耳が聞こえないのに…これが緑内障の原因になる!?【落屑緑内障】
春日部の皆さん、こんにちは。
いよいよ10月も終わり。しかし、何故か半そでを着たくなる。こんな時代が来るとは、という思いです。
さて、眼科外来では、当然、眼が見えにくい患者様が多くなります。
その上、ご高齢者なので、耳が聞こえにくい患者様も本当に多いです。眼も見えなくて耳も聞こえにくい患者様ですので、そのような患者様の診察時は、どうしてもこちらも大声になってしまい、本当に心が痛みます。
▶衝撃…!! 難聴が緑内障を引き起こす!?
さて、耳が聞こえない事が原因の一つになる緑内障があります。
それは、落屑緑内障(らくせつりょくないしょう)という緑内障です。殆どの患者様は、しらない緑内障です。特徴としては、水晶体に円形に白いカス?みたいな物が、眼科外来の顕微鏡で診察する時に観察されます。はっきり言って、患者様自身は、自分では分かりません。
以下に写真を見せます。
このように、眼科医の使う細隙燈顕微鏡(さいげきとうけんびきょう:スリットランプ)で漸く見える物であり、この緑内障は、患者様の全身状態が悪いと惹起されうるとされています。
例えば、脳梗塞、心筋梗塞などに合併します。
その他に、アルツハイマー病などもあります。
そして、難聴が原因になるという恐ろしい結果。
つまり極端な話、イヤホンを使いすぎると緑内障になる可能性がある、という恐ろしい結果になるのです。
▶落屑緑内障に罹ると…
しかも、この落屑緑内障、きわめて予後が悪いです。
基本的には、緑内障治療は、点眼薬で眼圧を下げる事が治療となりますが、この落屑緑内障は大体、薬だけでは眼圧が下がらなくなってきてしまいます。そして、手術的加療となります。ついでに言うと、視力予後も悪いと言わざるを得ない疾患です。
▶イヤホンの使用はほどほどに!!
健康的な生活は、本当に大事なんだと思います。
駅で待っていると、よく携帯で音楽をイヤホン付けている人の多い事。
勿論、彼らの自由ですが、イヤホン使いすぎると、難聴になって、しまいには、眼も見えなくなってしまうかもよ~と思わざるをえませんが、イヤホンも確かに便利。要は、ほどほどに使いましょうね、という所ですかね。
では、皆さん、耳を大切に。眼科医が言うと、変な感じがしますが、覚えておくとよいかもですね。