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軽井沢香澄
2019年3月24日 17:37
夢にまで見た遥かなる地平線は、漠々たる土くれとして目に映った。夢想の如く空虚な印象は、不安、興奮、安堵、そして純粋な快感がうねりを持って私の心を支配した。 大地の底とも宇宙の果てともつかない空間のうねりから、全世界に響き渡るような低い唸り声が聞こえる。それは既存のいかなる言語発音にも類似せず、獣の咆哮とも取れないものであったが、自然のものとするには、余りにも形容しがたい気味の悪さと先天的に植え