【シティリーグ優勝】ドラパルトピジョットコントロールのすべて【完全解説】
はじめに
自己紹介
初めまして!タタン(@kasu_game)と申します。ポケカ三流デッキ構築士(自称)です。トリトドンが相棒です(超電ブレイカー収録嬉しすぎる…)。競技ポケカ歴は4年ほどです。
この度、シティリーグ2025シーズン1優勝という成績を収めることができ、幸いなことにX(旧Twitter)にて一定の反応を頂けたため、筆を執ることと致しました。
拙筆ながら可能な限り読み易さとボリュームの両立を図るため、以下の点をご了承いただけますと幸いです。
全文読むのは大変!なボリュームになっております🙇♂️
ご自身が気になるトピックもしくは太字部分のみお読みいただくだけでもお楽しみ頂けるような構成を目指しました。記事全体のボリュームを極力圧縮するため
「ドラパルトex」→「ドラパ」
「ボスの指令」→「ボス」
等の略称・通称を適宜使用します。
また画像の添付を少なめに抑えます。読みにくいと思われる方もいらっしゃるかと存じますが、ご容赦ください。記事の全体構成とボリューム、読者の皆様のニーズ等を鑑みながら、無料・有料部分を分けております。
「知りたいことがあるけど有料部分に書いてあるかわからない・書いていない」等のご質問・ご意見がございましたらX(@kasu_game)にDMいただけますと幸いです。可能な限りお答えする所存です!至らない点も多々ある存じますが、寛容な目でご覧いただけますと幸いです🙇♂️
デッキレシピ+コード
シティリーグ当日の使用デッキレシピです。
デッキの基本コンセプトと選択理由
まえおき
筆者はスタンダードなデッキの他にもピジョットコントロールやカビゴンLO等のデッキをよく使用しています。所謂「コントロール使い」であると考えていただいて結構です。
環境予想
筆者が参加したシティリーグ'25シーズン1時点(2024/10/13)は「楽園ドラゴーナ(SV7a)」までのマークF・G・Hのカードが使用できるレギュレーションです。
X等を参考に環境デッキのざっくりとした分布を以下のように予想しました。
「ドラゴーナ」発売より1ヶ月近く経過し、デッキの典型的構築と使用率分布がある程度固まった環境末期であるため、ピンポイントに構築を読んでメタを張ったコントロール系のデッキでの勝ちが狙いやすいと判断しました。
また全体的な傾向としてタケルライコやルギア、ヨノワールの台頭によりゲームスピードが加速しているため、相手の構築段階と試合展開におけるリソースの不足を咎めやすいことも、コントロールデッキが相対的に強くなる要素だと考えています。
ドラパルト×コントロールの補完
おそらく本noteの根幹となるトピックです。
デッキレシピをみて感じとった方も多いかと思いますが、このデッキは「ピジョットドラパルト」と「ピジョットコントロール」の要素を、ピジョットexの強力なサーチ能力を軸に最低限の採用カード枚数で両立させる構築です。
この2つのデッキが持つ要素は、互いの弱みを補完できる関係にあると考え注目しました。
ドラパが補完できる点
コントロールデッキを崩せるヨマワルに強い
少ないカード要求で強力な攻撃技を使える
相手に早い展開を要求でき、リソース管理の綻びを突きやすい
妨害技を使う=「そくせきじゅうでん」を出来ないターンでもドロンチで手札枚数を増やせる
コントロール軸が補完できる点
展開が出遅れた際に相手目線から考慮しづらい捲りプランがある
環境末期で確立された対ドラパのプレイングの隙を突き、想定外の動きを通して展開を大きく崩せる
ドラパルトラインが盤面から消えても攻撃できる
→相手の勝ちを自分の勝ちにできる
ミミッキュ等でスタートすると、相手が展開を遅くしてくれる場合がある
以上のような補完関係があることが、このデッキの強みであると考えています。
デッキが生まれるまでの大まかな経緯については、有料部分に記載します。
特徴的なカードの採用理由
気になる方が多いと思われる、特徴的なカードの採用理由に絞って解説します。メタ対象のデッキに対する回答はこの項である程度カバーできているかと思います。
残り全カードの採用と枚数配分の意図、不採用(採用候補)カード、対面ごとの具体的なプレイングについては有料部分にて後述します。
ポケモン
・ガチグマアカツキex
強力なフィニッシャーです。このデッキの最大打点でありドラパルトが1回のワザ宣言で出せない210ダメージ以上のワザを持つ点、たねポケモンであることと特性により奇襲性能と使用要求が極めて低い点が強みです。
性能が似たカードとして「かがやくリザードン」がありますが、このデッキにおいては必要エネルギーが無色のみである点が大きく評価を分けています。耐久値も優秀。
・ブラックキュレムex
券面の通り滅竜兵器です。対ドラパルト、対レジドラゴをみての採用です。
この2デッキは先攻時のファントムダイブ(およびトライフロスト)による盤面破壊性能が極めて高く、明確な回答を示せない場合ほぼ負けてしまうことを重く捉えました。
カウンターゲインとダブルターボで起動し、攻撃してきた竜をそのまま縛ることができます。
時間とダメージを稼ぎながらこちらの盤面を形成し、キャッチャー+ファントムダイブで回収する流れが理想です(試合時間切れに注意してください!!)
