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SplashGO! #9 優勝の記録 春日だいP

(画像はリョー君のお母様を通じて、ぱーやさん@puipui_doパパが製作してくださった「shoutwoos!」のロゴです。本当にありがとうございました!)

 先日行われたハイレベルなナワバリオフライン大会「SplashGO! #9」。
僕たち「shoutwoos!」は一般枠予選5位として出場し、優勝することができました。改めて、まずは運営スタッフの方々に、そしてメンバーのつくよみさん、リョーくん、シューマくんとそのご両親に加え、観戦や代理に入ってくれた方、練習相手、オンオフ問わず応援してくださった方に感謝したいと思います。ありがとうございました!

 さて、このノートでは、皆さんが「読んでよかった」と思える内容に絞ることで読み飛ばされないようにしつつ、大会関連のことを話したいと思います。特にオフラインにおけるラクトに関して僕が意識していたことは正確に記したいと思います(読み飛ばされないための広告)


1.練習

 もちろん大会に向けて練習はするわけですが、シューマくんがガチキング練習と被っていること、僕が学業で死にかけていることなどから、10本未満の練習となりました。しかし、中盤以降ではすでにかなり仕上がっていました。この要因は、主に2つあります。
➀ 各々が自分の役割を明確に言語化できていること(個人単位)
➁ お互いがお互いの強みと弱みを理解していること(チーム単位)

この2つによって、今自分たちは何が強くて勝ち、何が足りず(ミスして)負けたのかを正確に分析し、全員で共有できます。そしてそれを再び➀➁と照らし合わせることで個人と全体の別々の改善策がはっきり分かれて見えてきます。このループです。

したがって、練習ではチームメンバーを褒めることも重要だと思います。

さて、序盤から既に退屈度が上昇してくる頃でしょうから話題を変えます。

2.チームの裏話

 僕らのチームは、総括するならば「誰かが覚醒し、お互いにミスを補い合えるチーム」だと感じていました。4人には特徴があります。
<つくよみさん>
上振れ下振れが激しいが、何かの起点を作るのは大体この人で、彼に合わせに行くのが3人の役割みたいなところもある。誰も自分の立ち回りに文句を言わないことを本人は気にしているみたいだが、変わってほしくないのであえて口出ししていないだけである。
<シューマくん>
キル性能が高すぎることが前提になっているがゆえに、「前線プレイヤー」なのに「ミスをしないでほしい」という超理不尽要求を強いられる男。たまにとんでもない覚醒をするので会場が湧く。そりゃファンが増えるわけだ。
<リョーくん>
流石は甲子園優勝といった実力者で、落ち着きはあるがアツい男。本番では95点を確実に出し、何回か13キル0デスのように120点を出すので、もしかしたらオフライン最恐ペンは彼かもしれない。
<わたくし>
前二人が95点以上の動きをするならば絶対にミスをしないように駆け巡ってチームを支える。もし前線組が70点以下の動きをしてしまった時…その時は、私が動きます。

 というわけでお気づきの通り、前述した➀➁が僕らには揃っていました。これが後述する「本番でのアドリブ力」につながり、優勝できたのかもしれません。

次は、実際の試合を振り返っていきます。

3.各試合の結果

予選 5勝0敗 1位通過
本戦1回戦 vs うみうしーず 2-0勝ち
本戦2回戦 vs ぱんだぐみ 0-2負け ⇒ 以下チャレンジャーズサイドへ
vs ななばりゅーたん 2-0勝ち
vs にゃーまんず 2-0勝ち
vs inactive 2-1勝ち
vs スーサイダーズ 2-1勝ち
vs ポリバレンズ 2-0勝ち ⇒ まさかのグランドファイナルへ
GrandFinal➀ vs XenoHunter 負け→勝ち→勝ちで2-1勝ち【リセット】
GrandFinal➁ 勝ち→負け→勝ちで2-1勝ち【フルセットからの優勝】

 まず、予選5連勝は素直に安心しました。1先だと何があるかわからないので、「ワンチャン負け」を連続でしてしまう可能性は十分にあります。ここは流石に流れに乗れていました。
 次の本戦1回戦は、その流れのまま戦えたので自信をもって挑み、勝つことができました。
 問題は本戦2回戦です。ここでスケジュールの都合上、1時間弱の待機時間が発生しました。年末の多忙で生活習慣が終わっていた僕を含め我々は眠気と疲れに浸食され、試合は本当に練習の成果が活かせていませんでした。なぜ負けたかの記憶もないです。
 ここでチャレンジャーズサイドに回るわけですが、ここからはむしろ気が楽になりました。「負けてしまったが、せっかくなら楽しもう!!」と思いつつ連戦していたらいつの間にか3連勝。「ワンチャンある…?」そう思い始めたその時から、疲れが限界突破し、徹夜をし過ぎて眠気が感じられなくなった時の如く、異様に集中できるようになりました。ここからは最強モード突入です。予選のときに感じた勝ちの流れが戻ってきました。
「どの試合でも必ず誰かが覚醒し、勝ち筋が生まれる」そんな僕らの強みが活かされ続け、まさかのチャレンジャーズサイドで勝ち上がることが出来ました。
 ここまできたらもう疲れなんて関係ないです。実は初めてのメインステージで、通話有りになったことで僕らの連携力は倍増しました。最高の連携でチーム戦をしつつも、練習では多くなかった「抜けて荒らしまくるプレー」を連発し、4本とって優勝することが出来ました。

