで進んでいきます。タックマンモデルの5段階(形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期)を肌で感じながら、複数のグループで異なるプロセスを味わっていきました。
グループが成熟してくると、その状況に合わせてファシリ-テータが変わったり、可処分時間に応じて役割を割り振る工夫をしたり、各人ができる貢献が何かを考えて行動し、まさにシェアードリーダーシップを体現していたのではないでしょうか。
2年生はいよいよ個人として研究プロジェクトに取り組みます。本格的に先行研究を読み込むにあたって、お世話になるのがGoogle Scholar。その検索のトップページには「巨人の肩の上に立つ」と書かれています。鬼太郎と目玉のおやじ?ナウシカとテト?いやいや「巨人」なんですよね。
過去の先達たちの努力の結晶が脈々とつながり、その一つ一つの実証は、バウンダリーコンディション(boundary condition)の世界の中でのことと思うと気が遠くなります。ありがたくも、その展望台に上らせてもらい、景色を見させてもらいます。
すると、自分の関心がある事象にはすでに学術的な名前がついるんだという発見があり、その輪郭により、見たいものがよりクリアに見えてくる感覚を味わっています。そして、広すぎる世界の重箱の隅をつつきまくる作業の積み重ねで一つの論文が出来上がるんだ、アカデミックに学ぶとはなんと真摯な姿勢の求められることか!と実感しております。
今の生活とこれからについて
今まさに研究プロジェクトとしても佳境の12月。リアルクライアントに介入した後のプロジェクトレポートの執筆に追われています。研究法は最大級に苦手だった量的研究法を選択してるので、データ分析の授業で一緒だったメンバーは驚いているかもしれません。(なんなら私自身もです!)
飲酒も控え、仕事が終わって夜な夜なPCに向かっていますが、頭の中でつながっていたはずのロジックに実は「論理の飛躍」があったことにハタと気づき、冷や汗かいています。これはもう提出の時間いっぱいまで足掻くことになりそうです。
目下の目標は言うまでもなく、レポートを提出する!そして、飲みに行く!卒業する!ご褒美買いたい!(謎のご褒美理論ありませんか?)今は、中原先生の「終わった論文が良い論文!」の言葉を信じて、突き進むしかありません。
最後に
今、約2年の学びを通して、感じているのは、理論は勇気になるのだという実感です。また、ともに学び、それぞれの課題に挑戦している仲間の存在も大きな勇気になります。
「アカデミックプラクティショナー」は実践してなんぼ。きっとこれからも様々な壁と向き合うことになると思いますが、「根拠」と「共感」を大切に取り組むことで、かつて感じていたような「怖れ」は、減らすことができるんじゃないかなと思っています。
劇的Before /Afterとまではいかなかったかもしれませんが、この感覚を大事にしていきたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!