また入れ替え札によりマヒを解除された場合、後述の水オーガポンと併せてLOを狙うサブプランも構えています。シティ当日はドラパと2度対戦しましたが、両試合とも運良くこちらが先行できたため、幸いにも(?)出番はありませんでした
・オーガポンいどのめんex
特殊な性質の2つのワザを持ち、攻め・コントロールどちらのプランにおいても非常に強力な役割を発揮します。ハイブリッドなこのデッキの象徴的なカードともいえるかもしれません。
「すすりなく」は相手の動きをとめ、ドラパ出撃までの時間とダメージを稼ぐことが主の役割です(時間切れ注意!)。またダブルターボによりダメージを消してLOに持ち込むプランが取れる点も優秀です。
「げきりゅうポンプ」はドラパで出せないベンチへの70以上のダメージを即時に叩き出せる点が強力で、相手が想定しづらい形で盤面を崩壊させることができます。ドロンチやキルリアが標的になります。また、山に戻ったダブルターボをマッハサーチすることで連打も可能です(すいりゅうれんだ!)手張り権の使用先との相談にはなりますが。
相手視点ではドラパルトデッキに見えるためマナフィを準備されにくいこともポイントで、出てきた場合にはファントムダイブやすすりなくの格好のエサにできます。理不尽な2択。
シティ当日もドラメシヤ+ドロンチ、ドラメシヤ+ヨマワルの2面抜きにより大きく勝ちに貢献してくれました。
あとかわいくて好き。
・オーガポンいしずえのめんex/ミミッキュ
リザードン、ルギア、ミライドンなど様々な対面において盤面形成の時間を稼ぐこと、相手の攻撃手段に制約をかけることで試合展開をコントロールすることがメインの役割です。この子たちを上手く使えるかでこのデッキの平均勝率が大きく変わると思われます。
アタッカー、詰ませ手段にもなれ、なんやかんやできます。かわいい。
・リキキリンex/キリンリキ
キリンです(イケボ)。先の2匹とは異なり、明確な役割対象のタケルライコ/オーガポンデッキをメタります。このデッキは環境での使用率が高く、フルパワーを発揮されると手がつけられないと感じ、十分メタを張るに値すると考えました。
リキキリンで攻撃する/詰ませることはもちろんですが、察しが良い猛者に対してはキリンリキを置くだけでブラフになり、ボスorキャッチャーを要求しながらサイドプランを歪められる点も評価しています。即準備することを絶対としないと考え、1枚ずつの採用です。
オンバーンexとの選択になりますが、キャッチャーの採用を鑑みてベンチで進化するだけで倒されなくなる点を評価しました。
・ラティアスex
地味に採用が珍しいと思われるポケモン。
1枚は欲しいと考えた入れ替え枠の中でも、特にヒスイヘビー、釣竿、ネジキに対応するアクセスできる領域の広さを評価しました。
アグロプランのドラパ等での攻撃達成には勿論ですが、コントロールプラン時もキュレム・水ポンによる縛りをボス等から2ターンかけて解除する動きを否定するためにも使える1枚です。盤面形成時には空き枠をつくることを検討します。
一応ワザも使えます。
トレーナーズ
グッズ
どれも一般的なカードのため割愛します。
枚数配分の考え方等については有料部分にて解説します。
ポケモンのどうぐ
・きらめく結晶
エーススペック枠。このデッキのアタッカーの多くを結晶+手張りで即時起動できます。
1枚でドラパの即時起動と攻撃手段の多様性を担保している、このデッキの要石といえる最強カードです。エーススペックの名に相応しい。
・カウンターゲイン
キュレム起動のため採用。ガチグマの起動を1ターン早めたり、ふきすさぶを120ダメージで撃つためにも使います。枠の都合で1枚。
個人的にサンムーン末期〜剣盾初期に使っていたこともあり、かなり好きなカードの1枚です。
サポート
・ボタン/ネジキ
場のポケモンを回収するサポート。フトゥーのシナリオも候補ですが、ボタンは結晶やダブタ等の貴重なリソースを回収でき、ネジキは進化ポケモンの即起動や実質サルベージ札になる点、使えるとなんか上手そうにみえる点を高く評価しました。
・アカマツ
ピジョット型のドラパには多く採用されていますが、このデッキではロトム、ネオラントを除く全てのアタッカーへのエネ加速ができます。
スタジアム
・ボウルタウン/シンオウ神殿
1枚はほしいと感じたスタジアム枠。ボウルタウンはボール枠としてカウントでき、神殿は微不利なルギアに対するメタとなることから選択しました。
エネルギー
・基本闘エネルギー
闘ポン用。炎・超エネルギーの採用が2枚ずつのため、もう1枚を別の色にするほうがアカマツの成功率が高まると考えました(ロスト軸のミラージュゲート用に3色以上のエネを採用したい感覚と同じです)。基本エネルギーの総数的にも削れないと感じます。
・ダブルターボエネルギー 2
多くのアタッカーに対応したエネルギー。サイドに落ちると困ることが多いと感じたため2枚採用。
基本的なゲームプラン
先攻後攻の選択
