なぜか嫌なことを思い出す夜
2003年に発表された、宇仁田ゆみさんの「マニマニ」という漫画が好きで、
今でもたまに読んだり、内容を思い出したりする。
いろいろな女性の生きる姿を描かれていて、とても面白い。
その中に、主人公の女性が、
昔の男を悪く言って、サイテーでしょ!サイテーって言って、
みたいなことを一緒に飲んでいるいいなぁって思っている男性にいうシーン、
男性はにごしてばかりいる。
なぜかというと、その男を好きだった昔の貴女も否定することになるからって。
いい人だ。
私にも、元旦那がいる。この前亡くなった夫ではなく、
その前に結婚したことのあるひと。
私は、なぜかちょっとしたタイミングでそのひとのことを思い出すことがある。
たいてい、嫌なことばかり思い出すので、シュンてなる。
今日は、そのシュンの日だったらしく、
元旦那のことを思い出して、もやもやしていた。
元旦那のことをあれこれ言うつもりはない。
元旦那は、「元旦那」であって、今では他人である。
それでも、息子の父親であることには変わりないし、
思春期を迎えた息子が、自分の人格を否定するようなことがあってはいけないので、元旦那のことを悪く言うことはないように心がけている。
それでも、思い出してしまい、シュンとなると、
生前、夫に伝えていた。
夫は、「そんなこと、思い出さないくらい、俺が楽しい毎日を作るから。」と言ってくれた。とても嬉しかった。
「マニマニ」のお話で触れたように、
夫は、以前の私を否定するようなことをせず、
今、そのときの私も、昔の私も大切にしてくれていたように思う。
夫亡き今、息子に問いたいことがある。
実父に会いたいかと。
警察沙汰にはならなかったものの、
私に数々の心の問題をつきつけてきた実父に会いたいかと。
別に、会いたいなら会えばいいと思う。
息子と実父はつながっているのだから。
息子は、夫の生前、まだ思春期に入る前、
「おじちゃんが最初から本当のお父さんだったら良かったのに。」
と、言っていた。
私は、心の底から嬉しかった。
息子も、夫のことを本当のお父さんのように大切に思っていることが伝わってきて、涙が出そうだった。
まぁ、今日の日記は何が言いたいかというと、
元旦那のことを思い出して、ちょっと落ち込んでいる、ということだ。
この数ヶ月、体も心も余裕がなくて、
息子の通帳をチェックしていない。養育費が入っているか確認すらしていない。
嫌なことを思い出すくらい、私にも心の余裕が生まれたということだろうか。
そう思うと、ちょっと気が楽になる。
どうせなら、夫との楽しい日々を思い出したいのだが。
先日、夫が夢に出てきた。
息子と3人でわいわい楽しくしていて、
ふと私が我にかえり、
夢の中で夫に問うた。「死んだよね?」って。
そしたら、夫が「うん。」と言う。
夫に、「チューして。」と言って、
いいよと、優しくキスしてくれた。
そしたら、目が覚めた。
もちろん、私は泣いていた。
夫、どうしているかな。
あの世は楽しいかい?
私は、まだまだ、こちらの修行を頑張るよ。
それでは。