4.オフラインラクトで意識していたこと

4-1. 前提

 そもそも、ナワバリバトルにおけるラクトの役割は非常に多岐にわたります。具体的には、「塗り」「対面」「カバー」「ヘイト」「ミサイル」「ライン維持」などです。しかも、「塗り」の中でも「自陣塗り」「味方の足場塗り」「中央固め」「敵陣荒らし」などに分かれます。
 さて、僕自身は、「上手い」とは次の2つが満たされることと定義しています。
➀ 多様な選択肢から、その時にすべき最善のものを選ぶ判断力が高い
➁ 決めた判断を素早く、正確に実行に移す能力が高い

そしてこの2つの能力が、(特にラクト使いにとっては)その人自身の基礎力であり、重要な土台となります。
 もちろん選択肢が多すぎるので、毎回1から考えるわけにもいきません。だからこそ練習をし、「定石(=正しい知識)」として一部マニュアル化し、思考を割くべき場面を減らしていくわけです。これは全武器、というかもはや全ゲーム、全事象共通です。
 
 そして、ラクト使いとして(エイム以外で)他と差をつけられるとしたら、どこでしょうか。それはここで述べたことと深く関係していて、
・知識量(マニュアル量)
・マニュアルを素早く正確に実行する力
・マニュアル化されていない部分のアドリブ力
などだと考えてきました。最初の2つは、今まで述べてきたことを概念として意識しながら(重要)練習することで身についていきます。本題は最後のアドリブ力です。オフラインラクトではこれが最も重要になると感じました。今回は、アドリブ力についてフォーカスして僕の考えを書きたいと思います。

4-2. アドリブ力とは

 アドリブを具体化する際に次のような不完全な認識が見受けられることがあります。

・本番で練習とは異なる行動をあえてとること

これは間違ってはいないのですが、少し足りません。正しくは、次の通りだと考えています。

自分の知識や経験に基づき、本番で練習とは異なる行動をあえてとること

つまり、知識や経験といった土台が危うい状態で練習通りではない行動をとることは、”アドリブ”ではなく”テキトー”であるということです。したがって、3-1で述べた基礎力を培うことは、アドリブ力を鍛えるための大事な必要条件であることに注意してください。

そのうえで、本番では自分のコンディションや流れ、相手の条件などによっては練習通りの定石に従うことが最善策とはならない場合があります。特にオフラインではその機会が多くなります。
➀ 自分のコンディションに応じて立ち回りを変える力
➁ 自分の知識や経験に基づいて「ここは○○した方が良いかもしれない」と気づき、その後の展開を予測しながら即実行に移す力
は、特にラクトにおいては他プレイヤーと差をつけられる大きな要因かもしれません。

4-3. 本番で実際に行ったアドリブ(コンディション編)

 まず、練習と本番とでは、大きな違いがあります。それは、

練習では「個人そしてチームの方針に従い、マニュアル化した動きの精度を上げていく」のに対して、本番では「マニュアルだろうが何だろうが負けたら意味がなく、勝てばそれでよい」

という違いです。ここでアドリブ力が効いてきます。

 そこで、自分のコンディション(個人単位の問題)と立ち回りをうまく合わせる「アドリブ」について僕が実際に行ったことを挙げて説明したいと思います。ちなみに、練習においては塗り、キル、カバー、ヘイトを満遍なくする方針でした。

・予選5試合+本戦1本目
 ここでは流れに乗れており、謎の自信がありました。したがって、練習よりも対面や前に行く回数を増やし、高い圧力をかけ続けることで勝つことができました。

・チャレンジャーズ1~3本目
 本戦2本目で全く集中できず負けてしまい、その疲れのまま連戦を強いられることになりました。振り返ってみると弾はあまり当たっていないし、予選ほどの自信や流れもない。したがって、ここからは練習よりも塗りやヘイト、カバーに重点をおきました。(実際、カバーによって1回チームを救いました!!!!)

・チャレンジャーズ4~5本目
 ここからは流れと自信、エイムが戻ってきました。やはり対面を増やします。また、自陣塗りを荒くする代わりに自陣塗りに割く時間を減らし、積極的に抜けて荒らすようにもしました。

・グランドファイナル
 通話有となったことで連携力が格段に上がるのははじめから分かっていました。したがって、ここでは練習通りの動きに戻しました。ただし、チャレンジャ―ス4~5本目で意識していた「自陣塗りを短くして敵陣に抜けまくる動き」に本番中ながら手ごたえを感じたので、これだけは継続することにしました。その代表格が、後述する最終戦のチョウザメ造船の敵陣ジャンプです。

4-4. 本番で実際に行ったアドリブ(突発編)