執筆時点では、筆者は基本的に先攻をとっています。しかし後攻の展開力と捲り性能も十分強いデッキであるため、先攻を取られて落胆することもないですし、どちらが正解とも甲乙つけ難いです。
先攻をとる最たる理由として、ヨマワルを採用した相手が先攻で上振れた際に先2トライフロストやカースドボム+@で復旧不能にされる展開が最も負けやすいと感じるためです(そもそもそこまでされた上で勝てるデッキは多くないとも思いますが)。
初動
基本的にはピジョット→ロトム→ドラメシヤラインの優先順で展開します。バレットデッキの要素があるため、ドラパルトが準備できずともピジョットがいれば何とかなる試合が大半です。
例外的に、相手の盤面次第で先2/後1げきりゅうポンプを狙う場合もあります。ピジョットがいる場合は強力ですが、そうでない場合の次ターンは即席充電や啜り泣くを使い盤面を形成していく流れになること、ナンジャモによる返しがきついことを考慮します。慎重さと大胆さのトレードオフです(レジドラゴのトライフロストの判断に近い感覚)。
以降のゲームプランは、互いの盤面やトラッシュ等の公開領域やターンの流れから読み取れる情報、これまでの経験を手がかりに、試合ごとに都度組み立てていきます。投げやりに聞こえるかもしれませんが、ゲームスピード的に大まかに2つの方針に分けられます。
アグロ展開
現レシピでは、基本はこのプランを目指すようにしています。早い段階でピジョットとドラパルトを育てられた場合や相手にヨマワルがいる場合はファントムダイブで攻撃していきます。
特にピジョットを倒されると厳しい試合になるため、ヨマワルやルギアのチラーミィ、ポッポ等を優先して倒しに行きます。
ベンチ60点は次回以降のファントムダイブの他にブラッドムーン220〜240、ぶちやぶる120、ふきすさぶ100〜120を考慮しながら撒いていきます。
ファントムダイブ2〜3回+α+ブラッドムーンという展開になることが比較的多いです。
ミッドレンジ〜コントロール展開
展開が出遅れたり、先に攻めずに強力な捲り手段を準備できる場合(盤面とキュレムのパーツが揃っているドラゴ戦など)のプランです。
妨害ワザや壁ポケモンを駆使しながらマッハサーチ、ていさつしれい、そくせきじゅうでんで盤石な態勢を整え、後発でダメージレースを逆転してサイドを取り切ることを目指します。
カウンターキャッチャーやナンジャモ、ガチグマ等を強力に使えたり、相手のボス等のリソースを早めかつ弱めに消費させられることなどがメリットで、安定して試合を進められることが多いプランです。相手の使用カードと残り山札の枚数、残り時間次第では、ミミッキュ岩ポンやすすりなくによる手詰まりによるLOを狙うことを検討しつつ、柔軟にプランを切り替えます。
特にリザードンやサーナイトを愛用するプレイヤーの皆さんには得意なプランだと思います。
ゲームプランまとめ
以上を物凄くざっくりまとめると
まずはピジョットドラパルト
ドラパ等で殴り勝てそう
→アグロ出遅れたorカウンターが強そう
→コントロール
というようにプランを切り替えます。
実際の試合ではプラン2と3を織り交ぜたりピジョットが殴り出したりと、10戦やれば5,6通り、本当に奥深い分岐をします。何試合使っても飽きません(超疲れますが)。
おわりに
ここまでご覧いただきありがとうございます。
少しでも面白いと思っていただけた部分があれば幸いです。
以上「ドラパルトピジョットコントロール」の概要について解説しました。以下有料部分では構築段階の考え方や対面ごとの具体的な試合展開等について、より詳細に解説します。
次のような方にお読みいただけると嬉しく思います。
何食ってたらこんなデッキできるんや
なんでこの採用枚数なの?なんでこのカードは不採用なの?
シティ等のガチ大会でこのデッキを使ってみたい(ありがとうございます)
もっと読みたい!(ありがとうございます!!)
当記事やデッキに関するご質問・ご感想・ご意見等は、筆者XのDMにてお待ちしております。
また、この記事が少しでも面白いと感じていただけましたら、記事のご購入や拡散をしていただけると大変励みになります🙏
最後に、未熟者ではありますが、今後とも応援いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いします。
更新履歴
24/10/14
無料部分 全文執筆・公開
有料部分「デッキ誕生の経緯」まで執筆・公開
24/10/15
無料部分 一部加筆・修正
有料部分「主要な相手デッキに対するゲームプラン」執筆・公開
24/10/16
全文執筆完了・公開
引用元
明記のない画像(ヘッダー除く)
https://www.pokemon-card.com
#ポケカ #ポケカ記事 #ドラパルト #ピジョットコントロール
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