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【統率者】D&D限定構築で遊ぼう


・はじめに

この記事で取り上げるD&D限定構築は、個人で勝手に定義して、勝手に遊んでいるだけの限界フォーマットです。
元々は初心者の友人と足並みを合わせるために始めた構築で、最近の構築済みデッキと程よく遊べるくらいのデッキが出来上がります。
この記事ではD&D限定構築の魅力、ひいてはカジュアル統率者戦の魅力を、皆さんにお伝えしていけたらと思います。

・D&D限定構築とは?

MTGには、D&D(DUNGEONS & DRAGONS)とのコラボセットがいくつか存在します。
これらのセットに新規イラストで収録されたカードだけでデッキを作ろう!というのがD&D限定構築です。

具体的には、
・統率者レジェンズ バルダーズ・ゲートの戦い
・フォーゴトン・レルム探訪
・これらのセットに付随した統率者デッキ
・D&Dとコラボした一部のSeacret Lair
がカードプールになります。

福袋常連の不人気パック

新規イラストで収録されたカードということで、《太陽の指輪》のような定番カードもイリーガル。
D&Dの世界観に沿ったカードで100枚を埋め尽くすことになるので、統一感があって自己満足度の高いデッキが出来上がります。

・D&D限定構築のここが良い!

まず、パックが安い
フォーゴトンレルム探訪もバルダーズゲートの戦いも、MTGの歴史に名を遺す塩セット
2023年9月現在、どちらのボックスもオンラインストアで投げ売りされています。

格安でパックを剥く体験ができるので、出てきたカードでデッキを考えるのも楽しい遊び方です。

次に、カードが弱い
悪口ではなく、大真面目です。
カジュアルな統率者を遊ぶ上で、”どこまでデッキを強くしていいのかわからない”、"フルパワーでないデッキを持ち込むのに違和感がある"と感じている方は多いんじゃないかと思います。

D&D限定構築ではどれだけ創意工夫を凝らしても、競技レベルのデッキには達しません。
普段カジュアルな卓に混ざり辛いと感じている方は、D&Dに限らず、好きな次元やキャラクターに焦点を当てたデッキを組んでみるのもいいかもしれません。

最後に、ゲームが盛り上がるカードが多い。
特にバルダーズゲートの戦いは、”統率者レジェンズ"の名を冠する統率者向けセット。
レガシーを荒らしまわったイニシアチブも統率者戦では場を盛り上げてくれますし、サイコロの出目が絡むカード、多人数に影響を及ぼすカードはカジュアルフォーマットならではのゲーム体験をもたらしてくれます。

プレイヤー同士の会話や政治的な駆け引きは統率者戦の醍醐味だと思うので、パーティーゲームのような統率者戦を楽しみたい方にもオススメです。

・D&D限定構築のここがダメ!

パックが安くてカードを集めやすい、というところまではいいのですが、本気でデッキを組もうとすると1つの壁にぶつかります。
統率者デッキ新録のカードが全然市場にない問題です。
例えば、《エボニーフライ》。

貴重なマナアーティファクト

色を問わない2マナのマナ加速は貴重で、持っているなら必ず採用したいカードです。
こういったカードは統率者デッキかコレクターブースターにしか収録されていないので流通が少なく、物によっては通販で探すことすら困難な場合もあります。

また、D&Dのカードプールにはクリーチャータイプがドラゴンのカードが多く存在しますが、それらのカードとシナジーする《ドラゴンの財宝》はSeacret LairにのみD&Dイラストが存在します。

とてもかっこいい

どこまでを許容するかは個人の自由ですが、この辺りにこだわり始めると懐へのダメージが大きくなってきます。

・サンプルデッキ

よく使うカードの紹介も兼ねて、サンプルデッキを紹介。
統率者は《真実の魂の盲信者、ガット》、背景として《アブソリュートの信者》を選択しています。

《真実の魂の盲信者、ガット》とスケルトントークンで殴るシンプルなビートダウン。
足りないリソースはイニシアチブ関連のカードで補いつつ、背景や装備品で統率者をバックアップする構成です。

