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SOLIDWORKS 攻略~スピンボックスの増減値~
はじめに
SOLIDWORKSでモデリングをする際にちょっとした工夫をするだけで作図時間が劇的に短縮できます。
ドキュメントプロパティは会社指定の値を使っているけど、システムオプションはデフォルト設定のままなんて人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな事例の中からシステムオプション設定の「スピンボックスの増減値」を取り上げます。
地味ですけどSOLIDWORKS初心者にはまず設定してほしい内容です。
この記事を書いているSOLIDWORKSの環境は「SOLIDWORKS for Makers SOLIDWORKS Connect」の2021バージョンです。
商用ライセンスのSOLIDWORKSとは画面のレイアウト等が異なる場合がありますのでご注意ください。
SOLIDWORKSのスピンボックスとは?
スケッチ寸法を記入するときに出てくるこれ↓とか、
フィーチャー寸法を記入するときのこれ↓とか、
とにかく何か寸法をいじるときに出てくる上下ボタンが付いたボックスのことです。
デフォルト設定の動作
デフォルトのままだと上下の矢印ボタンをクリックすると10mmづつ値が変わります。
建築関係やプラント関係の設計者はこれでも問題ないかもしれませんが、SOLIDWORKSユーザーの大半を占めるであろう機械設計者には幅が大きすぎて不便です。
システムオプションの設定を変更する
スピンボックスの増減値はシステムオプションで変更することができます。
①システムオプションを開きます。
②左ペインのリストから「スピンボックスの増減値」を選択します。
③右ペインの「長さの増減値」の「メートル法」の値を10mmから1mmに変更します。
④変更をしたら右下の[OK]ボタンをクリックして閉じます。
変更後の動作
変更後はスピンボックスの上下ボタンをクリックすると値が1mm刻みで変化するようになります。
機械設計をする場合はこちらの方が使いやすいと思います。
さらに便利な裏技!
スピンボックスの増減値を変更後にスピンボックスの上下ボタンをクリックすると値が1mmづつ変わります。
そこで、キーボードの[Ctrl]キーを押しながらクリックしてみます。
なんとキーボードの[Ctrl]キーを押しながらクリックすることで10mmづつ値が変化します。
さらに、キーボードの[Alt]キーを押しながらクリックしてみます。
なんとキーボードの[Alt]キーを押しながらクリックすることで0.1mmづつ値が変化します。
この裏技を知っていると、寸法修正の際にマウスを持つ右手をキーボードのテンキーに移す動作が激減するので作図効率が大幅に向上します。
右手がマウスとキーボードを往復するだけで1秒近く時間がかかるので、1日に60回寸法を入力していたら1分/日の工数短縮になります。
100回も寸法入力していたら1日缶コーヒー1本分くらいの工数削減になります。
さいごに
いかがだったでしょうか。
SOLIDWORKSは機能が多いのでコマンドを覚えるだけでも大変です。
普段よく使うコマンドを一通り覚えたらこういった設定や裏技、あるいはあまり知られていない便利機能なんかを覚えるとSOLIDWORKSを一層便利に使うことができます。
CSWP取得を目指している人は時間勝負なので効果を感じやすいですよね。
それでは、またの機会に~!