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オキナワシリケンイモリの水棲移行

 今回はオキナワシリケンイモリの水棲移行について書いていこうと思います。
 オキナワシリケンイモリはアカハライモリと同様に基本的に半水棲で、陸上にもよくあがります。自然界では、アカハライモリは冬眠中や雨天時くらいしか陸上で見られることはないですが、シリケンイモリはそのような時に限らずよく陸上で見られます。
 卵から孵化し、幼生を経て上陸した個体は2年ほど陸上で過ごします。その後、入水をして成体になり半水棲になります。

上陸2年後のオキナワシリケンイモリ


 オキナワシリケンイモリを水棲移行させるにあたって注意するポイントは次のとおりです。

①生後2年以上経った個体であること
②いきなり深く水を入れないこと
③床材を有効活用すること


 まず①についてですが、先ほどにも述べたとおりオキナワシリケンイモリは上陸後2年ほどは陸棲です。陸上でしっかり大きくなった後に水棲化するので、上陸後時間が経っていないのに水棲化させようとすると拒食で激痩せしたり、皮膚病になったり、溺れたりして最悪の場合死んでしまいます。
 シリケンイモリの凄腕ブリーダーさんたちは、上陸後すぐに入水させるようなことも上手にやっていますが、素人の僕には到底真似できないです。

 ②については溺死を防ぐ目的です。陸上で生活していたシリケンイモリは深い水深に慣れておらず、足がつかない深さでは溺死してしまう可能性があります。まずは足がつく水深から水に慣らして、2週間ほどかけて徐々に深い水深に適応させていきます。 


最初は浅いところから


③については、水棲化させる際は浮島などで陸地を作るよりも砂利を使って陸地を作るのが良いです。より登りやすい陸地を作ることで溺死の可能性をなくします。


以上の点を考慮しながら水棲化に取り組みます。


完全に水棲化


 オキナワシリケンイモリの繁殖に取り組むには水棲移行が必須です。それぞれの個体の特性を理解しながら水棲移行させましょう。

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