■統率者(2)
真実の魂の盲信者、ガット
アブソリュートの信者
■クリーチャー(24)
エインシャント・ブラス・ドラゴン
エインシャント・カッパー・ドラゴン
フィルボルグのフルート吹き
アヴェルヌスの憤怒、カーラック
バロール
不死のプリンス、オルクス
混沌の洞窟の冒険者
奮起させるバード
レイヴンロフトの冒険者
不気味な雇われ人
ミルクルの死の僧侶
抜け道の予見者
物騒なバトルレインジャー
芸術の奨励者
略取するバーバリアン
スカルポートの商人
市場の元締め、マハディ
巡礼者の目
ギルド公認のこそ泥
ゼンタリムの山賊
財宝荒らし
隠棲した絵描き、カレイン
偽りのパラディン
よろめく怪異
■呪文(17)
熱病の疑惑
地下墓地より
予想外の授かり物
野望の代償
アスタリオンの渇望
地獄送り
ディレイド・ブラスト・ファイアーボール
忠誠の代価
殺害
壮大な決戦
マークールの布告
魔法暴走
パワー・ワード・キル
喪心
命取りの論争
稲妻
フェイン・デス
■エンチャント(3)
取り分争い
闇市の人脈
ギルドの職人
■アーティファクト(18)
秘儀の印鑑
緋色のダイアモンド
炭色のダイアモンド
精神石
エボニー・フライ
貴族の財布
尊き彫像
ニンブルライトの設計図
預言のプリズム
バッグ・オヴ・ディヴァウアリング
旅人のガラクタ
両手斧
ワンド・オブ・オルクス
ジャヴェリン・オヴ・ライトニング
速足のブーツ
時の剣
ブーツ・オヴ・スピード
バジリスクの首輪
■土地(36)
14 山
13 沼
統率の塔
特別観覧室
反射池
崖門
黒竜門
バグベアの居住地
目玉の暴君の住処
アンダーダークの裂け目
進化する未開地

・カード個別解説

《エインシャント・ブラス・ドラゴン》
《エインシャント・カッパー・ドラゴン》

バルダーズゲートの目玉カードである神話レアのサイクルで、各色にエインシャント・〇〇・ドラゴンが存在します。
どれも強力なカードなので、基本的に色が合うものは採用しましょう。

《混沌の洞窟の冒険者》等
バルダーズゲートにはイニシアチブに関連するカードが多く収録されています。
これらのカードを採用しない場合はプレイアブルなカードプールがかなり狭くなるので、D&D限定構築では序盤から攻撃できる統率者の方が組みやすい傾向にあります。

《殺害》
何が悲しくてこんなカードを採用しなければならないのか。
残念ながら、D&D限定構築では一線級の除去カードです。

《パワー・ワード・キル》
軽くて使いやすい強力な除去カードですが、天使もデーモンもドラゴンも統率者戦では人気部族なので要注意。

《秘儀の印鑑》
統率者戦の定番カード。
バルダーズゲートに新規絵で収録されたので、ありがたく使わせてもらいます。

《緋色のダイアモンド》
《炭色のダイアモンド》
色が合えば採用シリーズ。
各種ギルドの印鑑や、2色のタリスマンサイクルが恋しくなります。

《精神石》
採用確定の汎用マナ加速。

《エボニー・フライ》
貴重な汎用マナ加速。
統率者デッキの新録カードで入手が困難。

《旅人のガラクタ》
こちらも汎用マナ加速で、採用確定。

《統率の塔》
秘儀の印鑑と同じく、バルダーズゲートに新規絵で収録。
感謝。

《特別観覧室》
対戦相手が2人以上いるとお得なクラウドランド。
友好色のサイクルがバルダーズゲートに収録されているので、当然採用。

《反射池》
大体2色出る、アンタップインランド。
下記のしょっぱい特殊土地に比べれば相当優秀。

《崖門》
《黒竜門》
各色に存在する門サイクル。
タップイン2色土地相当でかなり貧弱ですが、2色発生する土地自体が貴重なので採用。

《バグベアの居住地》
《目玉の暴君の住処》

フォーゴトンレルム探訪のミシュラランドサイクル。
タップインは気になりますが、助けられた場面もそれなりに。
値段相応の働きはまずしないので、持っていないなら山や沼でも問題ありません。

《アンダーダークの裂け目》
パーマネント除去能力を持った無色土地。
コストが重いので起動する機会は多くありませんが、無いよりはマシ。
統率者デッキのカードなので入手が困難です。

《進化する未開地》
マナベースが貧弱なので、2色以上のデッキでは渋々採用します。

・おわりに

いかがでしたでしょうか。
これを読んだあなたもD&D限定構築を…とは言いませんが、こういった変則構築に興味を持っていただけたのなら幸い。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。