 実は、練習と本番とでは、大きな違いがもう一つあります。それは、

練習では「想定外の事が起きても個人単位のマニュアルを忘れず、その試合が終わった後に反省し、改善すれば別によい」のに対して、本番では「想定外の事には誰かが上手く対処しなければならない」

という違いです。ここでもアドリブ力が効いてきます。

 以降は、試合中に起こる突発的なハプニングに対処する「アドリブ」について、試合を指定して具体的に説明したいと思います。先に言っておきますが、リュウグウばっかりです。そしてかなり上級的な話になってきます。誰でも理解はできるように努めはしました。
サブ配信:https://www.youtube.com/live/WgJJ4pmrdws?si=HtL2bBGvNwZFCANZ
メイン配信:https://www.youtube.com/live/vd7aw4CCMrM?si=gkiQEe60bbj-9mjM

・予選第3試合 リュウグウターミナル サブ配信2:43:50~
 本来であればラストに撃っていたミサイルを、残り35秒で撃ちました。
 これは、相手がほとんどのスペシャルを切って中央に降りてきたので、橋上を取れている今ならば、ミサイルと共に有利対面を押し付けて抑えきれると考えたためです。実際その後、橋上に上られることはなく抑えきり、ジムの復帰も間に合いました。

・チャレンジャーズ準決勝 リュウグウターミナル サブ配信6:29:30~
 本来であればギリギリまで自陣塗りをした後ドリンクスタンドが消える直前にドリンクを飲み前に行くのですが、ここではすぐに飲んで橋下凸をしました。
 これは、初動で前2人が落ちたので、復帰するまで敵のラインを上げさせないためにヘイトを買う目的がありました。実際、バケツとペンを長時間拘束し、ペンを倒すこともできました。その後、孤立していたシャーカーは倒してくれて、前2人によってラインも上がりました。

・グランドファイナル➀3試合目 リュウグウターミナル メイン配信7:31:20~
 予選第3試合と同様、ミサイルを早めに撃ちました。
 これは、ドリンクで詰めてきた先端降りのZAPを落としたものの、同時に正面が手薄になり、詰められているはずなので、完全に抑えきるために必要だと考えたためです。実際、配信を見ればわかる通り完璧に橋上に刺さっています。

・グランドファイナル➁1試合目 リュウグウターミナル メイン配信7:36:40~
 練習通りであれば最後は手前塗りのために下がりながら足場塗りを維持するはずでしたが、前2人がともに橋奥に詰めて倒されたので、次の3つの考えが順に浮かびました。
・もう足場塗りしても意味がない
・相手視点だと2人連続詰めてきて処理できたので、意識は前へと向くはず。ならば、逆に幻の3人目として抜けを狙ったら通るのでは?
・万が一バレても、ヘイトを買う動きに切り替えれば味方の復帰をアシストできる

結果、上手く抜けることができ、敵陣にいた金モデラーのナイス玉も抱えさせることが出来ました。これは正直ナイスプレーだったと自負しています。

・グランドファイナル➁3試合目 チョウザメ造船 メイン配信7:47:10~
 本来ならばドリンクを飲んだらシューマリョーと共に手前~中央の敵を倒すはずでしたが、つくよみさんが抜けているのを見てからの3秒間で「飛んで荒らそう」と考えを変えました。これには複合的な理由があります。

➀ MAP上では足場がほぼないにも関わらずつくよみさんが生存し続けているということは、メインが強い武器には見られていないはずなので、飛んでも狩られない
➁ ①を踏まえると中央にはヒッセン+Sブラ+ZAPがいる。これに勝てる可能性は低い
➂ 敵が抜けに気づいて帰っても、つくよみさんと自分で2vs1の対面が出来てしまう上、中央の人数が減るのでむしろ中央がとりやすくなる

これらの考えの基でつくよみさんに飛び、荒らした後、Sブラが戻ってきたのでつくよみさんと2vs1をして倒し、中央に戻り、ZAPも倒し、完全打開+敵陣荒らしという理論値のようなチームプレーが出来ました。ただし、これはシューマリョーのとんでもない個人力のおかげでもあります。

このように、アドリブ力は特に本番でかなり効いてくることが分かります。

5.さいごに

 オフライン大会は本当に1戦あたりの披露蓄積が半端なく大きいと毎回感じます。それは、身体的なものもそうだし、精神的なものもあります。だからこそ応援の気持ちを伝えてくれるときは皆さんが思っている以上に嬉しいし、エネルギーチャージされます…
(ちなみに某ラクト使いのう○○るさんが、「応援パネル持つなら後ろに立ってると見えないから選手の正面側に立てばもっと応援が伝わる」と言っていました。それはそうで、パネルは特に試合開始前に見ていたいですね。)

 僕にとっては今回の優勝が「初めてのオフライン大会優勝経験」となりました。今までは「オンライン予選1位通過」を実績として引きずり続けてきたので、やっと確かな実績を得ることが出来て、心底安心しています。

 長くなりましたが、このノートを通して少しでも面白いと思ったり、何か得られるものがあれば幸いです。ありがとうございました。


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