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夫の死から感じること
6月に夫が亡くなった。
入院中は、本当に辛かった。
夫は寝てるだけだけど(いや、なにか思っているかもしれない)、
私のこと、こんなに辛い思いさせて、どーしてくれるん?といつも思っていた。
何度も、限界を乗り越えた。
それは、もう、自分の41年の人生を振り返って、
こんなに苦しいことはないというくらい辛い限界を、乗り越えた。
夫の葬儀の喪主をした。
こんな若い、よわっちい喪主で申し訳なかったけれど、
なんとか務めた。
眠る夫と、葬儀場で二人だけで過ごした数日間。
思い出すと、なんだか遠い過去のようだけど、
まだ1ヶ月ちょいしか経ってないんだなと思う。
夫の入院中、そして、亡くなった後も、
いろいろな手続きに追われる毎日だ。
夫は、さまざまなことに挑戦していたので、
後始末も大変だった。
だれか助けてくれるわけでもなく、ただひたすら手続きという作業に没頭していた。
夫と過ごした11年を思い返すと、
楽しいことしか思い浮かばない。
ほんとうに。
私たちはいつも笑顔だった。
一緒にご飯を食べて、一緒にお酒を飲み、
なんともない話でわいわいと盛り上がって、楽しく笑った。
喧嘩なんて、数えるほどしかしたことない。
それだけ、夫は大人だったし、いつも冷静に私をなだめていた。
今、私は、夫を失ってうつ状態真っ只中だそうだ。
心が正直に反応しているのだから、仕方ない。
夫の最期を思い出すと、胸が苦しくなる。
幸い、夫は最期とても安らかだった。
しかし、眠るように亡くなっていった夫のことを、
医師が「お亡くなりになりました。」と告げられたあの瞬間を思い出すと、
今にも泣きそうだ。
みんなが泣いたお葬式。
ボタンを押すのがとても辛かった火葬場。
ついこの前の出来事であるのに、
すごく昔のことのような、へんな感覚。
私は、夫を責める気持ちは全くない。
なんで、置いていっちゃったの?と思う時もある。
それでも、51年、生き抜いた夫を私は褒めたい。
誇らしい。
よくやった。
がんばった。そして、ありがとう。
夫の大きな体で抱きしめられていた毎日を思い出すと胸が苦しい。
長い腕、大きな手。
私を包み込んでくれた、大きすぎる心。
ちくちくと高鳴る心臓の音をいつも、夫の胸に耳を当てて感じていた。
温かい体温。
甘い声。
お前のことが大好きだといつも言ってくれた。
夫は、私にはもったいないくらい、いい男だった。
こんなに毎日泣いていては、夫に怒られてしまう。
いや、笑われちゃうかな。
また、泣いてーもー!って。
まだまだ、心の整理がつかない。
それくらい、夫は私にとって、デカすぎる存在だった。
もうすぐ、四十九日の法要があり、夫のお骨は、
お墓に入る。
今は、私のこのパソコンをぽちぽちする後ろで静かに眠っている夫であるが、
もうすぐ離ればなれ。
でも、いつもそばに夫を感じている。
いつも、そばにいてくれる。
そう思っている。
なんだか脈絡のない文章で、本当に申し訳ないが、
最後に一つ伝えたい。
私にとって、夫は、いつまでも私のオンリーワンだ。
それでは。