Mazurka#1
マズルカ、そして永遠に…
mazurkaのスタイリングに正解はない、といってしまえばそれまでなのだが、私はいくつかの定理はあると思う。
”説得力”こそスタイリングの要だ
それぞれの山に頂きがあるように、突き詰めればそれぞれの素晴らしさに出会う。それぞれの頂きにあるのが強烈な説得力だ。そこに世界があると言ってもいい。
パーティーでmazurkaがかかり、君が憧れを持って見ていたとする。すると、フロアでスポットライトを浴びているカップルが見るかるかもしれない。彼らにあるのが説得力だ。
”説得力”はどこから
じゃあどうやって手に入れるか。これは研究しかない。多くのうまい踊り手を見て、多くの人と踊り、その中で見つける。男性側だけでなく女性側もやる。また、同性とも組む。これは普段やり慣れてない人どれだけリードできるかという確認にもなる。大切なのは絶対にパートナーのせいにしないことだ。リードで示してもいいし口で言ってもいいし一旦踊りを止めてレクチャーしてもいいが、この人とじゃダメだと投げ出してはいけない。最後に「この人と踊れてよかった」とお互い思えることを目指して進んでいかなければならない。
このやり方は、一見すると個性を消していく作業に思えるかもしれない。私は「丁寧にアクを取りながら煮詰めていく」のと似ていると思っている。最後には否定しようもない自分の色が出ており、それは受け入れるしかないものだ。この段階になると、師(映像も含む)の教えを工夫していく段階になる。守破離の破まで来たわけだ。
離の段階はまだ分からない。そこまで行けていない。
とはいえ
上記の方法はあくまで私にとってのmazurkaのスタイリングの作り方だ。スタイリングの具体的なところには触れていないが、このやり方で練習すると自然と私のような踊り方になると思う。
とはいえpart2
踊っていると、絶対に、絶対に”色気”が出る。ムーディーな音楽とパートナーとのセッションに酔う時が来る。ここが勝負の分かれ目だ。ここで君のスタイリングの真の姿が出る。もはや理性はまともに機能していないだろう。このとき君の頭はどんな状態だろうか?自分に酔うか、相手に酔うか、雰囲気に酔うか。
酔ってはならない。酔うと本能まで鈍る。本能を研ぎ澄ます必要がある。そうすれば、自分と、相手と、場が一つに溶け合う。時間と空間が延長してゆく。
そうなれば理想だ。
ここに書いてあることは真実か?
ここまで、いわゆる”今”踊られているmazurkaについて書いた。私が現役時代に追い求めていたものであり、たどり着いた事実である。が、あくまで一つの山の中腹から見た景色に過ぎない。
それぞれが見た景色がある。君の景色もきっといいものだろう。